稲見萌寧 ー エースの魅力はパッティング不要

チーム・協会

【<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>】

 JLPGAツアー2022シーズン第8戦『40th フジサンケイレディスクラシック』(賞金総8,000万円、優勝賞金1,440万円)が4月22日、静岡県伊東市・川奈ホテルゴルフコース 富士コース(6447 Yards/Par 71)で開幕する。21日はプロアマトーナメント、公式会見が行われた。

 要は気持ちひとつ。稲見萌寧が不振脱出へ大きく踏み出した。「今年、成績がいまひとつだけど、調子が悪いとか、そういう感覚ではない。うまくかみあわないことが原因。私、これまで大会2連覇をしたことがない。今大会は、強い気持ちを奮い立たせています」と意欲的だ。

 前週を含め、ここまで予選落ちが2回。昨年まで、抜群の安定性と最終日の猛チャージが当然だっただけに今季の不振には首をひねるファンも多いことだろう。「球質がすごく強くなった。オフから求めてきた飛距離が出るようになっている。でも、左方向の逆球が出てしまう。ミスもあるけど、以前の倍以上も…。私のせいだけど、ちょっとしんどい。飛距離を求めた結果ですから仕方がありません。ただ、どうにもならないところにきてしまった」と、苦しい状況を説明した。

 そこで、手を打ったのがクラブ。19年から昨シーズンまで使用していたシャフトへ交換。これが、ことのほか良い感触を得た。「逆球が解消されている。それから、コースからみる景色がすごくいい。心が和み、清らかになります」と川奈への感謝を言葉にする。気持ちが変われば、口調も滑らかだ。

 パー3の17番には、500万円の賞金がかかっているが、「ホールインワンのうれしさは、何がうれしいかといえば」と前置きし、「副賞ではありません。パッティングをしなくていいことですよ」とジョークが飛び出す。続けて、「賞金を稼ぐことはプロですから、確かにうれしい。でも、いくら稼いだよりも、勝ちたい。1位になりたい。そちらの意識の方がすごく強くなっている。リ・スタートですね」。

 ゴールデンウイークを前に、ようやく最後のマネークイーンが覚醒である。
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