【ラグビー/NTTリーグワン】この壁を全員の力で突き破ってこそ。 S愛知、史上初の“逆転D1昇格”なるか <豊田自動織機シャトルズ愛知>

豊田自動織機シャトルズ愛知 ジェームズ・ガスケル選手 【©ジャパンラグビーリーグワン】

D1/D2入替戦第1戦を39対57で落とした豊田自動織機シャトルズ愛知(以下、S愛知)。逆転昇格の条件は19点差以上をつけて勝利し、勝ち点5を取ることだ。

ラグビーにおいて、19点差というのは「決して逆転不可能な点差ではない」(徳野洋一ヘッドコーチ)。その言葉のとおり、今季のディビジョン2第2節では、強敵・NECグリーンロケッツ東葛を相手に3対22から19点差をひっくり返して勝利した前例がある。S愛知には、それを成し遂げられる実力が備わっている。

この日のためにチームを作り上げてきた。その過程で得た自信は逆境を目の前にしても揺らぐことはない。わずかな準備期間の中で急激に成長するのは難しい。だからこそ、今まで培ってきたものをベースにして、いつもどおりの戦い方で勝利を目指す。「難しい状況を乗り越えてこそ、実力を証明できる。D1を戦うにあたっても、来季につながるポジティブな壁」と徳野ヘッドコーチは表現している。

選手たちもその思いは同じだ。センターで先発予定のティアン・トーマスウィーラーは「越えられない壁ではないですし、毎試合勝ちにいくという姿勢は変わりませんから」とあくまで“いつもどおり”だと強調。今季は一層たくましさを増し、この大一番で抜てきされた24歳の小笠原寛人も「プレッシャーはあるけど、やるしかないので。自分ができることをしっかりやるだけです」と良い意味で肩の力が抜けている。

共同キャプテンであり、チームリーダーであるジェームズ・ガスケルは「勝ち負け以前に、自分たちが日曜日の朝に『やるべきことをすべてやり切った』と思えることが大事です」と話す。誰一人として後悔をしないように準備してきた。それが試合で発揮されれば、ジャパンラグビー リーグワン史上初の“逆転”でのD1昇格が見えてくる。

チャレンジャーとして、S愛知の実力を全国のラグビーファンに見せつける絶好の機会。この壁を全員の力で突き破ってこそ、D1に昇格するにふさわしい。さあいこう、俺たちはやれる。

(齋藤弦)
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著者プロフィール

ジャパンラグビー リーグワンは、「あなたの街から、世界最高をつくろう」をビジョンに掲げ、前身であるジャパンラグビー トップリーグを受け継ぐ形で、2022年1月に開幕した日本国内最高峰のラグビー大会です。ラグビーワールドカップ2023を控え、セカンドシーズンとなるリーグワン全23チームの熱戦をご期待ください。

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