G1は1番人気が未勝利! 今年上半期のJRA平地重賞を振り返る

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【2022/6/26 阪神11R 宝塚記念(G1) 1着 6番 タイトルホルダー】

今年上半期の中央競馬は、いろいろな出来事があった。一つ話題になったのは、G1で1番人気が1勝もできずに終わったということ。そこで今回はその点に関するデータを中心に、上半期のJRA平地重賞を振り返ってみたい。データの分析にはJRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用した。

2022年上半期のJRA平地重賞の人気別成績(6/26・宝塚記念まで)

■表1 【2022年上半期のJRA平地重賞の人気別成績(6/26・宝塚記念まで)】

表1は2022年上半期のJRA平地重賞の人気別成績(6/26・宝塚記念まで、以下同様)。1番人気と2番人気の成績がかなり良く、3番人気以下を少し引き離している印象。1番人気と2番人気の比較では、勝率は2番人気の方が高く、連対率や複勝率はあまり差がない。回収率は1番人気よりも2番人気の方が優秀だった。

3番人気と4番人気の間にもあまり差がない印象。5番人気以下では7〜9番人気の回収率が優秀で、馬券的な妙味がある。10番人気以下も好走例は数多くあるが、好走率は上位人気に比べると、当然ガクンと落ちる。

2022年上半期のJRA平地G1の人気別成績

■表2 【2022年上半期のJRA平地G1の人気別成績】

表2は2022年上半期のJRA平地G1の人気別成績。冒頭に述べたように1番人気は勝つことができなかった。成績は【0.1.1.10】で2着・3着もそれぞれ1回しかなかった。勝ち切れなかった、あるいは取りこぼしたという感じではなく、明らかに不振だった。表1の1番人気成績に比べると、今年上半期のG1における1番人気成績が異常だったことがわかる。

2番人気以下の成績を見てみると、3番人気の連対率・複勝率、4番人気の複勝率が58.3%と非常に高いのが目立つ。5番人気や8番人気の成績も、表1の同人気と比較するとやや高い。また、17番人気と18番人気で3着に入った馬がそれぞれ1頭いた。1番人気が不振だった分、中穴や大穴の馬がよく馬券に絡んだということになる。

2022年上半期のJRA平地G1で1番人気に支持された馬

■表3 【2022年上半期のJRA平地G1で1番人気に支持された馬】

表3には2022年上半期のJRA平地G1で1番人気に支持された馬を記した。昨年、JRA賞の年度代表馬・最優秀3歳牡馬に輝いたエフフォーリアだが、今年は大阪杯に続いて宝塚記念でも人気を裏切ってしまった。また昨年、最優秀2歳牝馬に輝いたサークルオブライフは1番人気に支持されたオークスで12着と大敗してしまった。

そして、高松宮記念のレシステンシアは前年の同レースで2着と好走していたが、今年は6着と敗れてしまった。このように前年にG1で好成績を挙げた実績馬が、今年のG1で凡走というケースが目立った。

2022年上半期のJRA平地重賞の種牡馬成績

■表4 【2022年上半期のJRA平地重賞の種牡馬成績】

ここからはG1だけでなく、すべての平地重賞のデータを見ていく。表4は2022年上半期のJRA平地重賞の種牡馬成績。1位はロードカナロアで9勝をマーク。代表産駒はダノンスコーピオンで、アーリントンCとNHKマイルCを勝利した。3位に入ったドゥラメンテ産駒は、今年上半期のG1で大爆発。スターズオンアースが桜花賞・オークスの牝馬クラシック2冠に輝き、タイトルホルダーは日経賞、天皇賞(春)、宝塚記念を制した。

7位のミッキーアイル産駒は勝率25.0%、連対率41.7%、複勝率50.0%とかなり優秀な成績。メイケイエールがシルクロードSと京王杯スプリングCを優勝。ナムラクレアがフィリーズレビュー2着、桜花賞3着、函館スプリントS1着と好走。ピンハイはチューリップ賞を13番人気で2着と激走した。ミッキーアイル産駒はスピード能力に長けた馬が多く、今後も芝マイル以下の重賞で目が離せない存在になりそうだ。

一方、エピファネイアの成績は【0.4.4.29】。やはりエフフォーリアやサークルオブライフが走らなかったことが大きく影響している印象だ。血統的には早熟タイプとは思えず、いきなり成績がガタ落ちになるとは考えづらい。不振の理由はわからないが、見限らずに見守りたいところだ。

2022年上半期のJRA平地重賞の騎手成績

■表5 【2022年上半期のJRA平地重賞の騎手成績】

表5は2022年上半期のJRA平地重賞の騎手成績。川田将雅騎手、岩田康誠騎手、横山和生騎手、池添謙一騎手がそれぞれ5勝をマーク。川田騎手はG1(フェブラリーS、ヴィクトリアマイル、日本ダービー)で1番人気に支持されて好走できなかったイメージがあるかもしれないが、重賞全体としてはいい成績だし、回収率も高かった。岩田康誠騎手は東京の成績が【2.1.1.2】と特に良かった。

4勝を挙げて5位だった浜中俊騎手は連対率(37.5%)と複勝率(50.0%)が優秀で、単・複の回収率も100%を超えていた。また、JRA以外のレースだが、先日の帝王賞(大井)では5番人気のメイショウハリオを勝利に導いた。終わってみれば、今年上半期の重賞で最も勢いがあり、馬券的にも妙味があったのは浜中俊騎手だったようだ。

一方、ルメール騎手の成績は【1.9.1.16】。勝利はスターズオンアースのオークスだけだった。しかし、2着は9回と非常に多く、連対率37.0%、複勝率40.7%という数字は非常に優秀なので、トップジョッキーの意地は見せた。今年上半期は重賞で勝利に恵まれなかったが、下半期のビッグレースで期待したい。

文:小田原智大(おだわら ともひろ)

1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。
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