アルペンスキー・2大会連続金メダルの村岡桃佳、「二刀流」が生んだ強さの理由
【photo by AFLO SPORT】
「どうしても金メダルが欲しかった。獲ることができて嬉しいです!」
メダルプラザで行われた表彰式で晴れやかな笑顔を見せた。
二刀流の副産物
滑降で金メダルを獲得した村岡 【 photo by Getty Images Sport】
2020年秋、1年半離れていた雪上に戻り、北京大会に向けたスタートを切った。2021年春にはアルペンスキーの大会に出場していたと思えば、その2週間後には陸上競技場に姿を現した。陸上競技と雪上を行ったり来たりする、ハードな日々をがむしゃらに突き進んだ。
そんな二刀流の挑戦は、思わぬ副産物を生んだという。
村岡は日本代表選手団の主将だ 【photo by Getty Images Sport】
取り組んできた陸上競技のトレーニングのおかげで、アルペンスキーのトレーニングだけでは得られなかった機能的な体が仕上がっていた。体幹の筋力もアップ。ターンの安定性も増した。
大会マスコットを手に笑顔 【photo by AFLO SPORT】
強い気持ちもうかがえた。難しいコースだったため、今季ワールドカップ6勝の村岡は滑り切れればメダルは間違いないと予想されていた。だが、攻めなければ金メダルはない。実際に村岡の後を滑った選手の多くがコースアウトした。村岡にも少しの恐怖心はあったものの、「自分はできる」と、スタート地点で自らに集中できたという。3日間の公式練習では、この4年間の自らの成長を実感することができた。「つらくて長い」と表現した二刀流を歩んだ日々がこの局面で生きた。
恐怖心を乗り越え、攻めの滑りを見せた 【photo by Getty Images Sport】
主将としての背中
「主将を務めさせていただいていることもあって、こういうふうに金メダル第1号という結果で貢献できたかな。いい日本チームのスタートを切れたのではないかなと思います」
いつもの自分らしく楽しみながらレースをする。結団式時の記者会見で「背中で引っ張る」と誓っていた村岡は、主将として安どの表情をのぞかせた。
「二刀流のゴール」と位置づける北京大会。前回を超える成績を残すため、このあとに続くレースで、もうひとつの金メダルを見つめていることは言うまでもない。
セレモニーでは日の丸を背に掲げた 【 photo by AFLO SPORT】
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※本記事はパラサポWEBに2022年3月に掲載されたものです。
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