マリーンズ戦記 8月3日イーグルス戦 4対5

千葉ロッテマリーンズ
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【2022年千葉ロッテマリーンズ チームスローガン】

 最後は涙雨になってしまった。朝方から仙台は激しい雨に見舞われた。そんな雨もチームが宿舎ホテルを出発する時間には止んだ。試合開始時間の18時に雲の間から少しだけ光も差した。それでも四回にまた雨が降り出した。大粒の雨だった。試合は一時中断した。降っては止んで、また振って止んだ。そして降った。タフな条件下でのゲームの中、マリーンズは集中をしていたが、六回に一挙4点を失い逆転負けとなってしまった。

 「いるメンバーでやらないといけない。だいぶメンバーは入れ替わった。今いるメンバーは、いいチャンスだと思って頑張ってもらいたい。いるメンバーでしっかりとやる」
 
 井口資仁監督は雨に打たれながら恨めしそうに空を見上げ、試合を振り返った。新型コロナウィルス陽性判定を受けて山本、小野、オスナのリリーフ陣と角中、高部、和田の外野手3人が戦線を離脱した。緊急事態。その中でチーム一丸、戦った。
 
 この日も相手先発の立ち上がりを叩いた。3番中村奨吾が前夜に続いて先制適時打。「打ったのはチェンジアップ。先制のチャンスで回してもらったので気迫で打ちました」と言うと、安田も続く。「打ったのはスライダー。チャンスが続いていたので、もう1点と言う思いで打ちました。気迫です」。2つの気迫が繋がり、幸先いい先制劇が生まれた。四回の貴重な追加点は若い18歳の女房役のバットから生まれた。松川がチェンジアップを救い上げるタイムリー。「追い込まれていましたけど、なんとか食らいついた結果」と気合のコメントを口にした。
 
 試合には敗れたものの1点差まで詰め寄った。最後も相手守護神松井から粘り出塁し、一発が出れば逆転という状況を作りあげた。7月1日のイーグルス戦(ZOZOマリンスタジアム)以来の登板となった先発の佐々木朗希は雨に苦しみながらも丁寧に粘り強く投げた。その後も廣畑、八木、唐川と0点でしのいでいった。

 雨の仙台。逆境の中、男たちは必死にもがいていた。苦しい状況でなんとかしようとみんなが束になり、戦った。明日につながるゲームだったと信じたい。そして明日はすぐに来る。イーグルス3連戦3戦目。勝ってカード勝ち越しを決める。涼しさすら感じた夏の雨に打たれながらマリーンズ戦士たちはリベンジを誓い、帰りのバスに乗り込んでいった。
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