芝マイル重賞で好成績を残す種牡馬・騎手は?
【 2017/11/19 京都11R マイルチャンピオンシップ(G1) 1着18番 ペルシアンナイト(4番人気)】
芝1600m重賞における種牡馬成績(勝ち鞍順ベスト10)
■表1 【芝1600m重賞における種牡馬成績(勝ち鞍順ベスト10)】
そんな中で1頭だけ勝率15%台を記録しているのが、8勝で5位に入ったハービンジャーだ。マイルの代表産駒として表ではペルシアンナイト(マイルCS)の名前を挙げたが、同馬は2000mの皐月賞や大阪杯でも2着に食い込んでいる。ほかにディアドラ(秋華賞)、モズカッチャン(エリザベス女王杯)、ブラストワンピース(有馬記念)、ノームコア(香港C、ヴィクトリアM)とG1馬の名前を並べると中距離型が多く、純粋なマイラーや、マイル戦もこなしたスプリンターというタイプは皆無だ。
ハービンジャー産駒の芝1600m重賞優勝馬
■表2 【ハービンジャー産駒の芝1600m重賞優勝馬】
そして表2の残る4頭のうち、ナミュールとプレサージュリフトの2頭は現3歳世代。どちらも桜花賞では注目の存在だ。この世代はほかにアライバル(新潟2歳S2着、スプリングS2着)やロジハービン(京成杯2着)、リューベック(若駒S1着)などが既にオープンで結果を出しているが、これらの馬がもしクラシック路線を歩んだあとにマイル戦に出走する機会があれば注目してみたい。
芝1600m重賞における騎手成績(勝ち鞍順ベスト10)
■表3 【芝1600m重賞における騎手成績(勝ち鞍順ベスト10)】
ただ、このうち川田騎手は表にも記したように、同期間全重賞に比べ芝マイル重賞では勝率を5ポイント近く上げている。単勝回収率も177%と非常に高く、この条件を得意とするジョッキーと言っても差し支えないだろう。
川田将雅騎手の芝1600m重賞勝ち鞍
■表4 【川田将雅騎手の芝1600m重賞勝ち鞍】
また、この期間に同じ馬で複数の芝マイル重賞を制したのはダノンプレミアム(3勝)のみと、1頭の馬に頼った成績ではなく多くの馬で勝利を重ねている。本年はまだレース数が少ないため芝1600mでの重賞勝ちはないが、多くのレースが行われるこの4月に立て続けに勝利を挙げる可能性もありそうだ。ただ1年おきに好不調がはっきりしていると考えれば、仮に4月に勝てないようであれば年間を通してマイル重賞ではなかなか勝利に手が届かない、ということもあり得る。いずれにせよ、4月のマイル重賞での成績は要チェックだ。
以上、芝1600mで行われる重賞について、種牡馬と騎手成績を調べてみた。種牡馬はハービンジャー、騎手は川田騎手にスポットを当ててみたが、もちろん勝ち鞍トップのディープインパクトやルメール騎手の存在も見逃せない。レースごとの傾向に加え、こういった芝マイル重賞全体での成績も参考にしつつ、4月の重賞を楽しんでいきたいところだ。
文:浅田知広(あさだ ともひろ)
1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。
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