雨のち虹、そして次戦へ。えどりく最終戦 三重ホンダヒート戦に39対20で勝利!
前半ヒートの厳しいDFに苦戦、後半15分で流れつかむ
下を向いていたら虹は見つからない。
虹を表す名言は、どの言葉だって前向きだ。
夕日でオレンジに染まった試合後の「えどりく」、ゴールポストに見えたあの大きな虹は、チームのこれまでとこれからを繋ぐ架け橋のようだった。
この「えどりく」での試合は今シーズン6戦目にしてこれがラストゲーム。その試合をスピアーズは39対20で勝利し、えどりく連勝記録を24連勝に伸ばした。
前半は苦しんだ。相手に先制のペナルティゴールを許すと、その後フォーリー選手のトライとゴールで逆転したのも束の間、前半32分にトライを奪われ3点を追う展開で折り返す。
特にスピアーズを苦しめたのは、ヒートの厳しいディフェンスだった。人数をかけたタックルと、ブレイクダウンやセットピースなどあらゆる局面からかけてくるプレッシャー。スピアーズはあと一歩のところまで迫るが、取り切れずに歯がゆい時間が続いた。スコアだけでなく、ポゼッション・テリトリー・反則数といったスタッツを見ても、ヒートの40分だったといえる。
だが、後半開始から15分でスピアーズは形勢を逆転させる。後半3分にはキックカウンターからの末永 選手の突破をきっかけに、ゴール前をマルコム選手から藤原選手へと繋いでまずは逆転。
その後もうまくエリアを支配すると、ラインアウトからマルコム選手が立て続けに2本のトライ。
15分にはハラトア選手のタックルからボールを奪って前進すると、左サイドに大きく振ってマキシキャプテンから最後は根塚選手に。根塚選手は兄のタックルを振り切ってトライ奪い、得点を32点とした。
ただそれでも34分のモールを起点とした良い連携が生んだハラトア選手のトライや、試合終了間際のディフェンスなど、強さを見せたスピアーズは勝ち点5を獲得して試合を終えた。
試合を振り返りフランヘッドコーチは、
「スモールビクトリーをどれだけ重ねられるか、そうしたところからチャンスを得点に変えて、後半の結果につながりました」
と試合を総括する。
またマキシキャプテンは、
「自分たちにとって特別な場所であるこのえどりくで、最後の試合を勝つことができて良かったです。たくさんのオレンジアーミーの応援が本当に力になりました」
とこの会場での勝利を嚙み締めた。
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時に心を熱し、時に肩を落とし、時に笑顔をうかべ。
そうしてこの場所で積み重ねてきた思い出は、その数だけチームを成熟させる。
ここで得たものを、次の戦いの舞台でも。
きっとこのえどりくでの栄光が、チームの背中を押すときが来る。
試合が終了したその日のこと、選手もファンもいなくなった「えどりく」に激しい雨が降った。地面に大きな雨粒が弾ける激しい雨。
撤去作業もほぼ終了した会場に降り注いだその雨は、まるで今シーズンの熱戦で帯びた会場の熱を冷ますようだった。
雨雲が徐々に晴れ、雨音が止んだ会場に夕日が差し込む。
空を見上げれば、虹がかかっていた。
雨が降らなければ虹は出ない。
下を向いていたら虹は見つからない。
次戦は、現在首位の埼玉パナソニックワイルド戦。
この地で得た「これまで」とともに、「これから」の栄光に。スピアーズは、上を向いて突き進む。
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写真:チームフォトグラファー 福島宏治
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