久保はフル出場、レアル・ソシエダは0−1で国王杯準決勝第1戦を落とす

レアル・ソシエダ
チーム・協会

【©︎RealSociedad】

少ない好機をものにしたレアル・マドリーが先勝

 国王杯準決勝第1戦、ラ・レアル(レアル・ソシエダの愛称)はホームにレアル・マドリーを迎えた。バルセロナ、アトレティック・クルブに次ぎ同大会20度の優勝を誇る強豪の到着を前に日の暮れる前からレアレ・アレナにはラ・レアルサポーターが集結。昨季、マジョルカに敗北し辿り着くことの出来なかった決勝の舞台へ、ラ・レアルでのタイトル獲得を公言する久保も含め、クラブの想いはひとつ。4月26日のラ・カルトゥハ(セビージャ)への道を歩む。

 前日にバルセロナで行われた準決勝のもう一試合、FCバルセロナ対アトレティコ・デ・マドリーは壮絶な撃ち合いの末4−4というスコアとなり、熾烈を極める国王杯準決勝、ホームでの先勝を目指し、考えうる最高の準備でチームを送り出すイマノル監督した。久保は定位置の右サイドで先発。ELミッティラン戦では勝利の立役者となったが、同試合での負傷によりレガネス戦を欠場したクロアチア代表スチッチは先発復帰を果たした。

 超満員のレアレ・アレナの後押しを受け、立ち上がりから攻め込むラ・レアルの攻撃を牽引するのは久保。ブライス・メンデスとのワンツーからエリアに侵入し右足のシュートを放つ。目まぐるしく攻守の入れ替わる展開の中、枠内へのシュートを許さない集中した守備を見せていたラ・レアルだが、19分にレアル・マドリーが試合巧者ぶりを見せる。カウンターから、ベリンガムが裏へ抜け出したエンドリックへ浮き球でのスルーパスを送る。これを完璧にコントロールしたブラジル代表は守護神レミロを欺くアウトサイドキックで先制点をもたらした。

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 0−1となった後、互いに好機が続くがレミロ、ルニン両GKが好セーブを連発し、スコアボードは動かない。好ゲームにも関わらず、ホセ・マリア・サンチェス主審のアンフェアなジャッジが徐々にラ・レアルを後退させていく。前半終了間際には、ビニシウスがスタンドからの差別的な発言を主審に訴え試合は一時中断し、両監督、警察隊との協議を経た後、試合を再開。与えられたアディショナルタイムの3分を大きく上回りホイッスルが吹かれた。

 後半も最初の好機を得たのはラ・レアル。バレネチェアのクロスから、オヤルサバル、こぼれ球を久保とGKルニンにシュートを浴びせていく。対するレアル・マドリーは先制点を挙げたエンドリックが再び裏に抜け強烈なシュートを放つが、クロスバーに嫌われた。同点弾が奪えない状況の中、追い打ちをかける一貫性のないレフェリングは後半も続き、怒りを通り越して呆れた表情を見せるラ・レアルイレブン。ベッカー、マリン、アリツ、オスカルソンと次々と交代のカードを切るが事態は好転せず。

 前後半のアディショナルタイムを含めると100分以上にも及んだ死闘。日曜日のバルセロナ戦には前節のセルタMFレナト・タピアの差別発言への抗議で警告を受け週末のバルセロナ戦を欠場する久保は試合終了まで攻撃の手を止めることはなかった。ホームで0−1と敗戦したものの、4月1日にサンティアゴ・ベルナベウで開催される第2戦に望みを繋ぐ結果となった今夜の試合。最大の立役者はGKレミロ。82分、88分のベリンガムのシュートシーンではいずれも右手一本でスーパーセーブを披露し、最小失点に留めることに成功した。

 次戦は3月2日、アウェイで首位FCバルセロナと対戦する。
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著者プロフィール

レアル・ソシエダは1900年代初頭に創設され、2度のリーグ優勝と3度の国王杯を制したスペインの名門サッカークラブです。過去にはミケル・アルテタやシャビ・アロンソといった名選手がプレーし、2022年からは日本代表の久保建英が所属しています。

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