神話が息づく高千穂郷の伝統的工芸品 「わら細工」でホークスの優勝祈願を

福岡ソフトバンクホークス
チーム・協会

【ホークスカラーの紙垂であしらったオリジナルの一品。5/10(火)はひなたサンマリンスタジアム宮崎でも販売する。】

福岡ソフトバンクホークスでは、九州を元気にするプロジェクト「ファイト!九州」の一環として、九州8県9種の伝統工芸とのコラボグッズを発売する。伝統工芸品とのコラボグッズの販売は昨年に続いて2年目。九州各地の伝統と技術が詰まった特別なグッズを、手がけた職人たちの思いと共に紹介していく。

宮崎県の伝統的工芸品は「高千穂郷しめ縄・わら細工」だ。“天孫降臨”の地として知られ、神話が息づく高千穂郷に脈々と受け継がれてきた「しめ縄」を原点に持ち、高千穂郷では年中、玄関先や家の中に飾られている縁起物。今回の「しめ縄」を製作した宮崎・日之影町にある「わら細工たくぼ」の甲斐陽一郎代表は「天孫降臨の土地と言われていて、日之影や高千穂などでは古くから家庭で大事にされてきました」と語る。

宮崎県の伝統的工芸品・わら細工の制作過程 【(C)Softbank HAWKS】

高千穂郷の「しめ縄」の起源は神話の中にある。皇祖神とされる天照大神が、ある時、高千穂にある天岩戸に隠れてしまい、世は暗闇に包まれることに。そのため、天照大神が外に出てきた際に、二度とそこに入ってしまわないようにと縄を張ったのが始まりとされる。日本全国にある「しめ縄」はこれが起源とされ、甲斐代表は「全国各所にしめ縄の文化は残っていますが、高千穂が原点、発祥の地と言われています」という。

その高千穂郷では正月だけでなく、1年を通して注連縄を軒先などに飾る。夜神楽をはじめ、神事が数多く執り行われ、甲斐代表は「神様と共に暮らす、家内安全や平穏を祈る意味合いがある」と説明する。2021年には宮崎県が指定する伝統的工芸品の事業者指定を受けた。副業として行われてきた「わら細工」を、甲斐代表は8年前に専業に。「本質を大事にしながらも、今の時代に生きている感覚も取り入れるようにしています」。家業として60年続いてきた歴史の上に、専業として8年かけて取り組んできた挑戦が、伝統的工芸品指定という形になった。

アンバサダーである武田投手 【(C)SoftBank HAWKS】

今回、製作されたホークスとのコラボグッズはミニサイズの「注連縄」に。宮崎県のアンバサダーを務める武田翔太投手の好きな言葉である「必勝」のほか、「優勝」と「安泰」の文字が描かれた3種類が作られた。「本来のしめ縄はもっと大きいですが、手に持ったり、家の中に飾ることを想定してコンパクトにしました。『優勝』であれば、ファンの方が優勝を祈願し、自宅に飾って応援してくだされば。『必勝』と『安泰』はホークスだけでなく、野球を応援することに加えて生活への願いを込められるものにしました」と甲斐代表は語る。

「必勝」は武田投手のリクエスト。サイズは約480×185mmで壁に飾るのにおすすめ。 【(C)Softbank HAWKS】

「ホークスさんとコラボすることによって、しめ縄のことをあまり知らない方にも、手にとって、知ってもらえる機会になるかな、と思っています。人の願い、心にある思いや祈りを形に委ねたもの。多くの人に興味を持ってもらうキッカケになればいいですね」と、今回のコラボへの期待を口にする甲斐代表。ホークスの優勝祈願、個々の願いを込め、この「注連縄」を手にとってみてはいかがだろう。

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