初のCS!夢の舞台で感動と興奮を与えてくれた群馬クレインサンダーズ!【B MY HERO!】

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“群馬一丸”をスローガンに戦った群馬クレインサンダーズ 【(C) B.LEAGUE】

 B MY HERO!特派員&群馬クレインサンダーズブースターのマサアキです。

 今シーズン最後のコラムを書かせてもらいます。

 群馬クレインサンダーズの2024-25シーズンはCSクォーターファイナル敗退で幕を閉じました。

 今シーズンの目標であった初のCS出場を果たし、沢山の感動を与えてくれた群馬クレインサンダーズ。

 そんな中でポイントとなった点や印象に残った試合を中心に今シーズンを振り返ってみたいと思います。

同一節で連敗しないチームに

 今シーズンの群馬クレインサンダーズは目標のCS出場に向けて、選手はもとよりコーチ含め群馬史上最高のチームでシーズンを迎えることになった。

 いざ蓋を開けてみても、開幕戦で前回王者広島に連勝すると、その後3連敗するも3月まで連敗する事は無かった。

 今シーズンは同一節での連敗は京都、琉球、三遠の3回のみ。

 昨シーズンが同一節での連敗が7回あったことを考えると、連敗しないチームになったのではないかと思う。

チーム強化に尽力したカイル・ミリングHC 【(C) B.LEAGUE】

 やはり、カイル・ミリングヘッドコーチによるディフェンスとリカバリーする力が強化されたからに違いない。

 どのチームでも長いシーズンを戦っていく中で、怪我をしてしまう選手が出たりして万全のチーム状態で試合に臨めないことは多かれ少なかれ必ずある。

 今シーズンの群馬も、琉球、三遠に連敗した時はトレイ・ジョーンズ、菅原暉、ヨハネス・ティーマンのいずれかを怪我で欠く中での試合であった。

 そんな時でもいかに連敗しないかがCS出場を目指すにあたって重要になってくると思っていた。

明暗分かれた12月と3月

 12月は各地区上位との対戦が続くポイントとなる月だと考えていた。

 初の「ららアリーナ」での試合となった東地区上位を争う千葉Jとの試合は1勝1敗。

 他地区ではあるが強豪、島根とアルバルク東京に対してはそれぞれ2連勝することができた。

 この3チームとの試合で5勝1敗は正直想像以上の出来であったと同時に、CS争いの終盤で大きな意味を持つことになった。

 厳しいと思われた12月を連敗無しの10勝1敗と好成績で終えれたことで、シーズン後半に向けて最高の流れを作ることができた。

今季初の千葉ジェッツとのアウェー戦を1勝1敗で乗り越えた 【(C) B.LEAGUE】

 ところが12月とは対照的に3月は我慢の月となってしまった。

 怪我人がいた中での試合ではあったが、2度の3連敗もあり4勝6敗と負け越してしまう。

 残り試合が少なくなる中でCSに出場するためにここからどう立て直していくのか、チームの真価が問われることになった。

歓喜に沸いた宇都宮戦

 3月の負け越しもあって、4月後半の残り4試合の時点で、いまだワイルドカード争いに決着が付いていなかった。

 そんな中迎えた4月26日からの宇都宮ブレックスとの2連戦。

 天皇杯を除くと今シーズンも宇都宮には勝利できていなかった。

 それでもこの試合で2連勝すれば自力でのCS出場を決めることができる。

 その瞬間を見届けようと群馬からも多くのブースターがブレックスアリーナに駆けつけ声援を送り続けた。

CS出場をかけた大事な一戦でキャプテンの辻直人が躍動 【(C) B.LEAGUE】

 宇都宮戦Game1で爆発したのがキャプテン辻直人だった。

 圧巻だったのは3Qで3連続3Pを決め、逆転かつリードを広げチームに勢いをもたらした。

 そしてこのリードを守りきり、Game1を勝利で飾ることが出来た。

 レギュラーシーズンでの宇都宮戦勝利は、2023年4月15日「オープンハウスアリーナ太田」のこけら落とし以来2年ぶりとなった。

 そして翌日の宇都宮戦Game2。

 この試合に勝てば自力でワイルドカードの切符を掴むことができる。

 この大一番でチームを牽引したのが藤井祐眞であった。

自力CS出場がかかった試合で藤井祐眞がチームをリード 【(C) B.LEAGUE】

 Game1では3Pが1/7(14.3%)と振るわなかった藤井だが、この日は5/11(45.5%)と絶好調。

 試合もGame1の勢いそのままに序盤から群馬がリードしていく展開が続く。

 しかし、徐々に宇都宮に点差を詰められ、4Q残り9秒で宇都宮ギャビン・エドワーズにシュートを決められて81対81の同点に追いつかれてしまう。

 しかしこの窮地を救ったのが、群馬がB2のときから5シーズンに渡りエースとしてチームを支えてくれたトレイ・ジョーンズだった。

 細川からパスを受けたトレイの3Pシュートがリングに吸い込まれ残り1.9秒で84対81と勝ち越しに成功し、いよいよ歓喜の瞬間がやって来る。

B2時代からチームを支えてきたトレイ・ジョーンズが値千金の3Pシュートをヒット 【(C) B.LEAGUE】

 最後宇都宮のギャビン・エドワーズが3Pシュートを放つも決まらず試合終了のブザーが鳴る。

 群馬クレインサンダーズB1昇格4年目にして初のCS出場を決めた瞬間だった。

 コートで喜ぶ選手たち、そして何よりこの日を待ち望んでいた多くの群馬ブースターがブレックスアリーナで喜びを爆発させた。

 群馬の吉田GMも客席の上まで登ってきて、ブースターたちとハイタッチをしてくれた。

 CS出場はあくまで通過点であるが、この日の感動は一生忘れることはない。

 試合とは別に印象に残っているのが、試合前に宇都宮の方から「CS出場が決まったら遠慮なくWinners Anthemを歌ってください」と言ってくださったこと。

 B2時代から宇都宮のようなブースターの熱意感じる応援を目標にしてきた私にとって、とても嬉しい言葉であった。

いざ夢の舞台へ

三遠との一戦に臨む 【(C) B.LEAGUE】

 そして5月10日にCS初戦を迎えることとなった。

 相手は今シーズン、オフェンスで圧倒的な力を見せつけてきた三遠ネオフェニックス。

 初めての夢の舞台は浜松アリーナ。

 胸が高鳴る中、審判の笛がなり群馬初のCSが始まった。

 序盤三遠ペースであったが徐々に点差を詰め、2Q途中ではリードする場面もあった。

 後半に入って三遠にリードされるも一桁点差で食らいついていく展開が続き、7点を追う4Q残り45秒から

 トレイ、ティーマンの連続3Pで1点差まで迫る。

 しかし最後は三遠に逃げ切られてしまい、CS初戦は黒星となってしまった。

 後が無い状態で臨んだGame2だったが、2Qからは完全に三遠ペースでの試合になり、3Q残り9分10秒ではこの試合最大の22点をリードされる苦しい展開に。

 しかし選手は誰一人諦めていなかった。

初のCSで最後まで諦めない試合を見せてくれた 【(C) B.LEAGUE】

 今シーズンの群馬は前半リードされるも後半で巻き返す試合を何度とやってきた。

 そしてこの試合もここから群馬の猛追が始まる。

 3Q残り6分45秒から15-0のランで4点差まで詰め、その後4Qには1ポゼッション差まで追い上げた。

 3Qから4Qにかけては現地で応援していても興奮し過ぎて正直記憶がない。

 最終的にはGame2も三遠に勝利することは出来ずに、2連敗で群馬クレインサンダーズ初のCSは幕を閉じてしまった。

 これほど負けてくやしいと思ったのは10年近く応援してきて初めてかも知れない。

 この2試合で盛り上がっていたのは浜松アリーナだけではなかった。

 オープンハウスアリーナ太田にもパブリックビューイングで多くのブースターが選手に向けて声援を送っていた。

 どこにいようが愛するチームを応援する、これこそが紛れもないく群馬一丸なのだ。

最後に…

 初のCSで臆することなく最後まで諦めずに戦う姿を見せてくれた選手に心から拍手を送りたい。

 そしてシーズンを通して素晴らしい試合を見せてくれた選手にありがとうと言いたい。

 本当に本当にありがとう。

 最高のチームでした。

 これからチームを離れてしまう選手や新たにチームに加わる選手が順次発表されると思いますが、群馬クレインサンダーズの挑戦はこれからも続きます。

 優勝を目指し戦い続ける群馬クレインサンダーズをこれからも応援して行きます!

マサアキ(B MY HERO!特派員)

【(C) マサアキ】

(C) マサアキ

群馬県桐生市生まれ。
群馬クレインサンダーズブースター&G.PRIDEのマサアキです。
群馬クレインサンダーズに出会って人生が大きく変わり、バスケと山をこよなく愛し、バスケを愛する多くの仲間と日々楽しく応援しています。

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