U-12W杯に向けた最終トライアウトが行われ井端弘和監督、吉見一起投手コーチらが選考
【©侍ジャパン】
「侍ジャパン野球健康診断」も実施
4月1日から5月2日の期間で行われた動画による審査・選考「侍ジャパン U-12 代表 全日本合同トライアウト〜デジタルチャレンジ〜」を通過した選手たちによる最終トライアウトは1グループ7人から9人に分かれて行われた。
参加者たちはまずクラブハウスで「侍ジャパン野球健康診断」を受診した。これは選手の肩やひじなどの故障に悩む選手が多数いる現状を踏まえ、それを少しでも改善するために実施されているものだ。NPBエンタープライズがアマチュア野球の代表組織である一般財団法人全日本野球協会(BFJ)に協賛し行われており、今後も日本代表の各世代の合宿などで実施を予定している。
「レベルが高いな。迷いました」
それを終えると、選手たちはアップやキャッチボールなどをした後に、ノック、ピッチング、バッティング、ベースランニング(一塁駆け抜け、一塁から三塁)の実技や計測を行った。
この様子を井端弘和監督(元中日、巨人)、吉見一起投手コーチ(元中日)、本橋樹コーチ(深谷ボーイズ)、深水輝希コーチ(福岡フェニックス球団)の4人が隈なくチェック。井端監督が「レベルが高いなと思いました。迷いました」と振り返ったように、様々な議論が交わされた中で代表18選手を選んだ(発表は後日)。
井端監督は、グラウンド上で積極的に選手たちとコミュニケーションを取っていたが、その理由として「誰がチームを引っ張っていけるのか、主将選びでした」と明かした。短い時間ながらその適性を見極め「おとなしい選手が意外と多かったので、グイグイ来て顔つきが良かった選手に」と、選考の最初に決めたという。
話し合う井端弘和監督とコーチ陣 【©侍ジャパン】
コーチ陣への信頼も厚く、投手の選考については吉見投手コーチに託し、普段からこの世代で指導をしている本橋・深水両コーチに対しても「最も期待しています。僕よりはるかに経験があるので、助言をどんどん求めていますし、すごく重要です」と話した。
未来がある世代の選手たちだからこそ「現状で満足をしてもらいたくない」という思いを持つ。それだけに「世界の凄さを知って今後に生かすとともに、勝つことができればなお良いかなと思います」と期待を込めた。
熟考の末に選んだ精鋭たち、全幅の信頼を置くスタッフたちとともに団結し、この世代初となる世界一を目指す戦いが始まった。
【吉見一起投手コーチコメント】
「みんな声を出すなどしてアピールしていましたね。素晴らしい能力やセンスを持った選手が多くいたので、強いチームになるのではないかと思います。(投手選考では)打席や捕手の後ろに立って“ベース板(通過時)での球の強さ”を特に観ました。レベルが高い選手が多いので、ストライクゾーンの中で逃げずに勝負する投球を伝えていきたいです」
井端弘和監督 【©侍ジャパン】
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