難コースを克服 ルーキー泉田琴菜が首位
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ついに、アンダーパーは2人だけ。難コースのガマン比べは、見どころがあった。首位に立った泉田琴菜。ところが表情には苦悩のあとがにじんだ。「きょうの、3アンダーは奇跡に近い。最近、ショットの精度が定まりません。次が予想できないようなゴルフですから、本当に苦しかった。でも、パッティングの調子が良かったから助かった」と大きく息を吐き出した。
最大のポイントはパー3の12番。ピン右上10メートルで、しかも下りの難しいラインだった。「フェースの芯でストロークできたけど、ちょっと強い」といい、「強く打てたから、フックラインで思ったほどボールが切れずにすんだ。カップインした時、ガコーンという音がした」という。11番でボギーを叩いただけに、このバウンスバックが大きい。
流れを引き戻し、再びチャンス到来を待った。2オンに成功したパー5の17番は、ピン右から2パット。さらに最終18番は左ラフから、見事なショットでピン2メートルへボールを運んだ。連続バーディーのムービングデーである。
昨年11月、最終プロテストに合格。今季はJLPGAツアー1試合、ステップが3試合目の出場だ。首位はもちろんだが最終日、最終組も初体験である。「緊張するとは思います。でも、どの組だってプレーをすることには変わりはありません。ただ、難しいコースですから、攻めるばかりではボギーもたくさん叩く。2パットでもいいーと私へ言い聞かせながら、ベストを目指します。周囲のことは気にしません」と、ひたむきな姿勢が好感だった。
さらに、「優勝争いができることがうれしい。今まで、試合でこんな経験をしたくて頑張ってきたわけですからね」。笑顔で結んだ。さわやかな態度で、プレースタイルは粘りが身上。お手並み拝見と行こう。
(ステップ・アップ・ツアー担当・新納 智明)
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