日本のトップが国立競技場で世界の強豪に挑む!「セイコーゴールデングランプリ陸上2022東京」明日開催!/前日会見

日本陸上競技連盟
チーム・協会

【JAAF】

「セイコーゴールデングランプリ陸上2022東京」(セイコーGGP)が5月8日、東京・国立競技場で開催されます。この大会は、ワールドアスレティックス(WA)が主催するダイヤモンドリーグ以外の世界最高となるOne-Day 競技会のシリーズ「コンチネンタルチアー」の1つ。世界各地で開催されているコンチネンタルツアーのなかでも、本大会は最高峰の「ゴールド」に位置づけられています。
大会前日の5月7日午後には、会場の国立競技場で、国内外の注目選手による前日記者会見が行われました。3部構成で実施された会見には、海外選手4名、国内選手6名が出席。現在の状況や大会に向けて抱負を述べたのちに、メディアからの質問に応えました。

各選手のコメント(要旨)は、以下の通りです。

【第1部】

【JAAF】

・田中希実(豊田自動織機、女子1500m)
明日は久しぶりに国立競技場で走ることができるので、タイムを狙うというよりはレースを楽しめることを目標にしたいと思っている。(木南記念の際に違和感が出た)右脚は、まだ探り探りの感じで、(違和感は)完全になくなってはいないのだが、静岡国際(800m)でもしっかり走れたので、明日はその流れで、いいスピード感で走れたらと思っている。(この大会に向けての)練習は、予定していたほどトップスピードを出すような練習はせず、脚の調子を確認しながら行ってきたので、今の自分の正確な調整は把握できていない。しかし、だからこそ、生もののレースというか、展開の予想できない部分を楽しめるようにしたいと思っている。そのなかで、どう自分が判断して、どういうレースをつくれるかを、この会見後に行う練習で組み立てていきたい。


・三浦龍司(順天堂大学、男子3000m障害物)
明日が、今シーズン初めての3000m障害のレースになる。今年の鍛錬期の成果を見つつ、世界選手権に向けていい弾みとなるレースになればと思う。
今シーズンに入ってからは、1500mと5000mのレースをやってきたので、特に3000m障害(の練習)にかけた時間は少ない状態。技術的な面は、この大会の反省を踏まえて、これから向上させていくつもりでいる。自分も(田中選手と同様に)レースを楽しむというか、そのなかで自分の変化や課題を見つけていこうと思っていて、今回は、そういう意味合いを持つレースと捉えている。
スタミナの面では、スピード持久力は1500mで向上・強化してきたし、5000mでも手応えも得ることができている。それらを踏まえた総合的な結果が、ちゃんと3000m障害で出せればいいなと思う。具体的な目標タイムは、今のところ定めてはいないが、最低限8分30秒は切って、(8分)20秒台を出していくことがベースになると考えている。外国人選手もいると聞いているので、自分の走りと障害とを合わせながら、タイムもしっかり狙っていくし、勝負の面でも積極的に、(外国人競技者に)引けを取らないレースをしていきたい。


・北口榛花(JAL、女子やり投)
明日に向けて、64m00の世界選手権参加標準記録を目標にしてきた。やってきたことを発揮できたらいいなと思っている。
現在、コーチが来日してきてくれているので、時差なく、タイムラグがない状態で練習ができ、いつもより効率よく練習できているなという実感がある。木南記念を終えてから、身体が突っ込んでしまうこと、右足をうまく使えないことが課題として挙がったので、投てき練習以外の部分でも、常にそこを意識して練習し続けてきた。私は、試合になると変わってしまうタイプなので、100%できる自信はないが、「取り組んできた」ということに自信を持って、試合で発揮できるようにしたい。
この国立競技場は、(オリンピックの決勝で、左脇腹の負傷で力を発揮できなかったという)悔しい思い出もあるのだが、そのおかげで、今季成長できている部分もたくさんある。明日は、オリンピックの予選(62m06をマークして全体で6番目の記録で決勝に進出)を上回って、さらにいい思い出の地にしたいなと思っている。

【第2部】

【JAAF】

・多田修平(住友電工、男子100m)
東京オリンピックが終わってから、あまりいい結果を残せていないので、明日は、とにかく勝負にこだわって、楽しんでいけたらいいなと思う。
今季は、出雲、織田と日本グランプリシリーズを走った。そのときはあまり試合の刺激が入っていなくて、いい結果を残せなかったのだが、今回、ゴールデングランプリということで緊張感もすごくあって、本当にいい刺激になっている。明日は、気持ちよくいい感じで走れるのではないかと思っている。
この国立競技場で、有観客で開催されたなか走るのは初めての経験。今シーズンからだんだん有観客の試合が増えていて、やっぱり応援してくれることですごくモチベーションが上がるなと感じている。明日もたくさんの人が来てくれて、たくさんの人が応援してくれると思う。その流れに乗って、いい結果を残せればと思っている。タイムに関しては、もちろん(世界選手権参加標準記録の)10秒05というのは大切なのだが、あまり意識せずに、まずはしっかり勝負にこだわって楽しむというところを意識してやっていきたい。


・クリスチャン・コールマン(アメリカ、男子100m)
インドア(シーズン)で培ってきたものを、屋外の大会にきちんと持っていきたい。明日は、今シーズン初めての100mのレースとなる。ぜひ、勝利を得て帰りたいと思うし、2019年の最初に出したのと同じようなパフォーマンスができればと思っている。
(100m初戦ということに対しての)心配はあまり感じていない。インドアでいい状態を残し、パフォーマンスもしてきたので、練習でも感触は非常によく、練習もうまく進んでいる。今回、ケガもほとんどない状態なので、とても楽しみ。高いレベルのパフォーマンスを出して、シーズンのいいスタートを切りたい。
東京オリンピックが行われたこのスタジアムで大会に参加するのは初めてとなる。入ってみて、非常に圧倒された感じがあったし、非常に速い(速く走れる)サーフェスだと思った。明日は楽しんでやってきたい。


・小池祐貴(住友電工、男子100m)
試合を重ねて、身体のコンディションも整ってきた。明日は、今シーズンで一番いい走りができるように頑張りたい。日本グランプリシリーズは、織田記念と静岡国際で、100mと200mを走ったが、(この2戦を経て)試合勘のようなものがしっかり戻ってきたなという感触が出てきた。あとは出力を出すのに集中するだけだなという状態に持ってこられていると思う。
観客が入ることは、このスタジアムに限らず、去年のシーズン後半あたりから徐々に増えてきている。レースに出ていて、観客が多かったり声援があったりすると、シンプルに楽しいと感じるので、有観客で開催される明日は、その点で非常に楽しみにしている。この大会で、世界選手権参加標準記録を狙おうと計画していたので、明日は、標準記録の10秒05を狙って走りたい。


・デーデー・ブルーノ(セイコー、男子100m)
東京オリンピック以来の国立競技場でのレースとなるので、自分としても、とても楽しみ。できる限りの力を出して走りたい。
今季は、ここまで2試合を重ねてきた。自分の状態を確かめてみて、その自分に足りなかったところを、この1週間でつくりなおして、ちょっとずつよくなってきたというのが現状である。明日は、その成果を少しずつ出せたらいいなと思う。
自分は、東京オリンピックは実際には走れなかったのだが、今回は有観客での開催。出雲陸上のときもそうだったが、観客の方がいると、気持ちが高まるので、自分としても非常に楽しみ。タイムは現状で10秒4台(10秒46がシーズンベスト)なので、それ以上のタイムを出して、しっかり勝負できるようにしたいと思う。

【第3部】

【JAAF】

・マイケル・ノーマン(アメリカ、男子400m)
また日本に来ることができて嬉しく思っている。過去の日本での自分のパフォーマンスは、それほど好ましいものではなかったが、その後、いろいろと努力してきた。明日は楽しんでやっていきたい。
楽しみにしているのは、有観客のなかで走れるということ。前回、オリンピックで東京に来て足りなかったのは観客だった。観客がスタジアムに来てくれて、応援してくれることで、観客とのつながりが、今回はつくれるのではないかと思っていて、非常に特別な瞬間になると思っている。
今シーズンは、自分のレースを取り戻すために、いろいろな取り組みをしてきている。自分のやるべきことをしっかりとレースでやっていきたいと思っているので、自分自身もレースに対して、とても期待を持っている。44秒を切るタイムで走ることができればいいなと思っている。


・ケンドラ・ハリソン( アメリカ、女子100mH)
今シーズンは、とてもいい準備ができていて、今のところ、非常によいコンディションである。200mで速い記録(22秒19、+3.1:3月26日)が出せているので、それがハードルのレースにもいい結果を出せるきっかけになっているのではないかと思う。シーズンの今後に向けて、もっと速いタイムが出せるようなレースを、まずは明日したい。
国立競技場は、大好きなスタジアム。去年、このスタジアム(で開催された東京オリンピック)で、銀メダルを取ったので、明日もきっと良いレースができると思っている。今日もこのスタジアムで練習をして、とてもいい状態になっている。目標記録については、「ベストなタイムを出す」ということしか言えないが、コーチのアドバイスをよく聞いて、明日のレースに臨みたい。


・ライ・ベンジャミン(アメリカ、男子400mH)
東京に戻ってくることができて、とても嬉しい。明日のレースは、今季初戦ということで、手堅いレースをしていきたいと思っている。今までやったことをテストするような、そういうレースになればいいなと考えている。とにかく楽しんでレースをしたい。
東京オリンピックを走ったときにも感じたが、このスタジアム、とても速く走れるトラック(のサーフェス)だと思っているので、とてもワクワクしている。今日も、ここで練習したが、先ほどマイケルが言ったように、自分も速いスピードで…47秒を切るタイムで走れたら、と思っている。ただ、シーズンも始まったばかりなので、少しブレーキをかけながら、無理をしないようにしようと考えている。



大会は、12時40分からオープニングセレモニーが行われたのちに、13時10分に競技が開催される女子やり投からスタート。トラック9種目、フィールド5種目が行われます。最新のエントリーリストやタイムテーブルなど、大会に関する詳細については、大会特設サイトをご参照ください。また、開会の模様は、TBS系全国ネットで生中継(15時〜)されるほか、テレビ放映が開始されるまでは、公式TBSスポーツYouTubeチャンネルでライブ配信を予定しています。詳細は、上記特設サイトにて、ご確認ください。



文:児玉育美(JAAFメディアチーム)
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