首位、石井理緒 持続可能の安定感を目指して

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【<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>】

 JLPGAツアー2022シーズン第23戦『NEC軽井沢72ゴルフトーナメント』(賞金総額8000万円、優勝賞金1440万円)が8月12日、長野県軽井沢町・軽井沢72ゴルフ北コース(6679ヤード/パー72)で開幕した。コンディションに恵まれ、第1日から好スコアが続出。プロ3年目の石井理緒が7アンダーで首位に立った。1打差の6アンダー、2位タイは岩井千怜、吉本ひかる。また、4アンダー、6位タイと上々のスタートを切った勝みなみが、通算87ホール連続ノーボギーを達成し、ツアー記録を更新した。

 才能の裏付けはある。石井理緒の課題は持続だろう。この日、7バーディー、ノーボギーという素晴らしいスタートを切った。

 「ひとことでいうと、1Wの精度がすごく良かった。また、ショットがいまひとつの時でも、うまくリカバリーができたと思う」と前置きし、「アイアンショットも良かったです。特に第1打でフェアウェイキープできたホールは、ピンを刺すショットが多かった。たくさんバーディーチャンスをつくり、きょうのスコアにつながったと思います」と振り返る。

 とはいうものの、ハイライトは14番からの4連続バーディーだろう。しかも、15番では5メートル、16番は8メートルを鮮やかにカップインさせている。「うれしいといえば、この2ホールかもしれない。ロングパットで連続バーディーを決められた。本当に久しぶりです」。マスクで素顔は半分隠れていたものの、よほどうれしかったのか会見でも、満面に笑みをたたえていたことがわかる。

 乗っているのだ。過去の個人記録を調べると、4連続バーディーは過去3回。昨年の大東建託・いい部屋ネットレディス以来、約1年ぶりだ。もうひとつ、ノーボギーラウンドはアマチュア時代を含め8ラウンド目。今季はニッポンハムレディス(第2R)、楽天スーパーレディース(第1R)とあわせて3回目の達成だった。そして、65はベストスコアタイ。乗っている時でもあり、あす以降に記録更新は期待したい。

 ところで。こんなことも打ち明けた。

 「最近、第1日は結構、うまくいく。でも、第2日以降がちょっと…。1Wのショットが曲がってしまう」と波に乗り切れない理由を明かす。実は、この1カ月、左足痛に悩まされているという。「ちょっと痛い。スイングで踏ん張ることができない。通院して、レントゲンでは左足のアーチが崩れているそうです。負担をかけないように、インソール、テーピングなどを試しているけど、なかなか不安解消とはいきません。ボールが右へ抜けることさえなければ、何とかなる。とりあえず、あすは細心の注意をはらってプレー。予選通過を目指す」。欲張らず、身の丈の気持ちを言葉にしている。

 今季は第2戦の安田生命レディスで2位T。地元の大一番、リシャール・ミルヨネックスレディスで4位Tへ食い込むなど、爆発力は十分だ。「1年前より、プレーの内容はすべてレベルアップアップしている。特にショットです。ただ、トップの選手と比較したら、まだまだ」と、自身へエールを送った。

 とりあえず、あすもまた全力投球。プロは皆、こうして強くなる。リオのカーニバルーと大見出しが躍る華々しい優勝は、いつー。

【<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>】

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