待ちに待ったLaLa arenaでのオールスターを回想…堂々デビューのニューフェイスに後半戦期待【B MY HERO!】

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ジェッツのホーム、LaLa arena TOKYO-BAYでBリーグオールスターは開催 【(C) B.LEAGUE】

 みなさま、こんにちは!B MY HERO 特派員、千葉ジェッツブースターのJIROです。前回コラムよりあまり月日は経っていませんが、今シーズン3度目のコラムを書かせていただくことになりました。
 毎回「今回のJIROのコラムの出来はどんなもんだ?」と、期待されているのやら…いないのやらですが、最後まで読んでいただけると嬉しいです。

 ではまず、この楽しい思い出から振り返るとしましょう。千葉ジェッツブースターJIROのオールスター観戦レポートをどうぞ!

─ALL STAR WEEKEND in FUNABASHI────

 BリーグオールスターのLaLa arena TOKYO-BAYでの開催が発表になり、そこから1年…僕たち千葉県民が心待ちにしていた時間が訪れました。

 会場のLaLa arenaのみならず、ららぽーとや船橋市内の店舗や施設を巡るスタンプラリーが行われ、街中にはフラッグや横断幕などが設置、徐々にオールスターの盛り上がりを実感できる街になっていました。

 LaLa arenaには何度か観戦に行きましたが、普段とは違う装いの会場に様々なチームのジャージやTシャツ、グッズを纏ったファンが集まり、“これぞオールスター”という特別な空間になっている事を感じました。

 隣接のララテラスのイベント広場では千葉県内の物産店やステージイベントも開催。ものまねショーや選手のトークショー、船橋の超有名全国区キャラクターであるふなっしーも駆けつけ、連日盛り上がりを見せました。

 僕個人としては、会場外のキッチンカーで“推し”である荒尾岳選手に会うことができ、ラーメン屋トークができたのが良い思い出になりました。

SixTONESのライブで今年のオールスターは開幕 【(C) B.LEAGUE】

 アリーナ内に入ると、ステージがある特別バージョンのコートが組まれ、オープニングアクトとして、Bリーグのテーマソングを歌うSixTONESが登場。開場を大きく盛り上げオールスターが開幕しました。

─DAY1────

ついにスキルズチャレンジを制した篠山竜青 【(C) B.LEAGUE】

 まず行われたスキルズチャレンジは、あの男…そう、父ちゃん篠山竜青選手が主役の舞台となりました。名古屋DDの齋藤拓実選手がノーミスで21.9秒を叩き出すと、期待された千葉ジェッツ富樫勇樹選手はミスが重なり42.9秒。最後のチャレンジの篠山選手は、「父ちゃんは一等賞になる!」の宣言をし、有言実行のノーミスで21.7秒!

 思えば河村勇輝選手に破れてから1年…今回はウォーミングアップから少しバテるくらい本気で取り組んでいた篠山選手。ベテランの意地を見せつけた優勝にアリーナは早くも最高潮に盛り上がりました。

3ポイントコンテストも比江島慎が初優勝 【(C) B.LEAGUE】

 興奮冷めやらぬ中、続いて行われたのはスリーポイントコンテスト。普段とは違いラックからのショットで苦戦する選手もいる中、地元千葉ジェッツからは高校生Bリーガー関谷間選手が11ポイントと気を吐き、渡邊雄太選手が苦戦しながらも14ポイントを獲得します。

 やはりこういった舞台ではお祭り男タイプや、精神的にタフな選手が輝きます。群馬の辻直人選手が14ポイントで渡邊選手に並ぶと、宇都宮の比江島慎選手とディフェンディングチャンピオン琉球の岸本隆一選手が共に15ポイントで上回り、延長一騎打ちの末、比江島選手に軍配が上がりました。

 スリーポイントコンテストを会場で見たのは初めてでしたが、日本有数のシューターたちでも苦戦するので想像以上に疲れる競技なのだと感じました。そう考えると20ポイントを超えてくるNBAプレイヤーたちはバケモノですね(笑)。

 アクティビティとして会場外でもファンがその難しさを体験できるようなブースが今後のオールスターであればいいな~なんて期待をしています。

鹿児島のアンソニー・ゲインズ・ジュニアがダンクコンテンストを制す 【(C) B.LEAGUE】

 ダンクコンテストは欠場者が相次ぎ3選手で競われました。群馬のコー・フリッピン選手と渋谷のトロイ・マーフィージュニア選手は狙ったダンクがなかなか決めることができず苦戦。鹿児島のアンソニー・ゲインズ・ジュニア選手がウインドミルとアリウープの180°リバースを決め見事に優勝を飾りました。

 今回のAJのようにB2からの覇者が出ることで、色々なチームを見るきっかけになるのではないかと思っています。

 僕個人としては、今回千葉ジェッツのトビンマーカス海舟選手も出場してほしかったし、いつかは立川ダイス佐藤誠人選手も出場してほしいと思っています。B3のチームからは難しいのかな…。軽々とダンクする若手選手も増えてきたので、今後の盛り上がりに期待します!

金近廉はライジングスターで存在感を示す 【(C) B.LEAGUE】

 ライジングスターとアジアオールスターの対戦も新たなフェイバリットプレイヤーを見つけるチャンスがあるゲームです。

 今回おおいにアピールし印象的だったのは、FE名古屋の佐土原遼選手でしょうか。恵まれた体格とパワー、そしてスピードもありアウトサイドもこなす広いシュートレンジにリバウンドの強さなど、基礎がしっかりとした選手でヘッドコーチの信頼を獲得できる選手だと思います。僕は彼を見ていると、チャールズ・バークレー(元NBA選手)を思い出すおじさんです。

 アジアオールスターでは秋田のガディアガ モハマド アルバシール選手が高い得点能力を見せつけ、そのポテンシャルの高さが印象に残りました。

 千葉ジェッツからは金近廉選手と小川麻斗選手、マイケル・オウ選手が選出。オウはガツガツダンクにいくなど楽しんでいてほっこりしました。金近選手はお祭り男ですね。今後はもっと弾けて思う存分チームのムードメーカーになってもらいましょう! 小川選手は怪我のため出場ができませんでしたが、なぜか川真田選手が麻斗のジャージを着てベンチに居たのは笑いました。ゲームは未来の世代が勝利。

 翌日のオールスターゲームへ期待とワクワクの空気を残し、笑顔の多いDAY1のALL STAR SATURDAYが終了しました。

─DAY2────

【(C) B.LEAGUE】

 2日目も会場は賑わい、早い時間帯からグッズや飲食コーナーで待機列ができていました。僕は関谷間選手の晴れ舞台を観るため、BリーグU18 ALL-STARを観戦しました。
高校生ながら千葉ジェッツのU18とトップチームを兼務する関谷選手のファンは多く、この試合でも注目度は高かったように思います。

 ティップオフ直後から全選手が強度の高いパフォーマンスを披露。ディフェンス、リバウンド、セットオフェンスなど単純にバスケットボールファンがワクワクする見応えのあるゲームを見せてくれました。

 アンダーのゲームは通しで見たことがなかったのですが、正直言って『U18ってこんなにレベル高いの!?』という驚きを隠せませんでした。

 僕の中で強烈なインパクトを残したのはレバンガ北海道に所属する阿部選手。ゲームコントロール能力もあり、ドライブからアシストで仲間を活かし、自らも得点できる素晴らしい選手でした。試合後のインタビューでは負けたことで悔しそうな表情を見せながらも、しっかりとした受け答えでメンタルの強さも感じました。

 関谷選手はスマートなプレーでゲームハイの22得点は流石でした。スラムダンク奨学金で渡米が決定しているので、3月で一度ジェッツを離れますが、彼ならきっとどんな環境でも輝けると信じています。これからどんな道を辿ろうと千葉ジェッツブースターとして関谷選手を応援していきます!

 頑張れ!間!

メインイベント、オールスターゲームがスタート 【(C) B.LEAGUE】

 そして迎えたBリーグオールスター2025は、アーティストのAwichさんが集まったファンを総立ちにさせパフォーマンスを披露しLaLa arenaにいるファンの心に火をつけます。

 各選手がステージからそれぞれのキャラクター全開で登場。ここで僕が書くまでもないあの篠山選手の登場は、もはや事件です。あの後登場する選手たちはとても出にくかったと思います。金曜日のイベントからリーゼントで盛り上げていた辻選手が何故か上がって行くのを見て、負けず嫌い精神の大切さを学びました(笑)。

 ゲームが始まると和気あいあいと楽しむ選手たちの姿に、ファンも温かい雰囲気でエンターテイメントバスケットボールを楽しんでいました。

 千葉ジェッツからは、富樫選手、渡邊選手、原修太選手、田代直希選手の4人が選出されました。Bリーグ初年度から選ばれ続けている富樫選手は、今大会で「どんな手を使ってでも…」とMVP獲得を宣言。得意のスリーポイントや華麗なアシストでファンを魅了。昨シーズンまで千葉ジェッツに在籍していた大倉颯太選手とのマッチアップもとても嬉しそうにしていたのが印象的です。

初のBリーグオールスターを楽しんだ渡邊雄太 【(C) B.LEAGUE】

 渡邊選手も比江島選手を煽るなど終始楽しそうでした。いつも責任感強く真摯にプレーしているので、純粋にバスケットボールを楽しむ姿は初めて見たような気もします。シューターは精神的な部分も左右されると思うのですが、シーズン後半に向けてリフレッシュできたような姿が見えて安心しました。

船橋市出身の田代直希、原修太による「船橋トラップ」 【(C) B.LEAGUE】

 地元船橋出身の同級生、原選手と田代選手は千葉ジェッツブースターの熱い投票で選出されました。二人とも船橋への想いは人一倍だったと思います。田代選手は人柄の良さが千葉ジェッツブースターのハートをつかんでいますが、岸本選手、ジャック・クーリー選手と同時にコートに立つ時間もあり、僕の近くにいた琉球ゴールデンキングスブースターさんも嬉しそうに写真を撮っていました。

 そしてやはり原選手の選出は千葉ジェッツブースターとしても念願の出場でした。僕もルーキー時代から見てきたので、原選手がコールされるとグッとくるものがありました。

 プロになってからどちらかというとファンサービスが苦手な印象でしたが、今の原ちゃんはファンに笑顔で接し、自らの難病を告白し同じ悩みを持つ子供たちへの福祉活動も行っています。過去2度オールスターに選出されるも中止やコンディション不良で出場は出来ず悔しい思いをしてきただけに、地元開催で出場できたのは本当に嬉しかったと思います。ゲームでは田代選手とダブルチームをする“船橋トラップ”を披露し観客を沸かせました。もう少しカッコイイネーミングはなかったのかと、少し思いましたが…(笑)。

MVPはやっぱり富樫勇樹 【(C) B.LEAGUE】

 ゲームはTEAM WHITEが勝利し、富樫選手、渡邊選手、吉井裕鷹選手、須田侑太郎選手がMVP候補に。ファンのSNS投票が行われ富樫選手がMVPに輝きました。

 僕個人としてはシーホース三河の須田選手が控えから活躍する姿が、NBAオールスター95年のミッチ・リッチモンドや97年のグレン・ライスと重なったので、須田選手に投票しましたが、後にブースターの友達から富樫選手に投票しなかったことを怒られました(笑)。

 僕は千葉県船橋市で生まれ育ち、バスケットボールを始め、船橋アリーナでも大会を経験したことがあります。しんどい練習で辛かったバスケットボールをいつの間にか好きになり、NBAにはまり千葉ジェッツができて観戦に行くようになり、LaLa arenaが誕生。今では10,000人アリーナで試合をする時代になりオールスターが開催。自分の中では夢のような物語だったことが現実となっていて感慨深いものがありました。

 選手や関係者の皆様、笑顔溢れる2日間を本当にありがとうございました。

─VISION────

高校生Bリーガー、瀬川琉久がいよいよデビュー 【(C) B.LEAGUE】

 怪我人が多く、ここまで想像以上に苦戦を強いられてきた千葉ジェッツですが、明るい未来のニュースが舞い込んできました。東山高校で活躍していた瀬川琉久選手との特別指定選手契約です。現在まだ高校生。僕は2年生の頃からウインターカップなどの映像で見ていた程度なので、そこまで詳しく知っていたわけではありませんが、チームで一番輝いていたのは確かです。

 184㎝のポイントガードは、ウインターカップ終了後の進路に注目が集まっていましたが、まさか千葉ジェッツに来るとは思いませんでした。“将来的にはNBAを目指したい”という思いを実現させるためにジェッツを選んでくれたのは、ファンとして素直に嬉しく思います。

 先日名古屋で行われたFE名古屋とのゲーム1で初出場を果たすと、フリースローで初得点。続くゲーム2では9得点、2アシスト、1リバウンド、1ブロックと堂々たるパフォーマンス。ビハインドゲームの流れを変え、勝利に大きく貢献しました。

 相手ディフェンスの状況を見て緩急をつけ川の流れのようにドライブし、体幹の強さでディフェンスコンタクトを物ともせずスコア。フローターやアシストも見事でした。そしてディフェンスも素晴らしいプレッシャーをかけていて、この2ゲームで千葉ジェッツブースターの心を鷲掴みにしたと思います。

 本当にディフェンスの状況を見るのが上手い。スリーポイントを決めたシーン、セットオフェンスの中でダウンスクリーンをかけるところをキャンセルしてハンドオフで貰いにいく、ディフェンスがアンダーに下がるのを確認し更に左にスライドしてフリーになるという高いスキルを見せました。オンボールでもオフボールでもバスケットボールIQの高さを発揮し、得点能力のセンスも抜群に良いと思います。

 瀬川選手が今後安定した活躍を見せることで富樫選手の負担も減り、ミスタージェッツの西村文男選手もプレーオフに向けてコンディションを整えることができます。控えPGの小川選手も怪我をしている状況で、若干18歳の高校生Bリーガーが救世主のような存在となっています。

 オールスターで見たU18の選手たちのレベルの高さもそうでしたが、Bリーグ設立は日本のバスケットボールの底上げになっていると実感しています。NBAとの戦略提携も発表され、今後沢山の選手が海を渡るでしょう。

 瀬川選手の未来へのストーリーの始まりを、僕は千葉ジェッツブースターとして心から応援したいと思います。

 千葉ジェッツを選んでくれて本当にありがとう!琉久!

─そして後半戦へ────

10,000人のファンがLaLa arena TOKYO-BAYに駆けつける今シーズン 【(C) B.LEAGUE】

 今シーズンも色々なことがありましたが、あっという間に前半戦が終わったように思えます。千葉ジェッツは苦戦しながらも21勝11敗でプレーオフを狙える位置にいます。僕はホームゲームでも行けない日がありますが、常に10,000人を超えるブースターが集まるアリーナになりました。結果は負けてしまいましたが、天皇杯のアルバルク東京戦での熱狂は素晴らしく、どこにも負けていないパワーがあるホームだと感じました。負けて悔しい思いは必ず次の勝利に繋がります。

 大きなアリーナになり新しいブースターも増えました。渡邊選手の加入効果もあり、これまでBリーグを観ていなかった人も千葉ジェッツに興味を持ってくれたと思います。新参だとか古参だとか関係なく、今の千葉ジェッツを支えていくのは今の千葉ジェッツブースターです。これからも皆さんと一緒に熱狂を生み、微力でも選手たちの力になると信じて、僕は声を届けていきたいと思います。

 10,000人のパワー、見せつけてやりましょう!

 頂点を目指して。

Come fly with me!
Go JETS!

 それではまたどこかで。

Kenichi JIRO Yoshii(B MY HERO!特派員)

【(C) JIRO】

1981年1月28日生
千葉ジェッツブースター、ジェッツブースターで結成されたバスケットボールチーム『ROCKS』の代表も務める。 いつかバスケットボールの新しい大会を開催し、街にバスケットゴールを増やすことを夢見ている小太りおじさん。
・趣味:ドライブ、飲み会、チェアリング
・お気に入りの選手:ショーン・エリオット(元サンアントニオ・スパーズ他)、デビン・ヴァセル(スパーズ)、荒尾岳(千葉ジェッツ)、小川麻斗(千葉ジェッツ)


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著者プロフィール

B MY HERO!は「あなたのヒーローを見つける1時間」をコンセプトにしたBリーグ公認の応援番組(毎週火曜18時~)です。番組特派員が推しクラブの模様やゲームの演出など、Bリーグの楽しみ方をレポートしていきます。

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