「頂点を、つかむ。」 マリーンズ戦記 7月1日 イーグルス戦 6対4 五割復帰
「しっかりと先制して、逆転された後もみんなで繋いで逆転をすることが出来た」
井口資仁監督は試合後、強い気持ちを持ち続ける頼もしき選手たちを褒めた。最後までどんな状況でも絶対に諦めない。初回から集中して、繋ぐ野球に徹する。就任以来、口酸っぱく言い続けたことを今の選手たちは率先して実行に移している。ベンチから見える選手たちのその姿が誇らしく感じた。
試合前練習から特に期待をしていたのは佐藤都志也捕手だった。打撃練習では鋭い打球を連発。ゲージ裏で見守った指揮官は状態の良さを感じ取っていた。
「(佐藤)都志也は非常に練習から良かった。色々な打ち方を試しながらようやく今日は打撃練習からいい状態だった。ここから打ってくれると思う」と井口監督。この日のゲームでは最初は一塁を守り、途中でマスクを被り、最後は再び一塁にいた。四回には左前適時打。そして八回。打球は奇麗な弧を描きライトスタンドに飛び込んだ。打った瞬間に確信をすると、右手を突き上げ喜びを表現した。思惑通りの結果に、指揮官はマスク越しでも分かる笑顔を見せた。
「しっかりと上位でランナーを溜めてクリーンアップで還すという野球が出来れば上を狙えると思う」
井口監督は語気を強めて会見を締めた。勝率五割に達した。しかし目指すべき場所はここではない。頂点である。だから、すぐに気を引き締め直した。ただ確かな手ごたえはある。頼もしき選手たちは日に日に成長した姿を見せ、自信を掴みつつある。ここからイッキに突き抜けることが出来るという確信に似た思いが生まれている。
「頂点を、つかむ。」というスローガンを掲げスタートした2022年。年始から182日目を迎え、年末までは183日とした。最後まで諦めない強い心がマリーンズを頂点へと導いている。閉塞感漂う現代社会において最後まで諦めなければ、想いは叶うということを証明し応援してくれるファンを勇気づける日々が続いている。今日も熱い日だった。そんな一日は若者たちの心が爆発した歓喜の夜で締められた。
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