アメリカ・ネバダ州ラスベガスで行われるUFC 313で、負傷したダン・フッカーに代わってラファエル・フィジエフがジャスティン・ゲイジーと対戦することを、UFC CEOのデイナ・ホワイトが『Instagram（インスタグラム）』を通じて発表した。ゲイジーとフィジエフはUFC 286の舞台だったロンドンで初めて相まみえてからほぼ2年で、再戦することが決まっている。最初の対戦では、ゲイジーがマジョリティ判定で勝利を手にした。

フッカーが手の負傷を発表し、期待の高かったセミメインイベントでのゲイジー戦を辞退せざるを得なくなったとき、世界中の格闘ファンの間に落胆が広がっていた。しかしながら、フィジエフという洗練されたストライカーとの再戦は、可能な限り最高の代替案だと言えるだろう。フィジエフにとっては2023年9月にマテウス・ガムロットとの試合で膝を負傷して以来の試合であり、単に戦いの現場に戻ることだけではなく、勝者の一団に加わることをも目指している。

ゲイジーとの試合まで6連勝を記録していたフィジエフは、ヘナート・モイカノ、ブラッド・リデル、ハファエル・ドス・アンジョスをノックアウトしてタイトル争いへの近道を進んでいるように見えた。しかし、リベンジは生半可なものにはならないだろう。ゲイジーはUFC 300の終了間際にマックス・ホロウェイに喫したノックアウト負けから立て直すことに闘志を燃やしている。36歳の元暫定王者は、自分があとどれくらい戦えるかは分からないと率直に語る一方、もう1度タイトルを狙うだけの力はあると信じている。

また、ホワイトCEOはマイアミを舞台とするUFC 314の対戦カードについても新たに発表。ブラジルのノックアウトアーティストで、先日、UFCファイトナイト・シアトル：セフード vs. ソンでメルシック・バグダサリアンを破ったジェアン・シウバが、願いかなってブライス・ミッチェルと対戦することになった。苛烈なFighting Nerdsを代表する選手であるシウバは、オクタゴンでの過去4戦のすべてでノックアウトをマークし、さらにさかのぼれば12連勝を決めた状態でミッチェルとの試合に挑む。前回の勝利の後、“サグ・ナスティ”ことミッチェルとの試合を求めたシウバに対し、ミッチェルがそれに応じている。ミッチェルは2024年に1試合に登場し、ジョシュ・エメットに対するノックアウト負けから巻き返して、UFC 310でクロン・グレイシーをノックアウト。過去4戦で白星と黒星が入り混じっていたミッチェルは、UFCロースターでも最も熱いファイターの1人を倒すことで、フェザー級トップ10への返り咲きを目指す。