「国立(ここ)は静岡 2025 オレンジユニシャツ」デザインへの想い
プロスポーツ界ではいわゆるスポンサーと呼ぶ企業との関係を、エスパルスではパートナー企業と呼び、関係性をより密に、そして深いものとなるよう、積極的にコラボや共同イベントなどを実施しているのがエスパルスの特徴。匠宿とは昨年国立競技場での試合開催に合わせて、施設内で販売する静岡の伝統工芸技術を活かしたコラボグッズを開発販売し話題となった。同施設がエスパルスにとってパートナー企業である株式会社創造舎が指定管理者であるという縁もあり「スポーツ」×「伝統工芸」という異色のコラボが生まれ、昨年に続き今回がその第二弾となる。
匠宿サイドとデザインを最終調整したチケット・集客担当倉田颯さんは「匠宿さんからは清水、三保を強く打ち出したいと言っていただきました。今回の試合のテーマである『国立(ここ)は静岡』ということもご考慮いただき、匠宿らしい伝統和柄やデザイン性を上手に組み合わせ、細部にこだわり、遊び心も入れて作り上げてくださいました」と仕上がりに大満足。
杉山館長から話を受けたデザインチームの大原志乃さんは「館長の杉山から話が来た時、匠宿は伝統工芸施設で、これまではご来館いただく方へ向けてしかデザインをしたことがありませんでした。しかし、エスパルスに関わることができることは静岡県民としても嬉しいこと。しかも35000人に配布されるシャツのデザインができるという経験は、デザインチームとして何のマイナスにもならないことだから1回やってみようよと若手デザイナーへ社内コンペを持ちかけました。エスパルスさんからは匠宿らしいデザインをと言っていただきましたが、誰のために?何のために?と考えた時、我々のテイストを優先するよりも、サポーターのみなさんに喜んでいただけて、熱くなれるデザインにすることが仕事への誠実さなのではという結論に至りました。その結果デザイナーたちが持ち寄ったデザインパーツを組み合わせたものが仕上がりました」と制作秘話を聞かせてくれた。互いが互いを想い合い、そして地域を盛り上げるという同じ志をもつ者同士が協力し、静岡とチームへの愛が詰まったユニシャツが完成した。
■ユニシャツデザインの細部にわたる5つのこだわりポイント
2、 右肩に富士山があしらわれ、静岡側から見た富士山だとわかるよう宝永山もデザイン。
3、 三保半島が左胸の心臓の位置に来るよう静岡市の地図をドットで表現。三保のクラブハウスがある位置にサッカーボール。右胸側に今回デザインした創造舎と匠宿のロゴが地図上の所在地と同じ位置へこっそり配置。デザインに影響しない左脇のつなぎ目近くに匠宿や創造舎のデザインであることを示すクレジットが刻まれている。
4、 背中には今シーズンのスローガン「ONE FAMILY」とエスパルスロゴと2025を表記。長く着てもらえるように、試合の日時や場所をあえて入れなかった。
5、 腰付近にはウィンドサーフィンをしているパルちゃんとともに、伝統工芸施設のデザインらしく駿河竹千筋細工をイメージする模様や和柄を採用。三保の松原をイメージした老松。駿河湾の波をイメージした青海波。そして雲の示すエ霞を配置。伝統和柄には古来より願いが込められており、老松には「運を開き、福を招く」、青海波には「平穏な暮らしが続きますように」、エ霞には「永遠」という願いを込めた。
試合へ向けて、杉山浩太館長よりメッセージ
ゴールデンウィークの5月3日、清水エスパルスVS名古屋グランパルキックオフは14時。試合終了後と同時に国立競技場からエスパルスと静岡への想いを込めたオレンジのユニシャツを着用した35,000人が一気に各地へと移動する。
■静岡市の伝統工芸体験施設「駿府の工房 匠宿」について
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