学生からプロ、そして世界へ──五頭寛大選手が挑む“リベロとしての価値”の証明

びわこ成蹊スポーツ大学
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五頭寛大選手 【びわこ成蹊スポーツ大学】

びわこ成蹊スポーツ大学3年次に、在学中ながら東京グレートベアーズと選手契約を結んだリベロ・五頭寛大選手。異例の経歴を持つこの若き守護神が、2025‑26シーズン、欧州フィンランドの強豪・Akaa‑Volley(アカ・バレー)へレンタル移籍する。

今回は、大学時代を振り返りながら、レンタル移籍への思い、今後のキャリアビジョン、そして後輩たちに向けたリアルなアドバイスを語ってもらった。

大学で得た“視点”と“言語化力”

大学4年次にまとめた卒業論文のテーマは、自身のレセプションに関する詳細な動画分析だった。「得意なポジションやサーブの種類ごとの対応を数字で可視化できたことで、感覚から意識へ変わった」。
日々の練習でも「動画を見る癖」が身につき、「プレーの自己分析が自然と習慣化された」と語る。

加えて、同大コーチングコースで学んだ「感覚を言葉にする力」も、東京グレートベアーズが主催するバレーボール教室での小中学生への指導で発揮されている。「どう伝えれば相手に響くかを考える癖がついた」。その経験が、自身の競技力だけでなく、競技観も深めた。

レンタル移籍で掴む“価値の証明”

「驚きつつも、どこかで行ってみたい気持ちがあった」。今夏からフィンランドのAkaa‑Volleyに加わることが決まった。SVリーグではリベロとしての出場機会が限られていた背景もあり、「出られる環境で自分の価値を示したい」と語る。

外国人選手の高さ・パワーに触れながら技術を磨きたいという強い思いに加え、「監督との意思疎通のためにも英語力を身につけたい」と語学習得への意欲もにじむ。
「Akaaはフィンランドリーグ昨季王者。連覇に貢献したいし、ベストリベロなどの個人賞も狙いたい」。環境が変わろうとも、競争の中で勝ち抜く意志は揺るがない。

目指すは“日本代表リベロ”

中長期的な目標は明確だ。「まずはこの2〜3年で日本代表の初招集を目指したい」。特にリベロはキャリアが長く、経験がモノを言うポジション。最終目標は言わずとも"日本代表のリベロ"だ。
フィンランドでの1年間を終えた後は、東京グレートベアーズへの復帰も見据えつつ、「より高いレベルでのオファーがあれば海外に残りたい」と語る。世界基準の選手へと成長するためのステップを確実に踏んでいく構えだ。

インタビューに応じる五頭寛大選手 【びわこ成蹊スポーツ大学】

後輩たちへのメッセージ「目標は言葉にして、ぶらさない」

「目標を口にすることで、自分にプレッシャーをかける」。
スカウトではなくトライアウトで東京グレートベアーズ入りした経歴を持つ五頭選手は、自身で道を切り開いてきた。「SVリーグでプレーをしたい!」と周囲に言い続けたことが、自分自身の行動を変えた。

「プロを目指すなら、どんなときも諦めないでほしい。途中で嫌になっても、続けることでしか見えない景色がある」。
“ぶれない意志”が、五頭寛大という選手の真価を物語っている。
大学で得た力を土台に、世界の舞台へと羽ばたく五頭選手。今後の飛躍に期待が集まる。
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著者プロフィール

2003年に開学した我が国初で唯一の「スポーツ」を大学名に冠したパイオニアが、その役割を全うすべく、「スポーツに本気の大学」を目指し「新たな日本のスポーツ文化を創造する大学」として進化します。スポーツを「する」「みる」「ささえる」ことを、あらゆる方向から捉え、スポーツで人生を豊かに。そんなワクワクするようなスポーツの未来を創造していきます。

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