フロンターレ組のE-1選手権レポート〜中国戦
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香港との初戦後、「もう少しゴールに迫るプレーが必要だった」と反省点を口にしていた脇坂がイメージしたのは、自身のアグレッシブさを出すことに加えて、周囲と的確に連動していくこと。ボールを多く受けて、周りの選手とつながっていくことで攻撃の厚みやバリエーションを出せると考えつつ、立ち上がりから積極的にゴールを目指した。
脇坂泰斗は日本代表3試合目にして、初の先発出場 【©JFA】
その後も相手DFの頭を越えるループパス、右サイドで瞬間的に時間と空間をコントロールした宮市へのスルーパスを供給。「出し手になることが多いので、より多くの選手を視野に捉えることを意識していた」と自らのストロングポイントをピッチで表現していく。
そして53分、ペナルティエリア付近で右足アウトサイドで細谷真大(柏レイソル)に絶妙なラストパスを通し、この日最大の決定機をもたらした。しかし、このシュートはゴール上に外れてネットを揺らすことはできず。74分には猛ダッシュで相手GKまでプレスを仕掛けるなど攻守に貢献したが、81分でピッチを退くことになった。
チーム最多タイとなる3本のシュートを放つなど、攻撃面で存在感を発揮した 【©JFA】
2試合を終えて1勝1分けの日本代表は、27日に韓国代表との最終戦に臨む。中国戦で出場機会がなかった谷口彰悟、山根視来は万全のコンディションで大一番に向かえるだろう。そして悔しさを胸に秘める脇坂にも途中交代でチャンスが巡ってくることが期待される。
中国戦前のメディア対応で「ワールドカップへのラストチャンスだと思って、自分のキャリアの分岐点だと思って、日本代表のE-1優勝のために自分の力をピッチに置いてくるだけ」と奮起を誓っていた。ピッチでの借りはピッチで返すしかない。そして日本代表が優勝という目標を達成するためには、次の試合で勝利するしかない。川崎フロンターレで14番を背負った覚悟と日本代表としての責任を抱き、脇坂が韓国との最終戦で捲土重来を期す。
取材・文=青山知雄
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