【Q&A】球審と塁審で判定が食い違った。プレーを止めて協議するべき?

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(Homebase掲載日:2023年4月15日)

「Q&A 事例解説」では一般財団法人全日本野球協会に寄せられる多くの規則についてのご質問の中から、特によく頂く質問をピックアップ。
ご質問に対する回答内容を皆さんと共有することで皆さんの理解を深めていただくことを目的としています。ぜひ、ルールの深掘りにご活用ください。



▼質問内容

球審が、通常の内野ゴロでフェアのジェスチャーをしてそのままプレイが継続された際、他の塁審が自打球と認めた、あるいは、自打球の疑いを感じた場合(打者走者はアピールせずに走り出した)、 プレイが一段落ついた時点で、タイムをかけて審判団が自ら自打球の可否について協議をすべきか、どちらかのチームのアピールを受けてから、協議をすべきなのでしょうか。

また、反則打球のケースについて球審は反則打球を認めず、2塁審判が反則打球を認め、あるいは、その疑いがある場合。

どちらのケースでも、球審より遠い位置で見ているので、わざわざ、アピールもないのに、審判団で協議はすべきなのでしょうか。


▼回答

審判クルーにとって一番やってはいけないことは、審判員間で判定が食い違ってしまうことです。

内野の低いライナーや、自打球についての判定、あるいは反則打球等の判定については球審が責任をもって判定するのが原則です。

しかし、自打球が打者の足に当たったかどうかは、球審にとって捕手の身体が邪魔になって見づらいこともありますし、内野の低いライナーなどは塁審の方が見やすい場合もあります。
ですから、試合前にクルーでよく打ち合わせを行って、そのようなケースにおいてはしっかり見えた塁審が判定することもあるということを確認しておくことが必要です。

ただし球審を差し置いて、本塁周辺で起こったプレイについて塁審が判定するのは、その塁審が100パーセントの確信がある場合とすべきです。

さて、ご質問の自打球のケースですが、一人の審判が自打球と認めファウルボールの判定をしているわけですから、この場合はプレイを止めるべきです。
打者走者は走るのを止めずに一塁まで駆け抜けたようですが、塁審の判定を見てプレイを止めてしまう選手もいるのではないでしょうか。その場合は、塁審の判定を尊重するしかないと思います。


しかし、反則打球については、塁審が判定することは避けるべきだと思います。球審の判定で押し通すべきです。
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著者プロフィール

「Homebase」は、全日本野球協会(BFJ)唯一の公認メディアとして、アマチュア野球に携わる選手・指導者・審判員に焦点を当て、スポーツ科学や野球科学の最新トレンド、進化し続けるスポーツテックの動向、導入事例などを包括的に網羅。独自の取材を通じて各領域で活躍するトップランナーや知識豊富な専門家の声をお届けし、「野球界のアップデート」をタイムリーに提供していきます。さらに、未来の野球を形成する情報発信基地として、野球コミュニティに最新の知見と洞察を提供していきます。

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