御朱印帳は「サイン帳」や「必勝祈願」に使っても○ ホークスとのコラボで伝えたい名尾和紙の魅力

福岡ソフトバンクホークス
チーム・協会

【サイン帳にも!500年、1000年と長持ちする名尾和紙】

福岡ソフトバンクホークスでは、九州を元気にするプロジェクト「ファイト!九州」の一環として、九州8県9種の伝統工芸とのコラボグッズを発売している。伝統工芸品とのコラボグッズの販売は昨年に続いて2年目。九州各地の伝統と技術が詰まった特別なグッズを、手がけた職人たちの思いと共に紹介していく。

佐賀県の伝統的工芸品は約300年の歴史を持つ「名尾手すき和紙」だ。江戸時代、名尾村の農家が貧しい暮らしを余儀なくされていた状況を脱するために、紙すきの技術が導入されたことがはじまりとされる。原料となる梶が多く自生し、清流に恵まれていたことで製紙業が盛んになった。昭和初期には100軒ほどが和紙を作っていたものの、時代の流れと共に徐々に衰退。現在では、今回のコラボを手がけた「名尾手すき和紙株式会社」の1軒を残すのみとなっている。

手すきの様子 【(C)SoftBank HAWKS】

今では原料の自家栽培や畑の管理などもあり、1年を通じて多忙を極める名尾和紙の製作。同社の谷口祐次郎・代表取締役は手塩にかけて作る和紙の魅力について「風合いは手に持っていただければ、違いが分かると思います。全て手作りでやっていますので、それを知ってもらいたいですね。名尾の和紙は繊維が強いのが一番。薄くても丈夫です」と語る。作られた和紙は博多山笠の提灯、日光東照宮といった文化財の補修などにも用いられている。

自身もホークスのファンだという谷口氏は「工芸品とスポーツは関係ないように思いますが、何もないところから作り上げるというのは通じるものがあると感じています」という。今回のコラボグッズは「紙の1番の目的は使ってもらうということ。普段、名尾の和紙は人の目に触れないところで使われていることが多いのですが、ぜひ一般の方にも使っていただき、その魅力を知っていただきたい」との思いから「扇子」と「御朱印帳」になった。

扇子はホークスのイメージカラーのイエローと柳田選手のイメージからのグリーンの2種類 【(C)SoftBank HAWKS】

谷口氏は「御朱印帳」を「選手のサイン帳や必勝祈願にも使ってほしい」という。普通の紙であれば長くても100年ほどしか保たないが、名尾和紙であれば「500年、1000年と長持ちします」。選手から貰った宝物の“サイン”を、できる限り長くいい状態で保存しておきたい。そんなファンの希望を叶えてくれる逸品になる。 

佐賀県のアンバサダーを務めている柳田選手 【(C)SoftBank HAWKS】

佐賀県のアンバサダーは柳田悠岐外野手が務める。1軒しか残っていない名尾和紙の製造元。谷口氏は「全て手作業なので人の手がいる。今後のことも考えていかないといけない。若い人に興味を持ってもらい、良さを知ってもらいたいですね」と語る。より多くの人に知ってもらうキッカケに。ホークスとのコラボ商品にはそんな願いも込められている。
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