<国内男子ゴルフ>19年ぶりにプロ日本一の舞台が戻った谷汲コース。その歴史と特徴は?
最古のプロゴルフ競技「第92回 日本プロゴルフ選手権大会」
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最寄りの岐阜駅か、大垣駅からいずれも車で約40~50分ほど。川沿いに、のどかな風景を見ながら北上すると、たどり着く。
「谷汲(たにぐみ)」の由緒は、西国三十三所の満願所「華厳寺(けごんじ)」によると、寺近くの岩穴から湧き出た燈明用の油が汲んでも汲んでも尽きなかったことに由来するという。
かつては数々の戦国武将が火花を散らした歴史的舞台で、トッププロが日本一を目指してしのぎを削る。
前回の2006年は、当時28歳の近藤智弘が、当時52歳の友利勝良とのプレーオフを制して嬉しい初優勝を飾った。
19年ぶりの開催に向けて、日本タイトル戦のコースメンテナンスに尽力した福田浩司グリーンキーパーは、昨夏の猛暑による水不足の危機を、同秋に芝を一万平米ほど張り替えることで回避。
開幕までにグリーンスピードは12フィート、コンパクションは25前後を記録するに至るなど、万全の状態で初日を迎えられた。
コースセッティングは、レギュラーツアー通算2勝で、コースにもゆかりがある桑原克典(くわばら・かつのり)が担当。
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一方で、前回より約330ヤード総距離を伸ばし、ワンオンを狙える350ヤードの15番ホールにはグリーン手前のバンカーに改良を加えて攻略の選択肢を増やすなど、「僕自身も谷汲コースが持つポテンシャルをかなり引き出せたんじゃないか。厳しい環境の中、素晴らしい舞台に仕上げていただいたコースさんに感謝します。そこに、選手がもうひとつ花を添えてくれたら嬉しい」と期待をこめた。
キーになるのは、400ヤードを切る2番と11番、12番と15番の4つのパー4と、逆に距離の長い3つのパー3(7、13、17番)。
2019年大会を制した石川遼(いしかわ・りょう)は「グリーンの面積が小さい上に、縦長でその幅に打っていくのが難しい」と、警戒していた。
史上9人目の連覇がかかる杉浦悠太(すぎうら・ゆうた)も「飛距離がしっかりあるし、ラフもあるので一気に夏のゴルフ場に近づいたイメージ」と印象を語り、「長いパー3は乗せるのが簡単ではないのでまずは外すべきところにいることも大事。グリーンを外すことも沢山あると思うので、そこからしっかりとパーが取れるように」と、攻略の肝を語った。
尾崎将司が最多の6勝を誇る日本最古のプロゴルフ競技は今年92回目。
公益社団法人日本プロゴルフ協会(PGA)が主催する本大会は、レギュラーツアーのシード選手のほかに、シニアツアーの雄が集い、プロ日本一の称号を争う。
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