青山加織 首位発進は追い込んだオフの証明

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【<Photo:Yoshimasa Nakano/Getty Images>】

 JLPGAステップ・アップ・ツアー2022シーズン第4戦『九州みらい建設グループレディース窓乃梅カップ』(賞金総額2,000万円、優勝賞金360万円)が4月21日、佐賀県武雄市・武雄ゴルフ倶楽部(6,370Yards/Par72)で開幕。青山加織が、5アンダーで首位に立った。2打差の3アンダー、2位タイは田中瑞希、仁井優花がつけている。
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 ピンチはチャンス。高い集中力を試す絶好のテストケースだ。青山加織のハイライトといえば、パー3の14番。「雨が降って気温が低い。寒くて、グリーン手前にショートしてしまった」という。

 残り25ヤードのアプローチもダフって再び、ショート。7メートルのパーセーブへ挑んだ。「とりあえず、ショートだけは絶対しないように」と、気合を入れ直す。確かなストロークから打ち出されたボールはカップへ吸い込まれた。

 実に見事。流れを逃さなかった。ピンチの後にはチャンスが待っている。続く15、16番で連続バーディーを決めた。ただひとりのボギーフリーが光る。

 前週は故郷の熊本、KKT杯バンテリンレディスオープンで14位タイと善戦した。しかも、今季初のトーナメント出場。「いつになくいいですね」と笑顔が絶えない。「ショットが好調です。きょうはミスショットが多かったけど、リカバリーがうまくいった」とご満悦の様子だ。

 07年入会。今年はプロ16年目のシーズンである。もう、ベテランと言われる年齢でも今オフはいつになく精力的。例年の3倍ものラウンドをこなした。「コロナ禍になって、(住んでいる)長野県から出ることができない。そこで気分転換の意味もあり、今年は宮古島、沖縄本島へ。滞在時は1日2ラウンドも結構あった。それから、普段ならプレーができないような、大雨や強風下のラウンドも体験しましたね」という。

 甘えはゆるさない。どこまでも自分へ厳しく。「走って、打つ。走って、打つーを繰り返した。練習では、いいショットが打てるのに、試合ではミスが出てしまう。くたくたになってからが勝負です。追い込んで、追い込みました」と苦笑しながら語っている。さらに、試合を想定しながら、という状況で。

 昨年、日台交流うどん県レディースで首位スタートを切った。しかし、第2日以降はスコアが伸ばせない。結局、5位タイに終わった。「うどん県に限らず、試合で日を重ねるごとに疲れてしまう。当然、ショットが乱れた」という反省が、練習量を増やす指針になった。

 ひたむきに続けた練習は、成績になって表れる。「前週の最終日、それもバックナインだけショットの調子が戻った。オフに取り組んだことが実感できて本当にうれしい。岡本(綾子)さんは、いつもサンデーバックナインが大事と繰り返し話していました。明日はもちろん、明後日も精いっぱいプレーをします」。テレビ解説で師匠が来場している。御前試合で気力がさらに充実した。スーパープレーをこうご期待ー。

(ステップ・アップ・ツアー担当=新納 智明)
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