ホークスの運気も上げる“縁起物” 長崎の伝統的工芸品「長崎凧」の歴史と魅力

福岡ソフトバンクホークス
チーム・協会

【4/12(火)長崎県での「ファイト!九州デー」では球場でも販売される】

福岡ソフトバンクホークスでは、九州を元気にするプロジェクト「ファイト!九州」の一環として、九州8県9種の伝統工芸とのコラボグッズを発売する。伝統工芸品とのコラボグッズの販売は昨年に続いて2年目。九州各地の伝統と技術が詰まった特別なグッズを、手がけた職人たちの思いと共に紹介していく。

「長崎凧(アンバサダー柄)」子どもでも簡単にあげることができる。 【(C)SoftBank HAWKS】

長崎県の伝統的工芸品は「長崎凧(ながさきはた)」だ。10品目ある県知事指定伝統的工芸品の1つで、400年以上の歴史を持つ。「小川凧店」の小川暁博代表によれば、江戸時代初期の1600年代に、長崎・出島に来航したオランダ船から伝わったインドの伝統的な凧「インディアンファイター」がその起源とされる。この凧が現地では「パタン」と呼ばれていたことから、長崎では凧が全国的にも珍しい「ハタ」と呼ばれるようになったという。

「長崎凧」はよく知られる凧とは「全く違うものです」と小川氏は言う。「長崎凧」は高く揚げる鑑賞用の凧ではなく、お互いをぶつけ合って糸を切り合う「喧嘩バタ」というもの。ガラスの粉をつけた「ビードロヨマ」という特殊な糸を用い、上空でこの糸をぶつけて切り合って、勝負を競い合う。通常の凧にある“尾ひれ”がなく、前後左右、急上昇、急降下と自由自在に動かせることができ、このスピーディーな動きも魅力なのだ。

また、凧としてだけでなく縁起物としても知られている。「長崎凧は勝負事の部分もありますが、『あがる』ということで、家に飾ることによってその人の運気が上がるとか、店が栄えるとか、非常に縁起の良いものとしても親しまれています。受験生にとっても“あがるもの”ですから、無事に合格してほしいと買いに来られる方もいらっしゃいます」と小川氏。ホークスの勝負運をあげることも、願いの1つとして込められている。

「長崎凧(飾り用_縞)」約260×260mmとコンパクトなサイズで飾るのにピッタリだ。 【(C)SoftBank HAWKS】

「長崎凧」はオランダから伝来したものということで、オランダ国旗にもある青、赤、白の3色でデザインされるのが通例。ただ、今回はホークスとのコラボグッズということで、黄色とグレーの配色に。この道約50年となる小川氏でさえ「生まれて初めてこの色を見ました。初めての色合いです。グレーとか黄色は今まで使ったことなかった」という、珍しい配色となっている。

長崎凧を手掛ける職人も、他の伝統的工芸品と同様に後継者不足に悩まされている。「普及にも微力ながら取り組んでいますが、手仕事で根気のいる仕事なので…」。今回のコラボをきっかけに、1人でも多くの人が「長崎凧」を手に取り、そして関心を抱いてくれることを願う。「多くの人に見てもらいたいですし、触ってもらいたいですし、飾ってもらいたいです」という小川氏。「長崎凧」に詰まった魅力が多くの人に伝わってほしい。
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