久保は先発、レアル・ソシエダはマジョルカに敗戦

レアル・ソシエダ
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【©︎RealSociedad】

リーグ戦3連勝を逃し、欧州大会出場争いから一歩後退

 ラ・リーガ第31節、ラ・レアル(レアル・ソシエダの愛称)はホームにRCDマジョルカを迎えた。日本代表FW浅野が所属するマジョルカだが、この日はエースFWムリキと共に怪我で欠場。またロベルト・ナバロも欠場し久保とのピッチ上での再会を果たすことはできなかった。雨の予報に反し、青空の見える春らしい気候のサン・セバスティアンで来季欧州大会出場権をかけた戦いが激化する。前節のスベルディアの負傷により、この日今季リーグ戦初先発となったジョン・マルティンがアリツとCBのコンビを組んだ。久保は右サイドで先発。

 互いにゴールまで辿り着けずスローな展開で始まった試合。11分、久保からのパスを受けたアイエンがシュート、こぼれ球からスチッチがゴールを狙うがいずれも守備陣のブロックに阻まれる。攻勢のラ・レアルはバレネチェアの右サイドからの鋭いクロスをオヤルサバルが押し込み先制に成功したかに思われたが、オフサイドの判定となり得点は認められなかった。また久保のFKをジョン・マルティンが頭で合わせるが枠を捉えることができない。

 ラ・レアルにいつ先制点が入ってもおかしくない状況の中、ひとつのミスから試合の流れが大きく変わる。20分、バレネチェアが試みたサイドチェンジが短くマジョルカにボールが渡ってしまう。司令塔ダルデルのスルーパスを受けたラリンがシュート。アリツがカバーに入っていたもののGKレミロがわずかに触れたことでコースが変わりボールはゴールに吸い込まれていった。ライバルの不運の連鎖に漬け込んだマジョルカが最初の好機をものにしリードを奪う。

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 同点弾を狙うラ・レアルはパブロ・マリンのミドルシュートを始めマジョルカゴールへと攻め込むが、ライバルの好守を前に試合を振り出しに戻すことができないまま時間が過ぎていく。時間の経過と共に、攻撃の組み立てにも苦戦していく。互いに決定機が訪れないまま圧倒的なボール保持率を示しながらも守備時に6人の壁を築くマジョルカの戦術を前に攻めあぐねるラ・レアル。0−1とリードを許したまま前半を終える。

 失点時のミス以降精細を欠いたバレネチェアに代えセルヒオ・ゴメスを送り込んだイマノル監督は本拠地で立て直しを図るが、後半開始早々プランの変更を余儀なくされる。47分、ダルデルの得点を許してしまう。ダニ・ロドリゲスと入れ替わる形でDFライン裏へと抜け出したマジョルカの10番はゴールへと攻め入る。後半最初の好機はそのまま得点へ。マジョルカがラ・レアルを突き放しスコアを0−2とする。アラサテ監督率いるマジョルカは試合巧者ぶりを見せ、時間を使いながらラ・レアルを疲弊させていく。

 70分のジョン・マルティンのヘディングシュートもGKドミニク・グレイフの攻守に阻まれ流れを手繰り寄せるには至らない。その後、オスカルソン、オラサガスティ、また久保に代えラージョ戦での”シンデレラボーイ”マリエスクレナを投入するが事態は好転せず、時計の針が進んでいく。徹底した逃げ切りを敢行したマジョルカが3試合ぶりの勝利を収めた。今日の敗戦により順位が入れ替わったラ・レアルは9位に後退。残された7試合で上位を目指す。

 次戦は20日、敵地ビジャレアルで難敵との一戦に臨む。
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著者プロフィール

レアル・ソシエダは1900年代初頭に創設され、2度のリーグ優勝と3度の国王杯を制したスペインの名門サッカークラブです。過去にはミケル・アルテタやシャビ・アロンソといった名選手がプレーし、2022年からは日本代表の久保建英が所属しています。

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