【九州電力キューデンヴォルテクス・猿レポ】選手がレポート!NTTリーグワン2024-25 D2 第10節 対S愛知戦

チーム・協会
初めましての人もこんにちは。
試合後レポートを担当させていただきますプロップの猿渡です。

4月5日(土)、NTTジャパンラグビー リーグワン2024-25 ディビジョン2第10節目、豊田自動織機シャトルズ愛知(以下、S愛知)との試合が、愛知県にある“ウェーブスタジアム刈谷”で行われました。

【©九州電力キューデンヴォルテクス】

S愛知とは1月の第3節で一度対戦しており、その際は10-26で敗戦を喫しました。前回の試合では、S愛知の強力なフィジカルに対して受けに回ってしまう場面が多く、自らのミスで攻撃のチャンスを潰してしまうなど、内容的にもスコア以上の差を感じる悔しい試合となりました。

しかしその後、ヴォルテクスとして試合を重ねる中で確実に成長を遂げており、あの時感じた差は着実に縮まっているという手応えを得ています。
今なら、それをしっかりとフィールドで体現できる自信があります。
現在ディヴィジョン2の首位を走るS愛知に対して、全力でぶつかっていきます。
一つひとつの局面で勝ち続けることで、最終的にはチームとしての勝利を掴み取ります。


S愛知戦の試合メンバーはこちら
https://www.kyudenvoltex.com/game/p139


《試合内容・結果》

会場周辺には桜が咲き誇り、吹き抜ける風にはまだ少し冷たさが残るものの、気温はすっかり春の陽気。雲一つない青空のもと、キックオフの笛が高らかに鳴り響きました。

先制点を奪ったのはヴォルテクス。前半7分、ラインアウトを起点にボールを展開。フォワードが順目にしつこく、そしてひたむきに近場を突き続け、着実にエリアを前進していきます。逃げずに、怯まずに、相手のフィジカルと真っ向勝負。前回対戦の反省を胸に、「受け」ではなく「攻め」に徹した連続フェーズの中で、逆サイドにできた大きなスペースを10番・上里貴一選手が見逃しません。キックパスに反応したのは14番・齊藤剛希選手。しっかりとキャッチし、そのままインゴールへ飛び込み先制のトライ!キックも決まり、スコアは7-0。

今試合、チームの初トライを決める齊藤剛希選手【14番 ウイング】 【©九州電力キューデンヴォルテクス】

続く前半13分には、ヴォルテクスが得意とするラインアウトモールを力強く押し込み、最後は2番・村川浩喜選手が冷静にグラウンディング。かつて在籍していたS愛知に対して、「元気にやってるぞ」と言わんばかりの追加トライで、会場をさらに沸かせます。

その後も接点での激しいバトル、スクラムやラインアウトでプレッシャーをかけ続け、相手の反則を何度も誘発。絶好の位置で得たPGのチャンスを確実に決め、スコアを17-0と大きくリード。
最高の立ち上がりを見せます。

このまま突き放して前半を終えたいところでしたが、26分、ゴール前でS愛知にラインアウトモールを仕掛けられる展開に。完璧なモールディフェンスで一度はトライを防ぐも、その後の展開から大外にスペースを突かれ、今試合初失点。スコアを17-5とされるも、前半のうちに追加点は許さず、リードしたまま折り返します。

何度もチームを勢いつけるアタックを見せてくれたサム・ヴァカ選手【13番 センター】 【©九州電力キューデンヴォルテクス】

ハーフタイムを挟み、後半戦へ。前半は風上を活かしたエリアマネジメントが機能していたものの、後半は風下。
判断力と対応力が求められる展開に。


そして後半3分、S愛知がラインアウトからボールを展開し、フィジカルを活かした攻撃でじわじわと前進。ついにスペースを突かれトライを許し、スコアは17-12。それでも、ヴォルテクスの戦い方は変わりません。
目の前の一つ一つの接点で、着実に勝利を積み重ねる。自分たちの強みを信じ、攻守ともに粘り強く遂行。その意識が功を奏し、相手のペナルティを誘発。後半11分、13分に連続でPGを成功させ、スコアは23-12に。
その後、S愛知にトライを返されスコアは23-19。しかし、ここからヴォルテクスが誇る粘り強いディフェンスが炸裂。
ゴールラインを死守し続け、試合の主導権を渡しません。
ところが終盤、ヴォルテクスに立て続けにペナルティが重なり、2人が一時退場。まさかの13人で戦う苦しい時間が到来します。

相手の隙を見逃さず攻める江里口真弘選手【4番 ロック】 【©九州電力キューデンヴォルテクス】


残り10分を切ったタイミングで、自陣ゴール前、S愛知ボールのスクラム。数的不利な状況、しかも相手はスクラムでの強さに定評のあるチーム。誰もが押し込まれると思ったその瞬間。。ヴォルテクスのフォワードが一丸となり、気迫で相手を押し返す!ペナルティを獲得し、一気に陣地を回復。
会場がこの日一番の歓声に包まれます。

スクラムを押し切りペナルティの獲得を喜ぶ選手達 【©九州電力キューデンヴォルテクス】

残り6分。このまま守り切れば勝利。しかし、運命のラスト1分。S愛知に痛恨の逆転トライを許してしまい、スコアは23-26。
だが、ヴォルテクスは最後の最後まで諦めません。残り時間0分、ボールを奪い返し、渾身のアタック。順目に、逆目に、全員で繋ぎ続けた連続攻撃。フェーズは驚異の29回に達し、何度もブレイクの気配を漂わせるも、あと一歩及ばずノーサイド。

最終スコアは23-26。
あと一歩、届かず。
それでも、全員で戦い抜いた確かな手応えと、確実に埋まった差は必ず次に繋がるはずです。


《個人的見解と次戦に向けて》

前回の対戦でも、今回の対戦でも、結果こそ敗戦という形にはなりましたが、その内容には大きな違いがありました。前回は受け身になる場面が目立った一方で、今回はフィールドに立つ一人ひとりが目の前のバトルにこだわり続け、プレッシャーをかけ続けることで、試合を通して主導権を握る展開に持ち込むことができました。
その結果、S愛知にとっても今シーズン初めて、試合の前半をリードされて終えるという展開を作り出し、相手に対してプレッシャーと焦りを与え続けることができていました。

鋭い出足とステップで相手をかわして前進する早田健二選手【11番 ウイング】 【©九州電力キューデンヴォルテクス】

ただ一方で、ヴォルテクスとしても要所での痛いペナルティによって反撃のチャンスを与えてしまったり、あと一歩でトライという場面で取りきれず、自らチャンスを逃してしまう場面も何度もありました。
それでも、今シーズンを通じての確かな成長、後半戦に入ってからの接戦の連続。悔しさは残りますが、手応えもまた確かにあります。

だからこそ、決してこの結果に満足してはいけない。何が足りないのか。
どうすれば勝ち切れるのか。あと一歩の精度にとことんこだわり、勝利という結果に結びつけていく必要があります。
今回は立ち上がりから最高のスタートを切ることができました。その流れを、ノーサイドの笛が鳴るまで貫き通す“遂行力”をさらに突き詰め、次節・日野レッドドルフィンズ戦での勝利に向けて、準備を重ねていきます。


《今週の個人的Pick up Player》


今回、私が選ぶPick Up Playerは2人。

1人目は、沖縄生まれ沖縄育ち。うみんちゅの人はだいたい友達。
普段は「海のように穏やか」で、話すと癒やされるタイプ……かと思いきや、ラグビーになると表情が一変。
戦闘モードに切り替わるギャップ王、上里貴一選手(以下、上里選手)

2人目は、その豊富すぎる運動量に加え、クレバーさも兼ね備える文武両道型プレーヤー中尾康太郎選手(以下、中尾選手)。
豊富な運動量に加えて頭脳明晰な一面も持ち合わせており、冷静な判断から繰り出される鋭いパスでチームにリズムをもたらします。
今回は、そんな2人の選手にスポットを当てて紹介していきます。


まず最初に紹介するのは上里選手。

プロフィールはこちら。
https://www.kyudenvoltex.com/player/324

【©九州電力キューデンヴォルテクス】

沖縄県出身、名護高校から朝日大学へ進学し、その後ヴォルテクスに加入した上里選手。
ヴォルテクスに加入して8シーズン目になる選手です。

上里選手のポジションはスタンドオフ。今節のS愛知戦では、強風が吹き荒れる中でも風向きをものともせず、左足から繰り出される正確無比なキックで、見事なエリアマネジメントを披露してくれました。プレッシャーのかかる難しい角度からのペナルティゴールも、いつも通りの穏やかな表情で、冷静かつ大胆にバシバシと決めてチームをけん引。
頼れる司令塔っぷりを存分に発揮してくれました。
アタックでは相手の隙を見極め、時に自ら仕掛けるアグレッシブさも魅力。ディフェンスでも低く鋭いタックルを連発し、相手のチャンスの芽を潰してはピンチをチャンスに変える働きぶり。
まさに攻守において「チームの要」です。

そんな上里選手、週末は家族との時間を大切にしていて、最近は生後4ヶ月の愛娘ちゃんの“寝返り練習”に付き添う日々。「よいしょ、もうちょい!」と心の中で応援しながら、世界でいちばんやさしい目になってる姿が目に浮かびます。

さらに、料理が趣味という一面も。
ネットで見つけたレシピを忠実に再現しては、家族に振る舞い、みんなで楽しむのがリフレッシュタイムなのだとか。加えて、奥様と一緒に恋愛リアリティショーを見ながら「あの人はちょっと怪しい」「いや、意外と本気かも」と、あれやこれや語り合うのも至福の時間のようです。

そんな彼の“やってみたいこと”は、なんとフルマラソン!理由は「大きなチャレンジをして、それを乗り越える達成感を味わいたいから」。オフシーズンにはサウナスーツを着て黙々と有酸素トレーニングに取り組む姿も目撃されており、そのストイックさは筋金入り。
シーズン中の努力はもちろん、オフでも自ら必要と感じれば一切手を抜かない。
まさに“見えない努力”の体現者。もしかすると、フルマラソンを走る姿を目にする日もそう遠くないかもしれません。
。。にしても、フルマラソンかぁ。
私が走ったら、膝がガクガクどころか、体の重さで関節という関節が消滅しそうです。

目標に向かって全力投球。穏やかさとストイックさを兼ね備えたレフティースナイパー・上里選手の今後の活躍にもぜひご注目を!


次に紹介するのは中尾選手。

プロフィールはこちら。
https://www.kyudenvoltex.com/player/322

【©九州電力キューデンヴォルテクス】

福岡県出身、福岡高校から早稲田大学へ進学し、その後ヴォルテクスに加入した中尾選手。
ヴォルテクスに加入して12シーズン目になる選手です。

中尾選手のポジションはスクラムハーフ。実は身長177センチと、スクラムハーフとしてはなかなかの高身長。
私と4センチほどしか変わらないのに……フィットネスの差はまさに圧倒的。
いつの間にそんなに差がついたのか、謎です。
その運動量はまさに“脅威”。どれだけボールが展開されようが「追いつけ、追い越せ」とばかりに猛ダッシュ。
接点に顔を出しては素早くボールを捌き、ディフェンスの隙を見つけるや否や、自ら仕掛ける。
さらに、空いたスペースにはいやらしいキック(褒めてます)でボールを転がし、攻撃のテンポを作ってくれます。
状況判断も冷静そのもの。
広い視野で相手のちょっとしたほころびを逃さず、絶妙なアタックの糸口を見つけ出してくれる頼れる司令塔です。

そのうえ、ストイックな姿勢とラグビーへの深い知識を活かし、練習中には「そこ、もう一回確認したほうがいいよ」とズバッと発言。
時には聞きづらいことも、代わりにハッキリ言ってくれるので、周囲の空気もピリッと引き締まります。
そんな中尾選手の「好きなこと」は……なんと「ラグビー」。もう、それだけでラグビー選手の鏡。

週末は家族でのお出かけが癒しの時間だそうで、前日に気になるお店をリサーチしてランチへ。
その後は近くの公園で子どもとたっぷり遊んで帰るのが“鉄板コース”。
家庭でもしっかり“展開力”を発揮しているようです。

そしてやってみたいことは、特技である“安全運転”を活かして、日本全国を車で旅すること。
すでに今年1月には、フェリーに車を乗せて関西(大阪・京都・兵庫・奈良・三重)を周遊済み。今後もタイミングを見て、行き先の範囲をどんどん広げていきたいとのこと。
さらに驚くべきことに、趣味は「不動産情報サイトを見ること」!実は中尾選手、宅地建物取引士と測量士補の資格を持つ本格派。
ラグビーだけでなく不動産の専門知識まで持ち合わせており、サイトを見る目もプロの視点。
いったい何足わらじを履くつもりなんでしょうか。。?
普段は九州電力の社員としてバリバリ働き、グラウンドではプロ級の実力を発揮し、空き時間には不動産情報に目を光らせる。
まさに万能選手。次に引っ越すときは、ぜひおすすめの物件、教えてください!
仕事も、ラグビーも、趣味も、何事にも手を抜かない!これからの中尾選手の活躍に要注目です!



《最後に》

次のリーグワン第11節は、4月11日(金)に福岡県にある「博多の森陸上競技場」で日野レッドドルフィンズ(以下、日野RD)と対戦予定です。

前回の対戦では30-25の接戦を制し、貴重な勝利を手にしましたが決して侮れないチームです。
一戦一戦、確かな成長を重ねているヴォルテクスの力を、全力でぶつけていきます。
仲間とともに努力を積み重ね、勝利を掴み取りたいと思います。

また、今シーズン初のナイトゲームとして行われる次節・日野レッドドルフィンズ戦は、普段の週末開催とは異なり、平日金曜日の夜にキックオフ。ヴォルテクスのホストゲームでもあるこの一戦は、“FRIDAY RUGBY JAZZ NIGHT”と題し、ナイターならではの特別なイベントを多数ご用意しています。
会場では、福岡県内各地でそれぞれに活躍するJAZZ奏者が、ヴォルテクスのホストゲームを盛り上げるために博多の森に集結。
"KYUDEN VOLTEX JAZZ BAND"としての生演奏が響き渡り、心地よいリズムに包まれながら、ワンコインで楽しめるお酒やフードとともに非日常のひとときを演出。
仕事終わりにふらっと立ち寄って、JAZZに癒され、お酒でほっと一息ついたその先に待っているのは、魂が震えるような熱戦と、勝利の感動です。

音楽とスポーツが織りなす、金曜夜だけの特別な空間。スタンドが一体となる歓声、そして選手たちの熱いプレーが、心の底から沸き立つ時間を創り出します。
この夜にしか味わえない興奮と感動を、ぜひ会場で体感してください。金曜の夜、最高のラグビーとJAZZが皆様を待っています!

【©九州電力キューデンヴォルテクス】

ぜひ会場にて引き続き皆様の熱い応援の程、宜しくお願い致します!




『猿渡 康雄ってどんな人?』
と思われる方もいらっしゃるかと思いますのでこの場を借りて私のInstagramのURLを貼らせて頂きたいと思います。
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著者プロフィール

国内最高峰のラグビーリーグ「リーグワン」に所属するラグビーチーム。九州全域(全県)をフレンドリーエリアとし活動しています。

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