ダービートライアル・青葉賞を分析する
【2021/5/1 東京11R 青葉賞(G2) 1着 2番 ワンダフルタウン(1枠2番)】
人気別成績
■表1 【人気別成績】
また、2015年以降にかぎると優勝馬は6番人気以内、2着馬は7番人気以内、そして3着馬は8番人気以内に収まっている。3連単の配当は2012〜14年がいずれも10万馬券以上だったのに対し、2015年以降は7回中5回が2万円台以下と近年は落ち着いた結果が多い。
馬番別成績
■表2 【馬番別成績】
前走クラス別成績
■表3 【前走クラス別成績】
前走1勝クラス組の前走着順・距離別成績
■表4 【前走1勝クラス組の前走着順・距離別成績】
そんな中でも特に注目したいのはディープインパクト産駒だ。青葉賞過去10年全体でのディープインパクト産駒は【3.2.5.22】で複勝率31.0%だが、「前走芝2200m以上の1勝クラスで1着」だったディープインパクト産駒は【3.2.3.3】で複勝率は72.7%にもなる。逆に、これ以外のディープインパクト産駒は【0.0.2.19】と振るわないことにも注意したい。
前走重賞からの3着以内好走馬
■表5 【前走重賞からの3着以内好走馬】
なお残る2頭・フェノーメノとゴーフォザサミットの前走は、どちらも中山の重賞で4番人気以内に支持されて6、7着だった。フェノーメノの前走・弥生賞は4コーナーで挟まれ、直線入り口で最後方まで下がってから盛り返したものの6着。ゴーフォザサミットはスプリングSで道中11〜12番手(13頭立て)から上がり3ハロン2位タイの脚で追い上げたが7着だった。この重賞組で前走5着以下の馬を狙うなら、東京芝2400mの舞台に替わって巻き返せそうなレースをしていた馬に注目したい。
以上、青葉賞の過去10年の傾向を振り返ってみた。3着以内馬30頭中29頭は前走1勝クラス組か重賞組から出ており、特に1勝クラス組の好走馬が多い。その1勝クラス組では芝2200m以上のレースを勝ってきた馬、中でもディープインパクト産駒が抜群の好成績を残している。本稿執筆時点で登録馬はまだ発表されていないが、2月に中山芝2200mの水仙賞を制したディープインパクト産駒・ロードレゼルが出走するようであれば注目の欠かせない存在になりそうだ。
文:浅田知広
1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。
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