【ダイヤモンドアスリート】栄養講習実施レポート:アスリートにおける食事の意義と役割、暑熱対策についての理解を深める
【JAAF】
アスリートの競技力向上に欠かせない栄養に関する知識と実践に関するセミナーも、その一つ。「豊かな食環境」への提案を通じたサポートに実績があるエームサービス株式会社が、ダイヤモンドアスリートたちの栄養サポートを行うとともに、定期的にセミナーを実施しています。
今回は、第8期生に向けたセミナーの第1回。これまでのプログラムで、すでにサポートを受けてきている中村健太郎選手(日本大学3年)、出口晴翔選手(順天堂大学3年)、藤原孝輝選手(東洋大学2年)、柳田大輝選手(東洋大学1年)のほか、今期から新たに加わった西徹朗選手(早稲田大学1年)の5名が出席。ダイヤモンドアスリートたちを長くサポートしているエームサービス株式会社の松岡未希子さんと岡本香さんによる講義が行われました。
まず、松岡さんは、ダイヤモンドアスリートにおける栄養サポートの目的として、“あらゆる食環境において、ダイヤモンドアスリートが食生活を自己管理できるようになること”をテーマにしていることを挙げ、「寮や自宅での日常の食事、国内・海外における合宿や遠征先、体調を崩したりケガをしたりしたときなど、あらゆる状況で食事を摂ることになるが、いつでも、どこでも、どんなときでも、自分に必要な食事(量・内容)が選べるようになることをゴールにしている」と述べ、「ダイヤモンドアスリートに認定された皆さんを何年かみていると、徐々に意識が高まっていることがよくわかる。皆さんが自立していけるお手伝いをしていきたい」と呼びかけました。第8期生に向けてのセミナーは今回が1回目。特に西選手に関しては栄養サポートのセミナー自体を初めて受けるという状況であったため、まず、アスリートにおける食事の意義や、食事の基本といった基礎的な内容が紹介されたあと、梅雨から夏へと向かっていくこの時期に身につけておきたい「暑熱対策」について、説明が進められました。
【JAAF】
次に説明されたのは「食事の基本」です。アスリートが普段の食事について、簡単に気を配ることができる方法として、毎回の食卓に、1⃣主食、2⃣主菜、3⃣副菜、4⃣果物、5⃣乳製品という、それぞれに持つ栄養素や身体に対する働きが異なる5つのカテゴリーを揃えることを基本形とすれば、栄養バランスをうまく整えられることが紹介されました。また、単品に偏りがちな朝食や昼食においては、タンパク質や野菜が不足しがちなので意識的に摂取していく必要があること、特にタンパク質については、3食均等に摂取したほうが体内でより効果的に筋タンパクの合成(筋肉を大きくしていくこと)が行われるため、朝食や昼食でもしっかりとタンパク質を摂ることが大切である点が強調されました。
続いて、「梅雨に入って、これから夏に向かっていくが、本格的な暑さに備えて、この時期から対策をとっておくことが大事」として、暑熱対策に関する基本的な知識が紹介されました。
まず、体温調整の仕組みが示され、どういう状況になると熱中症が起きるのかの説明がなされたあと、暑さや熱中症への対策として、1⃣暑さに身体を適応させる方法(暑熱順化)、2⃣身体を外部あるいは内部から冷やす方法(身体冷却)、3⃣脱水が体重の2%以内にとどめられるよう水分摂取に注意すること(水分補給)の3つについて、それぞれに具体的な方法や留意点が挙げられました。さらに、「夏バテ」とはどういう状況であるか、夏バテを防ぐ食事のポイントや効果のある食材、さらには食欲を増進する食材などが具体的に挙げられました。
最後に、岡本さんが、「個々の面談でダイヤモンドアスリートから挙がった質問について説明することで、情報を共有したい」として、ダイヤモンドアスリートたちに、質問を投げかけながら、次の点について、具体的な事例を交えながら、解説を進めていきました。
・肉の種類(牛・豚・鶏)や部位(カルビ、ロース、タンなど)によるエネルギー量の違い
・肉の種類や部位の説明と、それぞれの特徴
・大豆ミートというタンパク源の紹介
・魚と肉の違い、魚に含まれる栄養価や特徴
・食材や調理法、調味料によるエネルギー量の違い。どんなときに選べばよいか
・自炊を継続する際の食材選びのコツ
【JAAF】
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