高橋彩華Vの秘策は『出ないオバケを怖がらない』

チーム・協会

【<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>】

 JLPGAツアー2022シーズン第8戦『40th フジサンケイレディスクラシック』(賞金総8,000万円、優勝賞金1,440万円)大会第2日が4月23日、静岡県伊東市・川奈ホテルゴルフコース 富士コース(6,447 Yards/Par 71)で行われた。前日に続き、絶好のコンディションに恵まれ、好スコアが続出。高橋彩華が通算10アンダーとして、首位をキープした。1打差の通算9アンダー、2位は大会コースレコードタイの63をマークした木下彩が急浮上。通算8アンダー、3位タイで藤田さいき、松森彩夏、安田祐香が続く。2週連続優勝を狙う植竹希望は通算6アンダー、6位タイ。大会連覇を狙う稲見萌寧は通算3アンダー、15位タイで最終日を迎える。
(天候:晴れ 気温:20.1℃ 風速:4.3m/s)
《グリーン=スティンプ:10 3/4フィート コンパクション:22mm》

 10回目の最終日、最終組を迎える。完全優勝を目指す高橋彩華はシルバーコレクター返上に、「だいたい、ヒビっているんですよ。出ないお化けを怖がっているようなもの。パッティングをしっかり打てばいい」と、笑い飛ばした。

 良いことの後にはーといわれるが、スーパースコアの翌日は、えてして苦難に見舞われることが多い。1番から第1打の精度を欠き、8番では隣のコースへ。そんな1Wの不調をカバーしたのは、達観したかのようなメンタルだった。

 「ショットが荒れ気味。チャンスがつくれない。きのうは、当たり前のようにカップへ入ったパッティングも、惜しい外れ方をした」という。いいも悪いもすべてを受け入れる。「昨日が良すぎただけ。今日はアンダーパーのプレーを目指そう」と、ベストを尽くす姿勢は18番まで揺らがない。

 会見の受け答えも今年は、威風堂々と映った。「今年初めて、まともな調子で優勝へ挑める」と話した。生命線のアイアンショットは好調。あすは雨で、しかも風が強く吹く予報だが、「雨のプレーを楽しめばいい。おそらく、緊張はするでしょうけどね」と、ひと息入れて、「なかなかチャンスをつかめないけど、逆に考えると、これだけ優勝争いができることもすごい。何度も、チャレンジしているのだから、一発ぐらいは当ててやろうです」。実に頼もしい。

 現実を直視して、目前の1打に集中できれば必ず、結果はついてくるものだ。ゴーストバスターズへ大変身できるだろうか。最大の敵は己にありーだ。

(JLPGAオフィシャルライター・宮脇 廣久)
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