「頂点を、つかむ。」 マリーンズ戦記 6月26日バファローズ戦 3対2 3度目サヨナラ勝ち

千葉ロッテマリーンズ
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【千葉ロッテマリーンズ井口資仁監督】

 気持ちで打った。男たちの魂が打球を一、二塁の間を抜けさせた。二走の和田がホームへと駆け抜ける。フルカウントで粘りに粘って放った高部の一打が、連敗を2で止めるサヨナラヒットとなった。灼熱のグラウンドで男たちの笑顔が弾けた。

 「最後は負けられないというみんなの気持ちが繋がった。きょうはしっかりと繋いで攻撃が出来た。最後は粘って粘った高部が決めた。そして(和田)康士朗がしっかりと還ってきてくれた」

 試合後の指揮官は少しばかり安堵の表情を見せて試合を振り返った。バファローズ3連戦は苦しい展開となった。1戦目、2戦目と完封負けで落とすと3戦目も2点を先制しながら同点に追いつかれ、試合は延長戦に突入した。

 チャンスはありながらも、なかなか得点が出来ない。厳しい戦いが続いた。延長十一回だった。一死から安田が四球を選ぶと代走の切り札 和田を投入。二死二塁から一打で迷わずホームを突いた。最後の最後まで切り札として残していた和田の勇敢な走塁と歯を食いしばって粘りに粘って放った高部のサヨナラ打。ヤングマリーンズの輝きを指揮官は賞賛した。
 
 マリーンズらしい攻撃を取り戻すため試合前のスタメンを入れ替えた。1番荻野に続いて2番に角中を入れた。2番だった高部を7番に置いた。「高部は、あれぐらいの打順の方が気楽に行けるのかなと思って、今日はちょっと打順を考えてつながりをよくした。先制点にもつながった」と井口監督。最近2試合無安打だった高部の下位打線に組み込む新打線が機能した。
 
 二回一死から右前打で出塁すると、さっそく自慢の足を披露した。盗塁と相手バッテリーのミスの間に三塁を陥れ、松川のタイムリーで先制のホームを踏んだ。高部の激走が、2試合連続完封負けと重い雰囲気が漂うベンチに活気をもたらした。
 
 指揮官はスタメンマスクを被った松川も褒めた。打っては先制打。守っては度重なる窮地も冷静な判断で脱した。「素晴らしいプレーでチームを救ってくれた」と、18歳とは思えぬ冷静さに舌を巻いた。ただ、本人は「反省するところをしっかりと反省して次に生かしたい」と、同点とされた六回の守りに対する反省を口にした。勝って浮かれず反省の気持ちを最優先させる。この想いこそが若者をどんどん成長させていく。
 
 「初回で30球ちかく投げさせたのは大きかった。ああいう形がウチの野球。球数を投げさせて四球をとってというのがウチの野球。いい攻撃が出来た。明日もゲームがある。この野球で勝っていきたい。我々は上を目指さないといけない。この勢いで明日の試合に臨みたい」
 
 試合を終えた指揮官はしばし喜びに浸ると次の戦いに目を向けた。これで今季71試合を終えた。残り72試合。事実上の折り返し地点に到達した。サヨナラに歓喜するのは一瞬。明日6月27日は東京ドームで首位ホークスとの闘いが待っている。頂点を、つかむその日まで下を向かず、後ろも振り返らず、ただ前に突き進むのみ。泣いて笑っての日々はこれから、まだまだ続く。そして真夏を乗り越え秋虫が鳴き始めたころに決着の時を迎える。それまで必死にファイティングボーズを取り続け歯を食いしばりながら、最後まで諦めない粘りの野球で勝ち続けるのみだ。風が強く吹き荒れ、真夏のような強い日差しの中、戦い続けた3連戦が終わった。残ったのは確かな手ごたえ。今季3度目の劇的サヨナラ勝利で、リーグ優勝に向けた強い感触を男たちは手に入れた。それは、まだまだ続く闘いの日々の中で頂点へと向かう羅針盤となっていく。


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