国内のサッカー人口

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笹川スポーツ財団では、1992年から全国の18歳以上を対象に、「スポーツライフに関する調査(スポーツライフ・データ)」を隔年で実施し、運動・スポーツ実施状況、スポーツ観戦、好きなスポーツ選手、生活習慣など、国内のスポーツライフの現状を明らかにしてきました。最新の2024年調査からサッカー実施率・推計実施人口について解説します。

本文:関野 弘一(笹川スポーツ財団 政策オフィサー)

【写真:Adobe Stock】

年1回以上の「サッカー」実施率の推移(2000~2024年):全体・性別(20歳以上)

年1回以上の「サッカー」実施率の推移(2000~2024年):全体・性別(20歳以上) 【笹川スポーツ財団「スポーツライフに関する調査報告書」(2000~2024)より作成】

 全体の年1回以上の実施率は、2000年2.2%から2012年5.6%にかけ約10年間継続して上昇した。しかし、2014年以降実施率は低下傾向をたどり、2022年は3.0%と過去3番目の値まで減少した。2024年は2020年と同水準まで回復している。

 性別にみると、2022年から2024年にかけて男性は1.3ポイント増加、女性は横ばいとなっている。実施率の男女差は、2012年に最大7.2ポイントあったが、2022年には3.1ポイントと最も小さくなった。しかし、2024年は4.4ポイントと再びその差が開いている。

年1回以上の「サッカー」推計人口・実施率の推移(2000~2024年):全体・性別 【笹川スポーツ財団「スポーツライフに関する調査報告書」(2000~2024)より作成】

 2024年のサッカー実施推計人口は369万人である。2000年の219万人に比べるとおよそ四半世紀で150万人増加した。2012年のピーク582万人と比べ、2022年は309万人と約半数まで減少したが、2024年は2020年と同水準まで回復している。また、一貫して実施人口は男性が女性を上回っているが、増減率には男女差があり、男性は2012年のピーク462万人から6割程度に減少し、女性74万人は2000年の15万人から約5倍に増加している。

年1回以上の「サッカー」実施率の推移(2000~2024年):年代別(20歳以上)

年1回以上の「サッカー」実施率の推移(2000~2024年):年代別(20歳以上) 【笹川スポーツ財団「スポーツライフに関する調査報告書」(2000~2024)より作成】

 年代別にみる年1回以上の実施率は、30歳代8.5%、40歳代6.1%、20歳代5.6%の順に高く、若い年代で実施率が高い傾向にある。20歳代は2012年の15.0%をピークに減少傾向をたどり、2024年は過去最低となる5.6%であった。一方で、40歳代は2016年から増加傾向にあり、2024年6.1%とはじめて20歳代を上回った。

年1回以上の「サッカー」実施率の推移(2000~2024年):年代別(20歳以上) 【笹川スポーツ財団「スポーツライフに関する調査報告書」(2000~2024)より作成】

 男性の年1回以上の実施率は、20歳代から40歳代がほかの年代に比べて高い値を示している。2020年では20歳代、30歳代、40歳代の順に実施率が高かったが、2022年にはじめて40歳代が30歳代の実施率を上回り、2024年では順位がかわって30歳代、20歳代、40歳代になっている。女性の実施率は、2020年から20歳代で減少傾向にある一方、40歳代は増加傾向で2024年においては20歳代を上回っている。

週1回以上の「サッカー」実施率の推移(2000~2024年):全体・性別(20歳以上)

週1回以上の「サッカー」実施率の推移(2000〜2024年):全体・性別(20歳以上) 【笹川スポーツ財団「スポーツライフに関する調査報告書」(2000~2024)より作成】

 全体の週1回以上の実施率は、2012年の1.4%まで増加していたが、その後は緩やかな減少傾向にある。性別にみると、男性の実施率は2012年のピーク2.4%から2024年の1.2%へ半減した。女性の実施率は2000年0.1%から2024年0.3%と増加傾向であるものの、ほぼ横ばいで推移している。サッカーを定期的に実施している人は男性に多い。

週1回以上の「サッカー」推計人口・実施率の推移(2000~2024年):全体・性別(20歳以上) 【笹川スポーツ財団「スポーツライフに関する調査報告書」(2000~2024)より作成】


■「スポーツライフ・データ2024」調査概要
【調査内容】運動・スポーツ実施状況、運動・スポーツ施設、スポーツクラブ・同好会・チーム、スポーツ観戦、スポーツボランティア、日常生活における身体活動、生活習慣・健康 他

【調査対象】全国の市区町村に居住する満18歳以上の男女3,000人(男性: 1,498人、女性1,502人)

【地点数】300地点(大都市90地点、人口10万人以上の市122地点、人口10万人未満の市64地点、町村24地点)

【調査時期】2024年6月7日~7月7日
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著者プロフィール

笹川スポーツ財団は、「スポーツ・フォー・エブリワン」を推進するスポーツ専門のシンクタンクです。スポーツに関する研究調査、データの収集・分析・発信や、国・自治体のスポーツ政策に対する提言策定を行い、「誰でも・どこでも・いつまでも」スポーツに親しむことができる社会づくりを目指しています。

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