[RUGGERSコラム] 2022-2023シーズン 大学ラグビー 展望パート1

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 リーグワン初年度を終えて、日本代表はウルグアイ・フランスとの試合が控えていますが、他カテゴリーも毎週熱い試合が各地で行われています。高校では各地方大会が行われており、例年にないくらいレベルが高いです。女子ラグビーも太陽生命カップが行われています。
 今回のオニギリ's eye!!は、リーグワンへどんな選手がいくのか楽しみになる大学ラグビーについてです。
 まず今回はパート1として、関東大学ラグビーの対抗戦・リーグ戦の今季注目ポイントを、春季大会をベースにオニギリ's eye!!しちゃいたいと思います。

 関東で行われている春季大会は、各リーグ(対抗戦・リーグ戦)の昨年の順位で上位から3つのグループに分けられ、分けられた対抗戦・リーグ戦の学校を混成して構成されます。
 今シーズンのグループ分けは、以下のようになります。

【Aグループ】
 帝京、明治、早稲田、東海、日大、大東文化
【Bグループ】
 慶應、日体、筑波、関東学院、流通経済、法政
【Cグループ】
 青山学院、立教、成蹊、立正、東洋、中央

 まずは、Aグループです。現在の星取表は以下の通りです。

【大学ラグビー 2022春季大会 Aグループ】

 現在、東海大が全勝で1位となっています。今週末に行われる帝京大との対戦で勝利すると優勝が決まり、リーグ戦の大学が春季大会で優勝するのは初となります。過去、東海大は全国大学選手権でも優勝回数0回、準優勝2回。リーグワンの選手の出身大学として東海大出身が多いのですが、優勝経験がないことを意外!?と思った人も多いのではないでしょうか。今季は、昨年同様に強力FWが健在です。留学生のワイサケ選手、レキマ選手、オフィナ選手はボールを持ったら脅威です。BKは、今季主将の伊藤選手の存在感が大きく、去年は丸山選手でしたが、戦力ダウンを全く感じさせません。また今年はWTB中川選手、岡村選手のスピードスターがトライを量産しており、縦にも横にも動く東海大は注目ですね。
 対する、帝京大も昨年の大学選手権優勝チームで、決勝に出場していた半分以上のメンバーが今季も残っています。FWは細木選手が抜けましたが、江良選手、青木選手、本橋選手、奥井選手らジュニア世代の日本代表メンバーが揃っており、BKも高幹選手を中心に、留学生ミティエリ選手の縦など、戦力は充実しています。また、岩出監督が退任し、相馬新監督になった点は注目ですね。
 続いて、現在3位の明治大学ですが、今季もFW・BK共に充実しており、バランスの良さを感じます。オリンピック7人制代表にも選ばれた石田主将を中心に、廣瀬選手、伊藤選手らが今季もBKの中心となるでしょう。FWは、田森選手(BS江東)、大石選手が抜けたのみ。経験豊富なFWが残っており、大賀選手、山本選手、亀井選手、木戸選手らの大型FWは今季も脅威です。
 春季大会の日程を終えた早稲田大は、2勝3敗ではありましたが、1年時からレギュラークラスだった相良主将を中心に、村田選手、そしてHOへコンバートした佐藤選手が揃っており、他大学と比べるとサイズは小さいものの、伝統の機動力で他大学に対抗してくるに違いありません。BKは宮尾選手、吉村選手を中心に、槙選手や小泉選手のBK3がトライをとる力があります。そして注目は、昨年高校日本一・東海大仰星出身の野中選手が春からレギュラークラスに入ってきていることです。秋に赤黒ジャージを着ているのか楽しみですね。
 まだ未勝利なのが、日大と大東文化大。日大は、今季から元日本代表の菊谷氏がヘッドコーチに就任しました。経験豊富な指導陣が揃っており、まだ春季大会の結果に出ていませんが、秋に向けてどんな仕上がりをしてくるか注目です。大東文化は、今季もトンガ人留学生が活躍しており、ヴァイレア選手をはじめ、どのポジションで出てくるかわからないくらい豊富です。現在1位の東海大にも後半はスコアで勝っているので、爆発力は健在です。

続いて、Bグループ。現在の星取表は以下の通りです。

【大学ラグビー 2022春季大会 Bグループ】

 筑波が首位となっており、最終戦の関東学院に勝利するとBグループ優勝が決まります。今季も筑波は展開力が魅力なラグビーを繰り広げており、昨季は惜しくも大学選手権出場を逃しましたが、BKにはスピードスター大畑選手がおり、植村選手、浅見選手そして、注目が東福岡高校から樽本選手が新加入したことです。高校ラグビーでは異次元の走りをしていましたが、筑波でどのようにハマるのか楽しみですね。
 流通経済は、昨季コロナの影響で活動停止期間が長かったこともあり、思うような結果が出ていませんでしたが、今季春は筑波に敗退したものの、慶應と関東学院には接戦を制しました。留学生も充実しており、今季もダークホース的な存在で大学ラグビーを盛り上げてくれるに違いない。
 関東学院は、リーグ戦1部へ復帰して2季目で4位と、順調に上がってきました。ただ今季の春季大会は、リーグ戦相手には負けており、この夏での仕上がりが大事になります。注目は、立川選手。お父さんは、コーチでもある立川剛士氏。親子で同じ道に進み、関東学院復活の道を一緒に歩んでいくことに注目です。
 慶應は、今野主将を中心に、FWのサイズは他大学に劣るものの、クレバーなセットプレーと激しさは健在です。BKはセブンス代表にも選ばれている山田選手、中楠選手、永山選手ら大型BKが揃っており、FWBK共に伝統である魂のタックルが復活すれば上位へ食い込んでくるに違いありません。
 法政は、FW吉永主将、BK石岡選手を中心に展開ラグビーができるかどうか。また、昨年の花園で決勝進出した国学院栃木出身の田中選手が新1年生として加入し、レギュラーメンバーにどのように絡んでくるか楽しみですね。
 日体大は、昨季中心となったハラトア選手はじめ留学生が抜けた部分をどのように埋めていくか。昨季、大学選手権に出場した勢いを今季も見てみたいですね。

 最後は、Cグループ。現在の星取表は以下の通りです。

【大学ラグビー 2022春季大会 Cグループ】

 Cグループは、昨季リーグ戦2部から昇格してきた東洋大が首位となっています。注目は211cmのLOジュアン選手。ワールドクラスのサイズで、ラインアウトは脅威的。リーグワンの各チームも注目しているに違いないですね。また、BKには188cm/95kgと申し分ないサイズの1年生ヴァハホラウ選手が加入し、この二人が今後どのように活躍してくるか注目しています。
 青山学院、立教、成蹊は、対抗戦上位とどのように戦っていくか、サイズで劣る分、いかに各大学の色を出していくか注目ですね。
 立正は、東洋と一緒に昇格してきて、東洋以外には勝利しており、Bグループの大学とどのように戦っていけるかどうか。
 中央は、初めて降格を味わい、1部復帰に向けて東洋、立正との差をどう埋めるか、夏が重要になってきますね。


 以上が関東春季大会による、今季の対抗戦・リーグ戦の注目ポイントでした。いかがでしたでしょうか?

 注目ポイントが多すぎて、整理するのが大変ではありますが、それだけ大学ラグビーは面白いポイントがたくさんあるのです!
 是非とも、リーグワン、日本代表と同じくらい大学ラグビーも楽しんで見ていただけるとオニギリは嬉しいです!!

 やっぱりこの時期もワクワクが止まりません!!
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著者プロフィール

「RUGGERS(ラガーズ)」は、日本ラグビーフットボール選手会が運営主体を務め、ファンと選手がつながる新しいラグビーアプリ(メディア)です。トップリーグ選手の投稿や、ラグビー関連の記事をまとめています。オリジナルコラムや動画も配信しています。アプリもぜひご覧ください。

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