正真正銘の自在派 山崎郡がバリバリ活躍する
山崎郡(ヤマザキ・グン)【写真2枚とも】もその1人である。
“グン”という名前を聞いて心が動くとしたら、50代が主だろう。
週刊少年マガジンに、オートバイ漫画の金字塔ともいえる「バリバリ伝説」の掲載が始まったのが1983年。以降、愛読者を増やし続け1991年の連載終了まであしかけ9年。単行本38巻を世に送り出した伝説のシリーズである。いまの50代の青春時代と重なっている。
その物語の主人公がオートバイの魅力に引き込まれた巨摩郡(こま・ぐん)である。
特徴的な名前ゆえダブるのは当然だが、それだけにとどまらない。
ボートレーサー山崎郡は、「バリバリ伝説」そのままにトップライダーとして鈴鹿選手権や全日本ロードレース選手権で活躍してきた逸材なのだ。
勝負に対するシビアさは、まさにグンを抜いている。
ただ、安定感があるといっても守りに徹しているわけではない。
どちらかといえばチャレンジャーである。
「型にはまったら伸びない」「何をやるか判断する時にひらめきが重要…」と語るのだ。
前走者が1節かけて調整・整備したモーターをそのまま受け入れるのも同じ。 「意外な発見がある」という。ゲージが合わなければノーハンマーで通すことも…。 「乗り方や操縦も仕上がり具合によって変わります。すべてに型がないのがいまの自分…」と話す“本物の自在派”は実に頼もしい。
SGには過去3大会出場しているが、ボートレースオールスターは初。G1・SGタイトルはないものの、来期を含め12期連続A1という実績はファンの信頼に値する。
残念ながら、現在参戦中の鳴門G1は予選クリアできなかったが、続くのが宮島SGボートレースオールスター。バリバリ活躍し伝説を残してほしいものだ。
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