伏兵の激走が目立つフィリーズレビューを分析する
【2021/9/5 小倉11R 小倉2歳ステークス(G3) 1着 9番 ナムラクレア】
フィリーズレビュー近5年の3着以内馬一覧
■表1 【フィリーズレビュー近5年の3着以内馬一覧】
3着以内馬の4コーナー通過順を見ると、逃げた馬が1頭もおらず、10番手以降の馬が毎年1頭は3着以内に入っている。上がり最速だった馬は【3.1.1.1】で一昨年のエーポスら3勝をあげており、連対率66.7%・複勝率83.3%と非常に高い。道中緩みのない流れで進むことが多く、上がりの脚に秀でた馬が好走しやすい傾向にあるようだ。
人気別では1番人気馬が【0.1.0.4】で、好走は17年レーヌミノルの2着1回のみ。対して、2番人気馬は【1.3.0.1】で17年カラクレナイが勝利し、連対率・複勝率は80%でトップだ。以下、8番人気馬が昨年のシゲルピンクルビーら2勝、3・5・12番人気馬が1勝ずつ。6番人気以下の伏兵が3着以内に7頭入っており、特に近3年は10番人気以下の人気薄が1頭ずつ激走している。3連単でも近3年は10万円以上の配当が続いている。
フィリーズレビュー近5年の所属別成績
■表2 【フィリーズレビュー近5年の所属別成績】
一方で、美浦所属の関東馬は不振傾向。上位5番人気以内に支持された馬は5頭いたものの、いずれも着外に敗れている。
フィリーズレビュー近5年のキャリア別成績
■表3 【フィリーズレビュー近5年のキャリア別成績】
なお、新馬戦を勝ったばかりの1戦の馬は好走なし。6戦の馬は2着1回のみ、7戦以上の馬は3着1回のみとなっている。
フィリーズレビュー近5年の前走距離別成績
■表4 【フィリーズレビュー近5年の前走距離別成績】
前走1400m組は18年リバティハイツら3勝も、近2年は3着以内馬が出ていない。なお、前走1200m組で好走したのは昨年3着のミニーアイルのみ。1200mからの距離延長は厳しいようだ。
フィリーズレビュー近5年の前走着順別成績
■表5 【フィリーズレビュー近5年の前走着順別成績】
前走6着以下からは昨年のシゲルピンクルビーが勝利し、17年ゴールドケープが3着。この2頭は前走阪神JFに挑んで、着外に敗れていた。
フィリーズレビュー近5年の前走馬体重別成績
■表6 【フィリーズレビュー近5年の前走馬体重別成績】
<結論>
フィリーズレビューの出走予定馬(3/9時点)
■表7 【フィリーズレビューの出走予定馬(3/9時点)】
今年のフィリーズレビューの出走予定馬は表7のとおり。
今回人気に推されそうなナムラクレアは前走阪神JFで5着。これまで1200mでフェニックス賞、小倉2歳Sを勝利しており、1600mは距離が長かった印象だ。今回と同コースで行われた昨秋のファンタジーSでは2着も自身1分21秒2と走破時計は速く、状態さえ良ければ勝利に一番近いのは間違いないだろう。
これまでのデータから伏兵で挙げたいのはサブライムアンセムとアドヴァイスの2頭。サブライムアンセムは6戦目の前走未勝利で初勝利(1着入線馬降着による繰り上がり)をあげたが、関西馬、前走1600m組、前走478kgと好走する条件は揃っている。アドヴァイスは初の1400mだった前走の紅梅Sで4着。関西馬で前走5着以内、前走460kgと買い材料は揃っており、狙ってみたい一頭だ。
文:ケンタロウ(けんたろう)
1978年6月、鹿児島県生まれ。早稲田大学社会科学部卒業。初めて買った馬券が大当たりし、それから競馬にのめり込むように。データでは、開催日の馬場やコース適性に注目している。好きなタイプは逃げか追い込み。馬券は1着にこだわった単勝、馬単派。料理研究家ではない。
- 前へ
- 1
- 次へ
1/1ページ