充実の30代から、初々しい40代へ。山田章仁はこれからも“刺さる生き方”を貫きとおす

九州電力キューデンヴォルテクス 山田章仁選手 【©ジャパンラグビーリーグワン】

ようやくあの男が帰ってきた。前節、今季初のメンバー入りを果たし、後半から40分間プレーした山田章仁だ。今季は開幕前に足を痛めた影響から欠場が続いていたが、ようやくのカムバックに本人も「試合が一番楽しい」と充実の表情を浮かべた。

そんな山田章仁自身は今年7月で40歳を迎える。しかし、自身はその数字について少し変わった捉え方をしている。

「40歳ということを意識するとすれば40代のみなさんに勇気を与えたい。もっといくと30代最後の年にもなるので、30代のみなさんにも勇気を与えたい」

一体、どういうことなのだろうか。その真意をさらに聞いてみた。

「僕は仕事がラグビーなので、ラグビーという仕事を通じて30代がすごく充実していたということを30代のみなさんには伝えたい。そして、人生の先輩である40代のみなさんにも新入生の40歳、“40代1年生”の僕が張り切って頑張れば、小学校6年生、中学校1年生の先輩たちは、さすがに小学校1年生とかけっこしたら『負けられない』と思うじゃないですか。そんな存在になりたい」

今節は復帰後、初のホストゲームとなる。「電話やメールじゃなくてラグビー選手の山田章仁を生で見てもらう」という思いで3年前、地元に戻ってきた山田章仁にとっては大事な時間だ。30代最後の瞬間をいままさに駆け抜けているウイングには伝えたい思いもある。

「自分で年齢のことを言うのはイヤですけど、『30代ラストで張り切っている山田がいるぞ』というのは感じてもらえたらいいかなと思います。30代のみなさんには『あ、山田は30代をそうやって過ごしたんだな』と思ってもらえるような、そういう事例が一つあると、30代のみなさんが何かに悩んだときに物差しの一つとしていいんじゃないかな」

30代に刺さる生き方をしている男が九州電力キューデンヴォルテクスにはいる。“新入生”が間もなくやってくる40代にもきっと刺さるものはあるだろう。この男、一見の価値あり。新年度を迎える前にこの男を見ておいて損はない。

(杉山文宣)
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