有村智恵 得意の最終日、最終組で逆転Vへー

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【<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>】

ブリヂストンレディスオープン 袖ヶ浦カンツリークラブ 袖ヶ浦コース(千葉県)第3日

 最終18番。5メートルのバーディーが決まる。有村智恵は、13番から怒とうの快進撃を展開した。「ゴルフって、本当に不思議です」と前置きして、「この3日間、プレーの内容はあまりよくはなかった。フェアウエイキープがいまひとつだし、パーオン率も第1日がよくはない。それでも、パッティングしっかり決まってチャンスをものにできた」と、フッとひと息つく。

 「(後続の上位とは)1打差だったし、最終ホールはあしたのために、(バーディーを)とらないといけない。最後のパッティングは予行練習でした」と、ほほ笑んだ。

 あすは約1年ぶりの最終日、最終組。通算28回目だ。では、過去27回のデータはーといえば、ちょっとびっくりした。11勝をあげている。勝率は約4割。しかも、これまでの通算14勝を考慮すると、11/14で勝率が78.6%まで跳ね上がる。まさに、真打登場といったところだろう。

 今大会、コース外ではフェーダー有利の前評判。当人と、西郷はもちろんだが、山下もフェードとドローを打ち分ける二刀流。確かに右ドッグレッグが7ホールあり、このあたりが攻略のポイントなのだろう。では、約4年ぶりのVをグイッと引き寄せるには、どんなことがカギになるのか。

 「いいゴルフをしないことです」と、真顔で話した。続けて、「調子が良すぎると、ちょっとしたミスが許せなくなる。こんなものかーでプレーすることがいいかもしれませんね。最近の傾向は前半で、その日の調子を見ながら、ということが多い。その上で後半、修正していくパターン。だけど、それでは間に合わない。朝の練習から、しっかりと調子を確かめる」と、大いに気合が入った。

 そして、改めてこの日のプレーを振り返る。バーディーショーは、ひとつのミスがきっかけだった。第1打が左バンカーへ。残り123ヤードの第2打は、「ピンの手前を狙ってPWかーでしたけど、ライはつま先下がりでボールが飛ばない。9Iのコントロールショットで力まずに…。経験がモノをいったのでしょう。流れが変わった」と振り返った。

 一方で、「あすの私がどんなふうになるか、私が聞いてみたい」といい、「(ブリヂストンスポーツと用具契約の)宮里(藍)さんが最終日まで会場にいらっしゃる。その前で優勝したい。もし、優勝したら満面の笑みで抱きつきたいなぁ」。若手に対して、経験とテクニックは一日の長がある。さらに、御前試合が逆転の切り札となるかもしれない。
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