【B.LEAGUE CHAMPIONSHIP 2022-23】 8チームの特徴と『対勝率6割以上』のスタッツ
今回はCSに出場する8チームをスタッツを出しながら特徴を簡単にまとめていき『対勝率6割以上の相手』相手になったらどうなっているのかという点も含めて書いていこうと思います。
22-23シーズン B1勝率ランキング(直接対決成績関係なく同勝率の場合は得失点順) 【hiro】
22-23シーズン 対勝率6割以上 勝率ランキング(直接対決成績関係なく同勝率の場合は得失点順) 【hiro】
推しチームや対戦するチームや気になってるチーム、注目の対戦カードだけでも読んで頂ければと思います!『とりあえずこれだけ見ておけ!』だけでも良いので読んでみてください!今回の記事がCSの楽しみになって頂けたら幸いです!
では、行きましょう!
【注意】
・速報スタッツと後日変更される確定スタッツの関係上、誤差がある可能性があります。
・4月中旬からBリーグ公式で詳細なスタッツが見れるようになりましたが、今回扱っているPOSSはBリーグ公式と違う計算式を利用しているため数値が異なります。今回扱っているPOSSの定義はオフェンスリバウンド後のオフェンスもPOSS回数にカウントされます。故にPOSSの数値を使って算出しているペースやレーティングの数値も公式とは異なります。その点はご理解の上、読んで頂けたら幸いです。
↓去年のCS前に書いた記事。たくさんの方に読んで頂きました。ありがとうございました!
とりあえずこれだけ見ておけ!
1Qを制するものはゲームを制す
1Qリード、同点、ビハインド時の勝率 【hiro】
一方で、1Qビハインドで終えた時の勝率はどこのチームもガクッと下がっている。勝ち越しているのは千葉J、琉球、島根のわずか3チームのみ。
2戦先勝の短期決戦なだけに、試合の入り方はこれまで以上に重要になるはず。1Qの攻防から目を離すな!
千葉ジェッツ vs. 広島ドラゴンフライズ
各チームの攻守でのFGの傾向と得失点の内訳 【hiro】
広島ドラゴンフライズ:1勝
2022/11/19(土):千葉J 77-92 広島@船橋アリーナ
2022/11/20(日):千葉J 91-77 広島@船橋アリーナ
22-23シーズンの直接対決の成績
今シーズンの主なスタッツ比較 【hiro】
今シーズンの主なoppスタッツ比較 【hiro】
各チームの主なスタッツリーダー比較 【hiro】
船橋アリーナで開催されたCSは、千葉Jが通算10勝3敗(ミニゲームのGAME3の結果含む)と高い勝率を残しているが、昨シーズンはQFで宇都宮相手に2連敗を喫している。しかし、千葉Jは今シーズンのホームでの試合は26勝4敗とリーグ1位タイの強さを誇っており、千葉Jはここからが本番だということを一番理解しているかもしれない。
千葉ジェッツ
FG試投割合、opp FG試投割合、得失点の内訳(左:今シーズン 平均、右:対勝率6割以上 平均) 【hiro】
千葉Jの選手の個人スタッツ(得点が多い順) 【hiro】
今シーズンの特徴的なスタッツ
千葉Jのスタッツ 【hiro】
3P試投数:32.13(1位)
3P成功率:35.01%(6位)
総得点における3Pの割合:38.39%(1位)
FGにおける3P試投の割合:47.13%(2位)
2P試投数:36.05(23位)
2P成功率:56.17%(1位)
opp 2P成功率:49.48%(2番目に低い)
今シーズンの千葉Jの特徴は3P。成功数、試投数ともにリーグ1位で、3Pの試投割合も総得点における3Pの得点割合もともにリーグ屈指。では2Pはどうなのかというと、試投数は少ないもののリーグ1位の高確率で決めきる力があり、相手の2Pはリーグ2位の低確率に抑えている。
ターンオーバー% :11.83% (1位)
ターンオーバーからの得点:16.53(3位)
opp ターンオーバーからの得点:11.40(1番少ない)
差し引き:+5.13(1位)
総得点におけるターンオーバーからの得点の割合:18.81%(5位)
opp 総得点におけるターンオーバーからの得点の割合:15.24%(1番少ない)
シュートも効率的だが、ターンオーバーが少ないことが質の高さを加速させている。ターンオーバーの数も割合もリーグ1位の少なさで、ターンオーバーからの失点数も一番少ない。かつ、ターンオーバーからの得点は3番目に多く、ここで約5点分の差を付けている。
opp 外国籍帰化アジア得点:40.78(2番目に少ない)
差し引き:+10.78(1位)
千葉Jの特徴として外国籍選手+帰化枠orアジア特別枠の選手の平均得点が2番目に多いこともあげられる。逆に相手の外国籍選手+帰化枠orアジア特別枠の平均得点を2番目に少なく抑えている。得点は多く取り、失点は抑える。この項目の差し引きが+10.78と他のチームを圧倒している。
2Q得失点:+4.58(1位)
3Q得失点:+3.35(2位)
4Q得失点:+2.23(1位)
前半得失点:+7.60(1位)
後半得失点:+5.58(1位)
『1Qを制するものはゲームを制す』と書いたものの、千葉Jの場合は1Qだけでなく全てのQが強い。各Qの得失点を見てみると2Qと4Qがリーグ1位、1Qと3Qがリーグ2位、前半と後半の得失点がどちらもリーグ1位というチートっぷり。
平均失点:74.78(5位)
オフェンシブレーティング:101.48(1位)
ディフェンシブレーティング:88.03(3位)
ネットレーティング:+13.45(1位)
個としてもチームとしての質も高く、攻守のありとあらゆる項目でリーグ屈指の数値を残している千葉Jは本当に隙がない。正直どの項目を取り上げたら良いかわからないくらい、どの項目も素晴らしい。オフェンシブレーティング1位、ディフェンシブブレーティング3位、ネットレーティング1位と攻守で最高の質を誇るチーム。間違いなく今回の優勝大本命だ。
シチュエーション別勝敗傾向
今シーズンのシチュエーション別勝敗傾向 【hiro】
対勝率6割以上相手のスタッツ
今シーズン平均と対勝率6割以上の主なスタッツ比較 【hiro】
まぁディフェンスも強いんですけどね。平均失点は78.64で4番目に少なく、DRtgにすると91.99の3位。NETRtgも勝率6割以上の相手に+9.92を残しており、2位島根の倍以上である。強すぎる。
個人的に気になる選手
怪我人情報
❌大倉 颯太
❌は試合前やSNSや公式リリースなどの事前情報を下に判断(復帰の可能性もあり)
大怪我をした若手2人の出場は難しそうだが、主力メンバーは大きな怪我無く出場できそう。
広島ドラゴンフライズ
FG試投割合、opp FG試投割合、得失点の内訳(左:今シーズン 平均、右:対勝率6割以上 平均) 【hiro】
広島の選手の個人スタッツ(得点が多い順) 【hiro】
今シーズンの特徴的なスタッツ
広島のスタッツ 【hiro】
2P成功率:55.56%(2位)
3P成功率:36.16%(2位)
FT成功率:78.20%(1位)
ペイント内成功率:59.38%(5位)
ペリメーター成功率:38.61%(5位)
eFG成功率:55.04%(1位)
TS成功率:58.72%(1位)
平均得点:84.05(3位)
オフェンシブレーティング:101.41(2位)
総得点におけるセカンドチャンスからの得点割合:13.29%(23位)
広島はありとあらゆるシュートの成功率が高いチーム。全てのシュート成功率がトップ5に入るほどにレベルが高く、バランス良く得点できる。高確率ということもあってか、セカンドチャンスからの得点割合が低いのも特徴だろう。これらを武器に3位の平均得点と、オフェンシブレーティング2位という記録を残している。
opp 3P試投数:27.80(5番目に多い)
守り方としては2Pを極力打たせず、3Pを打たせるという戦略をとっているのがスタッツからわかる。QFで対戦する千葉Jは前述通り3Pを多く打つチームなので、この噛み合わせがどのように影響を与えるか注目したい。
ターンオーバーからの得点:16.59(2位)
ブロックショット:2.46(12位)
広島は相手のターンオーバーを誘発し、そこからの得点が多いリーグ有数のチームなのだが、シーズンが進むにつれてターンオーバーからの得点は減少傾向。逆にシーズンが進むにつれて増えていったのはブロックショット。カイ・ソットが加入した終盤20試合のスタッツを見てみると、相手のターンオーバーは12.37に減り、ターンオーバーからの得点も14.79に減っている。逆にブロックショットは3.21と増えており、この間3位という成績。ビッグラインナップを使う機会も増えているので、それに影響しているのかもしれない。
2位の千葉Jを抑えて1Q得失点1位のチームは広島なのだ。広島が千葉J相手にも1Qリードで進められるとQFが面白くなりそうだ。
シチュエーション別勝敗傾向
今シーズンのシチュエーション別勝敗傾向 【hiro】
対勝率6割以上相手のスタッツ
今シーズン平均と対勝率6割以上の主なスタッツ比較 【hiro】
一方でディフェンス面は比較的安定しており、平均失点は78.42→80.39で1.97点増え、ディフェンシブレーティングは92.44→93.32と+0.88なので、それほど変わらない。ブロックショットはシーズン平均から2.46→3.06と増えているのは、勝率6割以上と対戦した10試合がソット加入後というのも関係ありそう。
どちらにせよ、広島の場合はオフェンスの質をいかに上げるかに懸かっていると言えよう。
個人的に気になる選手
ちなみに、辻は千葉Jに相性がめちゃくちゃ良い。Bリーグ開幕以降でRSに対戦した千葉J戦16試合で、平均13.63得点4.00アシスト3Pが2.81/6.63の42.45%なのだ。
怪我人情報
❌は試合前やSNSや公式リリースなどの事前情報を下に判断(復帰の可能性もあり)
シーズン終盤で辻の怪我のリリースが出た時はヒヤッとしたが、無事復帰している。万全の状態で挑めそうだ。
島根スサノオマジック vs. アルバルク東京
各チームの攻守でのFGの傾向と得失点の内訳 【hiro】
アルバルク東京:0勝
2023/02/11(土):島根 77-67 A東京@松江市総合体育館
2023/02/12(日):島根 66-59 A東京@松江市総合体育館
22-23シーズン対戦成績
今シーズンの主なスタッツ比較 【hiro】
今シーズンの主なoppスタッツ比較 【hiro】
各チームの主なスタッツリーダー比較 【hiro】
それ以外にも代わる代わる怪我人が出てしまったA東京は、特にGの選手のやり繰りに苦慮していた印象。これは最終盤でも感じて、CSに出場する千葉Jと名古屋D相手に4連敗でRSを終えた。一方の島根は終盤戦で帰化選手のウィリアムスニカが戦線離脱してから6勝4敗と失速し西地区優勝を逃したものの、3連勝でCSに乗り込む。雰囲気良くRSを終えたのは島根かもしれない。
A東京はビュフォードを止めることは出来なかったが、ウィリアムスがいないとA東京がインサイドで主導権を握れそう。去年のCSは2勝1敗でホームの島根がSFに勝ち進んだ。さぁ今回はどうなる?
島根スサノオマジック
FG試投割合、opp FG試投割合、得失点の内訳(左:今シーズン 平均、右:対勝率6割以上 平均) 【hiro】
島根の選手の個人スタッツ(得点が多い順) 【hiro】
今シーズンの特徴的なスタッツ
島根のスタッツ 【hiro】
ベンチポイント:16.58(24位)
安藤誓哉、ペリン・ビュフォード、ニック・ケイが平均30分以上プレーしている島根は、スターティング5の得点が一番多く、逆にベンチポイントが一番少ない。ちなみに名前を上げた3人の平均得点を足すと53.92点だ。
3P試投数:28.25(3位)
3P成功率:36.22%(1位)
opp 3P成功数:7.20(2番目に少ない)
opp 3P試投数:23.65(4番目に少ない)
opp 3P成功率:30.44%(1番低い)
3P成功数 差し引き:+3.03(1位)
3P試投数 差し引き:+4.60(3位)
3P成功率 差し引き:5.78%(1位)
昨シーズンからの継続路線ということもあり、特徴もあまり変わっていない。3Pを多く打ち、相手には3Pをとにかくやらせないチーム。昨シーズンからアップグレードされている部分は成功率。島根の3P成功率は36.22%の1位、対戦相手の3P成功率は30.44%と一番低く抑えている。3Pだけで約9点分の差を作っている。
opp eFG成功率:51.65%(8番目に低い)→48.52%(2番目に低い)
平均失点:78.30(8位)→75.43(6位)
ディフェンシブレーティング:93.67(9位)→89.65(6位)
継続路線からディフェンス面でも磨きをかけているのが今シーズンの島根。今シーズン相手のeFG%を2位と低く抑えているが、昨シーズンからは3.13%落とすことに成功。平均失点も-2.87低くなり、ディフェンシブレーティングでも-4.02と向上している。
シチュエーション別勝敗傾向
今シーズンのシチュエーション別勝敗傾向 【hiro】
対勝率6割以上相手のスタッツ
今シーズン平均と対勝率6割以上の主なスタッツ比較 【hiro】
唯一気になる点でいうとオフェンスリバウンドを多く取られ、セカンドチャンスからの失点が増えていること。昨シーズンと比べてオフェンスリバウンドが減り、相手のオフェンスリバウンドが増えており、セカンドチャンスからの得失点もそれに相関する。勝率6割以上相手になると相手のオフェンスリバウンドが11.70→13.78と2.08増えており、セカンドチャンスからの失点は11.82→14.28と増えワースト4位。これまでのCSを見ていても、オフェンスリバウンドの重要性は増していくし、QFで戦うA東京はオフェンスリバウンドが強いチームなので注目したいポイントのひとつだ。
個人的に気になる選手
怪我人情報
❌は試合前やSNSや公式リリースなどの事前情報を下に判断(復帰の可能性もあり)
RSラスト10試合を欠場したウィリアムスの状態が気になる。ビュフォードをSFで起用する上でウィリアムスの出れる出れないで影響が大きい。
アルバルク東京
FG試投割合、opp FG試投割合、得失点の内訳(左:今シーズン 平均、右:対勝率6割以上 平均) 【hiro】
A東京の選手の個人スタッツ(得点が多い順) 【hiro】
今シーズンの特徴的なスタッツ
A東京のスタッツ 【hiro】
3P試投数:21.00(24位)
ペリメーター試投数:11.72(2位)
フリースロー獲得率:29.02%(2位)
フリースロー成功数:13.95(1位)
オフェンス面では2P試投数が2番目に多く、逆に3Pは最も少ないチーム。2P成功率自体は低いのだが、フリースローの獲得率が高く、フリースローでの得点が多い。ルカ前HC時代の代名詞になっていたペリメーターからのシュートは、昨シーズンに比べると減っているが本数自体は2位とまだまだ多い。
オフェンスリバウンド獲得率:36.60%(2位)
セカンドチャンスからの得点:14.32(3位)
opp オフェンスリバウンド:9.72(2番目に少ない)
opp オフェンスリバウンド獲得率:27.71%(3番目に低い)
opp セカンドチャンスからの得点:9.72(2番目に少ない)
オフェンスリバウンド差し引き:+3.87(2位)
オフェンスリバウンド獲得率差し引き:+8.89%(2位)
セカンドチャンスからの得点差し引き:+4.60(3位)
オフェンスリバウンドが強いのもA東京の特徴。セバスチャン・サイズやライアン・ロシターを中心に、オフェンスリバウンドの本数と獲得率がリーグ2位。セカンドチャンスからの得点がリーグ3位だ。
opp フリースロー試投数:14.95(5番目に少ない)
ディフェンスで言うと、相手に一番3Pを打たせないチーム。そして、オフェンス面で長所である、フリースローとオフェンスリバウンドは相手にはやらせていない。『お互いに2Pでやり合おうぜ。でもお前らにはフリースローもリバウンドも与えないけどな』って感じだろうか。お気づきかもしれないが、QF島根vs.A東京はお互いに3Pを打たせないチーム同士の対決である。
速攻からの得点:7.28(24位)
opp 速攻からの得点:8.58(1番少ない)
また、CSに出るチームの中では一番ペースが遅く、速攻での得点も失点も少ない。ハーフコートでやり合うのがA東京のスタイルだ。
シチュエーション別勝敗傾向
今シーズンのシチュエーション別勝敗傾向 【hiro】
対勝率6割以上相手のスタッツ
今シーズン平均と対勝率6割以上の主なスタッツ比較 【hiro】
シーズン通してやらせていない3Pは勝率6割以上が相手になると成功数、試投数、成功率が全て増加。故に3Pでの得失点は-0.20→-4.07と相手に多く決められている。
また、ペイント内でも勝率6割以上が相手になると56.06%→60.48%と高確率で決められており、勝率6割以上が相手だと-2.00とペイント内でも上回られてしまっている。
個人的に気になる選手
怪我人情報
田中 大貴
❌ジャスティン・コブス 🇺🇸
❌は試合前やSNSや公式リリースなどの事前情報を下に判断(復帰の可能性もあり)
キャプテン田中大貴がシーズン序盤で離脱し、終盤には藤永とコブスといった主力PGが離脱してしまった。特にコブスは千葉J戦の負傷のシーンを見るとQFに戻ってくるのは厳しいと感じた。戻ってこれてもハムストリングは再発が怖い。
【2023/05/11 追記】田中のIL解除が発表された。プレーするとなれば5ヶ月振りになるのだが、プレーすることは可能なのだろうか?
川崎ブレイブサンダース vs. 横浜ビー・コルセアーズ
各チームの攻守でのFGの傾向と得失点の内訳 【hiro】
横浜ビー・コルセアーズ:2勝
2022/10/31(月):川崎 74-77 横浜BC@早水公園体育文化センター
2022/11/30(水):川崎 98-60 横浜BC@川崎市とどろきアリーナ
2023/03/15(水):横浜BC 81-78 川崎@横浜国際プール
2023/04/08(土):川崎 76-69 横浜BC@川崎市とどろきアリーナ
2023/04/09(日):川崎 79-77 横浜BC@川崎市とどろきアリーナ
22-23シーズンの直接対決の成績
今シーズンの主なスタッツ比較 【hiro】
今シーズンの主なoppスタッツ比較 【hiro】
各チームの主なスタッツリーダー比較 【hiro】
4月の直接対決後の成績も少し気になる。川崎は7勝3敗で調子を上げてRSを終えたが、横浜BCは3勝7敗と河村復帰も5連敗フィニッシュでCSに突入する。
CS6回連続出場の川崎か、それともCS初出場の若き横浜BCか。激戦必至の神奈川ダービー勝者はどちらに?
川崎ブレイブサンダース
FG試投割合、opp FG試投割合、得失点の内訳(左:今シーズン 平均、右:対勝率6割以上 平均) 【hiro】
川崎の選手の個人スタッツ(得点が多い順) 【hiro】
今シーズンの特徴的なスタッツ
川崎のスタッツ 【hiro】
3P試投数:28.03(4位)
3P成功率:35.14%(4位)
今シーズンの川崎は昨シーズン程ではないものの、2Pよりも3Pに比重を置くチームということには変わりなし。特に終盤戦20試合は3P成功率が38.17%とこの間リーグトップの高確率。CSに向けてギアを上げてRSを終えることが出来たと言えよう。
ペイント内試投数:27.62(22位)
ペイント内成功率:60.11%(2位)
数は少ないながらも、ニック・ファジーカスやジョーダン・ヒースを筆頭にペイント内のシュート成功率が高い選手がいるので、チームとしてもペイント内のシュート成功率は2位。ミスマッチを突きながら相手を揺さぶっていく。
オフェンスリバウンド獲得率:27.36%(21位)
セカンドチャンスからの得点:10.08(23位)
総得点におけるセカンドチャンスからの得点の割合:12.22%(24位)
また、川崎はサイズが大きいラインナップを組むことが多い割にはオフェンスリバウンドが少なく、セカンドチャンスからの得点も少ない。総得点に占めるセカンドチャンスからの得点の割合は一番少ないという具合。
opp 3P成功数:8.60(10番目に少ない)→9.67(21番目に少ない)
opp 3P試投数:25.82(19番目に少ない)→29.97(24番目に少ない=1番多い)
opp 3P成功率:33.31%(17番目に低い)→32.26%(4番低いに低い)
ディフェンス面を見てみると、相手の3Pの試投数と成功数が多い。昨シーズンと比較しても成功数、試投数ともに増えているのだが、成功率を下げているのが良い方向に出ている。今シーズンは2-3ゾーンを使っていることをよく見かけたので、それも影響しているかもしれない。マイケル・ヤングジュニアが怪我で出場は厳しそうなので、CSではゾーンディフェンスを使う機会が増えてきそうな予感。
opp フリースロー成功数:10.22(2番目に少ない)
opp フリースロー試投数:14.03(2番目に少ない)
opp フリースロー獲得率:20.55%(2番目に低い)
ディフェンス面でポジティブな部分をもう一つ上げるならば、ファウルの数が少なくフリースローを与える割合も少ないことだろうか。ただし、横浜BC相手には賢くファウルを使っていくべきだと思う。
シチュエーション別勝敗傾向
今シーズンのシチュエーション別勝敗傾向 【hiro】
対勝率6割以上相手のスタッツ
今シーズン平均と対勝率6割以上の主なスタッツ比較 【hiro】
前述の通り川崎のオフェンスは2Pよりも3Pに重きを置いているが、勝率6割以上の相手になると3Pの試投数自体はほとんど変わっていないのに3P成功率が35.14%→28.87%と-6.27%も落ちている。故に3Pの得点が29.55点→24.25点にまで減ってしまっている。勝率6割以上の相手に得点が伸びていない一番の要因かなと。一方で、相手にはRS平均よりも高確率で3Pを多く決められており、3Pの失点が増えてしまっている。
RS平均と比べて対勝率6割以上の相手になると日本人選手の得点が11.08点減っているのは3Pが入っていないことが大きいと思うし、ジャニングのコンディションが黄色信号の中で勝ち進むには日本人選手のステップアップが重要になりそうだ。
個人的に気になる選手
怪我人情報
❌マイケル・ヤングジュニア 🇺🇸
❌は試合前やSNSや公式リリースなどの事前情報を下に判断(復帰の可能性もあり)
2人の外国籍抜きで戦う可能性が高そうだ。ジャニングはRS終盤ベンチにはいっていたが出場無し。シーズン序盤に怪我した部分の再発なので起用には慎重になるはず。
横浜ビー・コルセアーズ
FG試投割合、opp FG試投割合、得失点の内訳(左:今シーズン 平均、右:対勝率6割以上 平均) 【hiro】
横浜BCの選手の個人スタッツ(得点が多い順) 【hiro】
今シーズンの特徴的なスタッツ
横浜BCのスタッツ 【hiro】
速攻からの得点:14.97(2位)
河村勇輝の圧倒的なパフォーマンスに目が行きがちだが、チームとしてステップアップしてのCS初出場だと言える横浜BC。河村や今シーズン加入したチャールズ・ジャクソン、デビン・オリバーといった走れるビッグマンの良さを引き出し、2番目にペースが速く、速攻からの得点も2位と多い。
opp オフェンスリバウンド獲得率:28.19%(4番目に低い)
リーグ屈指のリバウンダーであるジャクソンを中心に、相手にオフェンスリバウンドを与えていないところが良い。そこから河村や森井のボールプッシュで速い展開から安定した得点が生まれていると言えるだろう。
ペイント内試投数:34.62(2位)
また、横浜BCの特徴としてペイント内で得点し、ペイント内で失点をしないことがあげられる。ペイント内シュートの成功数、試投数ともにリーグ2位の多さで、ここが安定しているからこその躍進。
opp ペイント内成功数:15.26(2番目に少ない)→16.72(7番目に少ない)
opp ペイント内試投数:26.23(1番少ない)→30.77(11番目に少ない)
opp ペイント内成功率:58.19%(16番目に低い)→54.33%(3番目に低い)
一方のディフェンス。昨シーズンは一番ペイント内で打たせなかったチームだったのだが、打たれている本数自体は増えている。だが、相手のペイント内のシュート成功率を昨シーズンから3.86%も落とし、リーグ3位と簡単にやらせていない。
3P試投数:27.60(5位)
3P成功率:31.70%(22位)
しかし、このチームには明確な弱点が2つある。ひとつが3Pだ。3Pの試投数自体はリーグ5番目に多いのだが、成功率はワースト3位と足を引っ張ってしまっている。ちなみに、川崎ホームで破れた3試合すべてで3P%がシーズン平均を下回っていた。
フリースロー試投数:18.43(5位)
フリースロー成功率:62.48%(24位)
もうひとつがフリースロー成功率だ。これに関してはダントツのリーグワーストだ。特に外国籍選手3人全てフリースロー成功率ランキングのワースト20に入っているのは気がかり。CSという緊張感のある舞台で、河村にやられるくらいならフリースローが下手な選手に打たせるハック戦術も有効になってくる気がする。
シチュエーション別勝敗傾向
今シーズンのシチュエーション別勝敗傾向 【hiro】
対勝率6割以上相手のスタッツ
今シーズン平均と対勝率6割以上の主なスタッツ比較 【hiro】
そして、先程提示した2つの弱点も気になってしまう。3P%は31.70%→30.00%にまで下がり、FT%も62.48%→54.32%と更に悪化してしまっている。相手には3PとFTでRS以上に差を付けられてしまっているので、ここのマイナスをどこまで減らしていけるかも鍵になりそうだ。
個人的に気になる選手
怪我人情報
チャールズ・ジャクソン 🇺🇸
❌は試合前やSNSや公式リリースなどの事前情報を下に判断(復帰の可能性もあり)
このチームの柱が最終節で負傷という心配な情報が出てきた。河村に関しては負傷箇所の検査でCS直前会見を欠場し代役で森井が出席している。「頼む河村無事であってくれ…」というのが率直な思いだ。
琉球ゴールデンキングス vs. 名古屋ダイヤモンドドルフィンズ
各チームの攻守でのFGの傾向と得失点の内訳 【hiro】
名古屋ダイヤモンドドルフィンズ:1勝
2022/10/08(土):名古屋D 94-72 琉球@ドルフィンズアリーナ
2022/10/09(日):名古屋D 82-91 琉球@ドルフィンズアリーナ
2022/11/30(水):名古屋D 66-70 琉球@ドルフィンズアリーナ
2023/3/15(水):琉球 79-74 名古屋D@沖縄アリーナ
22-23シーズン対戦成績
今シーズンの主なスタッツ比較 【hiro】
今シーズンの主なoppスタッツ比較 【hiro】
各チームの主なスタッツリーダー比較 【hiro】
今シーズンの対戦は4試合中3試合が名古屋Dホームで行われたが、琉球が3勝1敗と勝ち越した。最初の3試合は琉球は渡邉飛勇とカール・タマヨがロスター登録前で、沖縄アリーナでの試合は名古屋Dが離脱者が多くPGが坂本のみという状況での善戦だった。対戦成績は琉球に分があるように見えるが、接戦が多い。
これまでと違うところは沖縄アリーナの8000人の大声援の中で戦うこと。琉球はホームで26勝4敗とホームでの勝率がリーグ1位タイ。CSになりボルテージもより一層上がるだろうし、琉球にとっては心強い環境でやれるだろう。
琉球ゴールデンキングス
FG試投割合、opp FG試投割合、得失点の内訳(左:今シーズン 平均、右:対勝率6割以上 平均) 【hiro】
琉球の選手の個人スタッツ(得点が多い順) 【hiro】
今シーズンの特徴的なスタッツ
琉球のスタッツ 【hiro】
opp オフェンスリバウンド:8.63(1番少ない)
差し引き:+5.78(1位)
ディフェンスリバウンド:27.62(3位)
opp ディフェンスリバウンド:23.50(2番目に少ない)
差し引き:+4.12(1位)
トータルリバウンド:42.03(1位)
opp トータルリバウンド:32.13(1番少ない)
差し引き:+9.90(1位)
オフェンスリバウンド獲得率:38.02%(1位)
opp オフェンスリバウンド獲得率:23.82%(1番低い)
差し引き:+14.21%(1位)
セカンドチャンスからの得点:16.02(1位)
opp セカンドチャンスからの得点:8.70(1番少ない)
差し引き:+7.32(1位)
琉球は皆さん御存知の通りリバウンドが最強だ。リバウンドの項目は攻守とそれらの差し引き含めてもディフェンスリバウンド以外全て1位。平均5.17のオフェンスリバウンドをマークするリバウンド王ジャック・クーリーを中心にリバウンドを拾い、セカンドチャンスも確実にモノにする。相手にはオフェンスリバウンドを取らせず、セカンドチャンスからの得点を許さない。オフェンスリバウンドで攻撃回数を増やして圧倒していくのが琉球だ。
ペリメーター試投数:5.87(24位)
FGにおけるペリメーターの試投割合:8.89%(24位)
FGにおけるペイント内の試投割合:51.53%(2位)
シュート傾向を見ると、ペイント内の試投割合が2番目に多くペリメーターは打たない、現代バスケの流れに沿ったオフェンスをやっているように感じる。ペイント内の試投割合が多いのはプットバックの多さも関係しそうだが、琉球のオフェンスはペイントタッチからボールがよく回るし、チームで良いシュートが打てている印象。
opp ベンチポイント:20.18(1番少ない)
差し引き:+9.32(1位)
選手層が厚い琉球はベンチポイントが3番目に多いチーム。その核となるのがアレン・ダーラムで、平均15.61得点と約半分を締めている。相手のベンチポイントの少なさはリーグ1位で、フィジカルに守れる選手が多い琉球の強みが出ている。誰が出ても強度が落ちないので、CSでもいろんな選手を起用して戦うことが出来るかもしれない。
速攻からの得点:12.73(7位)→8.95(21位)
opp 速攻からの得点:7.77(2番目に少ない)→11.50(15番目に少ない)
差し引き:+4.96(1位)→-2.55(20位)
RS1位だった昨シーズンと比較して気になる点も触れておこう。昨シーズンから速攻からの得点が3.78点減り、逆に相手の速攻からの得点が3.73点増えてしまっている。昨シーズンはドウェイン・エバンス2.43点、並里成1.57点と、2人で速攻から平均4.00点取れていたので、そこの機動力の部分も理由のひとつかもしれない。逆にジョシュ・ダンカンが加わり、更にリバウンドが強化されたとも言えると思う。
最後に、対戦相手のフリースローの獲得率がめちゃくちゃ高いのが気になった。特に沖縄アリーナでは相手にフリースローを78.51%の高確率で決められているのだ。平均観客数が1位の沖縄アリーナの圧力であれば、相手はフリースローに苦しみそうな印象なのだが。不思議で仕方がない。
シチュエーション別勝敗傾向
今シーズンのシチュエーション別勝敗傾向 【hiro】
対勝率6割以上相手のスタッツ
今シーズン平均と対勝率6割以上の主なスタッツ比較 【hiro】
ディフェンス面ではいくつか気になるところがある。勝率6割以上になると相手の3P成功率が33.04%→35.46%と上がっており、負けた試合は39.44%で決められている。あとシーズン平均も高確率で決められていたフリースローを83.15%で決められている。何故なのか。
最後に気になるのは、後半の失点の多さ。勝率6割以上が相手になると、後半の失点が43.50と40点を超す。また、4Qの失点は22.44のワースト2位だ。CSでは4Qの慎重に試合を運ぶ必要があるでしょう。
個人的に気になる選手
怪我人情報
❌は試合前やSNSや公式リリースなどの事前情報を下に判断(復帰の可能性もあり)
昨シーズンは怪我人が多かったが、今シーズンは万全の状態でCSを戦えそうだ。
名古屋ダイヤモンドドルフィンズ
FG試投割合、opp FG試投割合、得失点の内訳(左:今シーズン 平均、右:対勝率6割以上 平均) 【hiro】
名古屋Dの選手の個人スタッツ(得点が多い順) 【hiro】
今シーズンの特徴的なスタッツ
名古屋Dのスタッツ 【hiro】
攻撃回数:88.06(1位)
平均得点:85.44(2位)
フィールドゴール成功数:32.22(1位)
フィールドゴール試投数:68.47(2位)
フィールドゴール成功率:47.05%(3位)
平均二桁得点者:3.98(1位)
速攻からの得点:16.69(1位)
速攻からの得点の差し引き:+4.58(1位)
総得点における速攻からの得点割合:19.54%(1位)
名古屋Dの特徴といえば攻守に切り替えが速く、とにかくたくさん攻めるチーム。攻撃回数やペースが1番高く、シュートもたくさん打っており、平均二桁得点者も約4人とどこからでも得点が取れるのも魅力的。また、速攻からの得点はリーグ1位で、総得点の約2割が速攻からの得点だ。
opp ターンオーバー:15.05(1番多い)
ターンオーバーからの得点:18.73(1位)
総得点におけるターンオーバーからの得点割合:21.92%(1位)
ディフェンスではマンツーマン、3-2や2-3といった変則ゾーンディフェンスを使い分けて、相手を混乱に陥れる。リーグトップのターンオーバーからの得点は、こちらもリーグトップのスティールがあってこそ。速攻からの得点と同じくターンオーバーからの得点割合も約2割を締めている。
ペイント内試投数:35.37(1位)
ペイント内成功率:58.07%(7位)
総得点におけるペイント内の得点割合:48.09%(1位)
編成的にインサイドがあまり強そうには見えないかもしれないが、実はペイント内の得点が一番多いチーム。ビッグマンだけでなく、ハンドラーがスコア出来たり、カッティングだったり、速攻だったりとコートを広く使って、いろいろな方法でペイント内を攻略する術を持っている。
opp オフェンスリバウンド:12.32(4番目に多い)
オフェンスリバウンド獲得率:34.90%(3位)
opp オフェンスリバウンド獲得率:32.41%(6位)
編成的にインサイドがあまり強そうには見えないかもしれないと書いたが、名古屋Dはオフェンスリバウンドも強い。逆に相手にもオフェンスリバウンドを取られがちでもある。QFの相手はリバウンド最強の琉球なので、ここの部分で戦えるかは鍵になりそう。
シチュエーション別勝敗傾向
今シーズンのシチュエーション別勝敗傾向 【hiro】
対勝率6割以上相手のスタッツ
今シーズン平均と対勝率6割以上の主なスタッツ比較 【hiro】
ディフェンス面で気になるところで言うと、相手のオフェンスリバウンド獲得率とフリースロー獲得率が増えているところ。勝率6割以上が相手になると相手のオフェンスリバウンド獲得率が32.41%→36.24%に上がっており、これはワースト2位の数値。また、元々5番目に低かった相手のフリースロー獲得率が、勝率6割以上が相手になると23.01%→30.07%まで上がりRSとは逆に6番目まで高くなってしまっている。故にフリースローの失点が3.30点増えている。
個人的に気になる選手
怪我人情報
モリス・ンドゥール 🇸🇳
❌菊池 真人
❌アラン・ウィリアムズ 🇺🇸(契約解除)
❌は試合前やSNSや公式リリースなどの事前情報を下に判断(復帰の可能性もあり)
B1で怪我人の多かったチームの筆頭と言える存在だった名古屋Dは、シーズン序盤スタメンだったパークスジュニアの出場は厳しそうだが、最終節で張本天傑が復帰できたのは明るい。昨シーズン最後は外国籍抜きで戦ったことを考えれば今の状況はまだマシに見える。
【2023/05/11 追記】
ウィリアムズが脳震盪のため出場が厳しく契約解除が発表された。ILに登録されていたンドゥールが出場可能になるが、プレーすることは出来るのか?
おわりに
良かった、面白かった、タメになった、参考になったと思いましたら、是非ともいいねや拡散していただけると嬉しいです。また引用リツイートで感想なども書いていただけると励みになりますし、参考にさせていただきます!すごく嬉しい。
最後に。文字数多くなってしまって申し訳ありません!8チーム書くとどうしても量が多くなってしまう…このnoteに乗せるために作ったスタッツの画像は保存するなり、ツイートするなり自由に使っていただいて構いません(加工して使うのはやめてね)。
我が推しチームは今回CSに出れなかったので、第三者として素晴らしい試合を期待しております!怪我人無くベストを尽くせますように!いーなーうらやましいー!
おまけ ~QFの結果予想~
島根 2-0 A東京
川崎 2-0 横浜BC
琉球 2-1 名古屋D
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