<国内男子ゴルフ>清水大成は7番で紛失2回。+5にも腐らず1差3位のカムバック

日本ゴルフツアー機構 (JGTO)
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【明日も頑張ろう©JGTOimages】

賞金レースと賞金シード争い「第43回 カシオワールドオープン」

11月21日ー24日 kochi黒潮カントリークラブ(高知県)7350yard・par72 ▼ 23日・大会3日目

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3日目を終えて、NZのヘンドリーと、韓国の宋永漢(ソン・ヨンハン)が通算12アンダーで、首位に並んだ。

1打差3位で追うのは、逆転の賞金シード復活がかかるベテランの上井邦浩(かみい・くにひろ)と、ホストVでの今季3勝目を狙う石川遼(いしかわ・りょう)と、プロ4季目の初Vを目指す清水大成(しみず・たいせい)の3人。

清水は、超ナイスカムバックをした。
冷たい北風の中で、折れそうな心を奮い立たせて、リーダーボードに戻ってきた。

1差2位から最終組でスタートし、1番でピンそばのバーディ。
6番では、約3メートルのチャンスも決まった。

通算14アンダーまで伸ばして迎えた7番で、悪夢を見た。

藪の中に入れたティショットは、当該ホールに戻せず、木の下をくぐらせる形でいったん隣の4番へ出した。

【逃げ場もない状況©JGTOimages】

丈高い林越えでの帰還を狙った次の3打目は、確かにラフのあたりに落ちたはずだが見つからない。

時間切れで、また4番ホールへ打ち直しに戻ったが、5打目がまた行方不明になり、再びロストボールに。

その直後に、最初の1球目が見つかったそうだが、もはやそのボールでプレーはできない。

3度目の打ち直しに戻る前、「もうやめたい」と、ついこぼした。
くじけそうな清水を押しとどめてくれたのが、沖田キャディだ。

7打目でやっと通常ルートに戻ることができ、8打目を乗せて2パット。
ダブルパーの「10」を叩いて、優勝争いから陥落した。

通算9アンダーまで落ちた。
首位を走るヨンハンと6打差ついた。

消沈する清水に沖田キャディは言ったそうだ。

「6打差だったら諦めないっしょ」。

その言葉ですぐ次の8番のティショットから気持ちを切り替えられ、結果、首位と1打差までまた戻って来られたという。

7番で、本人は地獄のような心境で過ごしたと思うが、応援してくれるギャラリーに笑顔さえ振りまき、10打目がかかった1.5メートルのパットを決めた瞬間起きた拍手のほうにもちゃんと顔を向け、しっかりとお礼の会釈を返した。
投げ出したくなるような気持ちをこらえて腐らずに、元の位置まで挽回して来た。


主催者推薦を受けて初出場を果たした10月の日米共催「ZOZOチャンピオンシップ」では扁桃炎を発症。
声はかすれ、咽頭も腫れ、息をするのも苦しい状況で4日間を完走し、16位タイの成績を残すと、プレー後にすぐ主催者さんたちが控えるVIPテントへ。

喉を振り絞り、お礼を言って歩いていた。

この日のプレー後も「あのホールに関しては、思い出したくないです」と、辛そうに本音は述べたが、それでも報道陣に向けて1打1打を丁寧に振り返り、「この位置に帰ってこられてよかったと思います」と安堵を語り、「明日はぜったいにこんなことはないように。ひたすらバーディ獲っていけるように頑張ります」。

最終日こそ、頼りになるキャディと心を揃えて歩ききる。
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