3歳頂上決戦は九州でも!佐賀皐月賞馬か上がり馬か、好走データは?/九州優駿栄城賞データ分析

佐賀県競馬組合
チーム・協会

2024年優勝ウルトラノホシ 【撮影:佐賀県競馬組合】

第67回 九州優駿栄城賞(3歳、ダート2000m)
6月1日佐賀5レース 18時05分発走予定


佐賀競馬の3歳頂上決戦「九州優駿栄城賞」が行われる。日本ダービーから約2時間後、九州の地でナンバーワンをかけた戦いで、一昨年までは「九州ダービー栄城賞」、昨年は「栄城賞」の名で行われた。佐賀皐月賞馬か2歳王者か、はたまた上がり馬か……という構図は佐賀でも同じ。
ここでは2015年~24年の過去10回のデータを元に分析する。

1番人気3着内率90%も、その着順によって万馬券も

世代屈指の実力馬たちが集まるとあって、上位人気の信頼度の高いレース。1番人気の3着内率90%もさることながら、単勝3番人気以内の馬が複数頭、3着以内に入ったのは過去10回中9回だった。
ただし、1~3番人気で上位独占を果たしたのは20年と24年のみで、他の年は1頭は必ず4番人気以下の馬が入着した。
3連単万馬券は5回で、最も高配当は22年の6番人気→3番人気→1番人気の順で5万7510円。前年には10番人気が3着に入ることがあったが、1、2番人気が1、2着で、3連単は1万1090円。人気薄の激走と併せて、1番人気が1着か3着かによって配当は大きく変わる。

単勝人気別成績 【表1】

能力があれば差し切れる舞台

舞台となる佐賀ダート2000mは向正面の引き込み線からスタートして1周半、コーナー6回のコース。

佐賀競馬場 【コース図】

距離が長くなれば差しも早めスパートから届くようになり、最も勝利を挙げるのが差し。差しは対象馬も多いため、勝率は10%と低く出ているが、2、3着よりも1着の頭数が多く、「1着>2着>3着」という綺麗な形になっている。力があれば、小回りコースだから差し届かなかった、ということは少ないと言えるだろう。
逃げは勝率が30%あるが、2着は0回で3着も1回のみ。逃げ馬にとっては逃げ切れるか飲み込まれるか、白黒ハッキリした結果となりやすい。

脚質別成績 【表2】

なぜか不振の4番枠

3着以内の好走率が高いのは7番枠で、3着内率50%。3番枠や9番枠も好走率が高い。
対照的に成績に偏りがあるのが2番枠。勝率30%と高いが、2着も3着も0回だ。
また、4番枠は3着以内が一度もない。18年には佐賀皐月賞を勝ったリンノゲレイロ(1番人気)が4番枠から8着、20年は佐賀移籍後3連勝で前哨戦を制したアイノウィステリア(4番人気)が5着、22年は佐賀で無敗の9連勝中だったタケノサイコウ(2番人気)が休み明けで4着など、不思議と不振が続く。

馬番別成績 【表3】

好走率の高い種牡馬は?

では、このコースを得意とする種牡馬はどの馬だろうか。
当レースと同じ佐賀ダート2000mはレース数が少ないため、同じコーナー6回の1750m~2000mを対象として直近3年について調べたのが下表。
勝利数・勝率ともにバランスが取れていいのはリーチザクラウンやニューイヤーズデイ。ナダル産駒は好走率が高く見えるが、これは特定の1頭による成績のため参考外と考えていいだろう。
なお、下表は当レース出走馬の種牡馬のみを抽出した。

種牡馬別成績 【表4】

牝馬の割引不要

性別別では牡馬が勝利数など上位入着頭数がやや多いものの、好走率で見るとほぼ互角。日本ダービーではウオッカが勝つまで64年間、牝馬による優勝はなかったが、九州優駿栄城賞においては牝馬だからといって割り引く必要はなさそうだ。

性別別成績 【表5】

佐賀皐月賞組が好成績

前走別に成績を見てみる。主要路線は佐賀三冠の初戦・佐賀皐月賞と、当レースの前哨戦となっている鯱の門特別。重賞の佐賀皐月賞は3着以内、特別レースの鯱の門特別は2着以内で当レースの成績を調べると、佐賀皐月賞組が好成績だった。いずれも1700m以上のレースで、2000mの当レースとは親和性が高そうに思えるが、前者が2歳時から活躍する実績馬が集まりやすいのに対し、後者はデビューが3歳に入ってからの馬や佐賀移籍後に頭角を現すなど、いわゆる「上がり馬」に近い立ち位置ということも下表の成績に影響を及ぼしているかもしれない。

前走別成績 【表6】

データからの推奨馬は?

①上位人気
②差し
③佐賀皐月賞3着以内
④リーチザクラウンやニューイヤーズデイの産駒
⑤3番、7番、9番だとなお良し

※4番枠は鬼門
※牝馬による割引不要

⑧ムーンオブザエースは佐賀皐月賞の勝ち馬。今年初めまでは重賞で2着と後塵を拝すこともあったが、2月に飛燕賞で重賞初制覇を果たすと、以降、同世代相手には負けなし。生涯を通じても3着内率100%という馬だ。ニューイヤーズデイの産駒でもあり、①③④に該当。

リーチザクラウン産駒の⑥ツモは5連勝中で、前走・鯱の門特別を圧勝。後方から一気に捲る末脚が武器で、3戦続けて上がり3ハロン38秒台の末脚を繰り出している。①②④に当てはまる。

④ミトノドリームは2歳時にネクストスター佐賀を勝った馬。3歳になってからはテンションの高さが一つの課題となり、力を発揮しきれていないが、ポテンシャルを秘めた馬。巻き返しも十分に考えられるが、データ的には不振続きの4番枠に入ったのがどうか。①③に該当。


③アオイノユメは重賞でのここ2走、鋭い末脚を発揮して共に3着。前走・佐賀皐月賞では1コーナーで外に膨れる場面があったが、4コーナーではロスなく回って上位と差を詰めた。②③⑤に当てはまる。

第67回 九州優駿栄城賞 【出馬表】


文・大恵陽子(おおえ ようこ)
競馬リポーター。小学5年生で競馬にハマり、地方競馬とJRAの二刀流。毎週水曜日は栗東トレセンで、他の日は地方競馬の取材で全国を駆け回る日々。グリーンチャンネル「アタック!地方競馬」「地方競馬中継」などに出演のほか、「優駿」「週刊競馬ブック」「うまレター」「馬事通信」など各種媒体で執筆。
「大恵総合研究所」なるデータ分析機関を勝手に設立し、現場取材で得た騎手・調教師などの談話をヒントに、馬場傾向やレース傾向を導き出して精度向上に励む。
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著者プロフィール

佐賀競馬は九州唯一の地方競馬場として主に土日に競馬を開催しています。注目の重賞情報やイベント情報など、佐賀競馬のニュースを日々お届けいたします。

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