川﨑春花、「普段着」のティーショットが大正解

チーム・協会

【Photo:Atsushi Tomura/Getty Images】

日本女子オープンゴルフ選手権 大利根カントリークラブ 西コース(茨城県)第2日

 大会前、どの選手からも聞かれたのが、「長いラフに要注意」というフレーズだった。ティーショットをラフに打ち込んだ場合、運がよければピンまでの残り距離に応じたクラブを選択できるが、大半はショートアイアンやウェッジで一度フェアウェイに刻む作業が必要となる。川﨑春花も例外ではなく、「ティーショットは絶対にフェアウェイキープ」と心に誓っていた。

 もちろん、いくらプロといえどもショットが曲がる時はある。第1日はいきなりスタートホールからティーショットをラフに打ち込んでボギーを叩く洗礼を受けた。改めてフェアウェイキープの重要性を認識したこの日は、パー3を除いた14ホールでティーショットをラフに入れたのはわずかに一度。ファーストカットが2回、バンカーが1回、残りはしっかりとフェアウェイをキープした。

 「フェアウェイをキープするために、何か特別な打ち方はしていません。いつもと同じように打っただけです」。その理由は明確だ。曲げないためにスイングをコンパクトにしたり、インパクトでクラブフェースをスクエアに合わせると、逆に曲がってしまうからだ。第1日は少なからず、フェースを合わせる傾向があったものの、第2日は余計なことは考えずに普段通りのスイングを心がけた。その結果、スムーズにクラブを振れるようになり、方向性がアップした。

【Photo:Atsushi Tomura/Getty Images】

 ただ、川﨑なりにひと工夫は加えていたという。「テークバックでクラブをアウトサイドに上げないように、素振りをする際にスイング軌道チェックしてからアドレスに入るようにしました」。ややインサイドにクラブを上げる軌道を確認するルーティーンを繰り返したことで、より正確なショットを打てるようになった。「明日以降も引き続き、その部分を意識したいと思います」。確かな手応えを感じたラウンドだった。

 公式競技といえば、22年の日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯で優勝している川﨑だが、今大会制覇にも意欲を見せる。「大会前に会場で流れている過去の動画を見たんですが、改めて選手が目標にする大会なんだと感じました。私もそこ(歴代優勝者の中)へ入れるように頑張りたいです」と、2つ目の公式競技優勝を目指す。

 「18ホール中、気を抜けるホールが1つもないので疲れます」と第1日に語っていたが、好スコアをマークできれば疲れも吹き飛ぶ。今季は3勝を挙げ、メルセデス・ランキング10位につけている川﨑。さらなる上位を目指し、最後まで気を抜かずに残り36ホールを戦い抜く。
(山西 英希)
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