【全日本卓球見どころ解説記事No.3】ジュニア男女でスーパーシードが好スタート

日本卓球協会
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【JTTA】

1月25日、2022年全日本卓球選手権大会2日目が行われた。
ジュニア男女はスーパーシードが登場。棄権による不戦敗を除けばシード勢全員が初戦を突破し、高い実力を見せつけた。
混合ダブルスは3回戦が終了。張本・早田組や宇田・木原組など実力者ペアがベスト16入り。男子ダブルスは濵田・吉山組、種目最年少で中学3年生の坂井・菅沼組ら愛工大名電勢が躍動。3回戦を勝ち抜きスーパーシードへの挑戦権を得た。
女子ダブルスはカット主戦型ペアの佐藤・橋本組ら大阪勢が連勝街道を突き進む。女子ダブルスいまだ負けなしの大阪勢の中から表彰台に駆け上がるペアが出るか。中学1年生ペアの張本・小塩組は4回戦進出。

混合ダブルス

張本・早田組(木下グループ・日本生命)が登場。2回戦で出雲・千葉組(明治大・東京富士大)と対戦するも大苦戦。互いにゲームを取り合って迎えた最終ゲーム、点差が離れないシーソーゲームが続くも、終盤、張本が鋭い両ハンド攻撃で突き放し11-7で勝利。苦しい初戦を突破した。続く3回戦では堀・竹本組(岐阜信用金庫・十六銀行)と対戦。一進一退の攻防が続き、迎えた第4ゲーム。10-8から10-10に追いつかれる嫌な展開だったが、最後は早田が威力のあるフォアドライブを打ち込んでベスト16進出を決めた。

第一シードの上村・阿部組(シチズン時計・デンソー)は息の合ったコンビネーションを魅せ、2回戦で勝・玉石組(緑の館・エクセディ)、3回戦で久保田・伊瀬組(早稲田大・前橋女子高)をストレートで撃破。明日のベスト8決定戦では同種目で過去2度優勝の田添健汰を擁する田添・張本組(木下グループ・木下アカデミー)と対戦する。

田添・張本組 【JTTA】

宇田・木原組(明治大・JOCエリートアカデミー/星槎)は2回戦を突破し、迎えた3回戦で原井・矢島組(埼玉工業大・正智深谷高)と対戦。第3ゲームを落とすも、木原の思い切りのよい攻撃で振り切り、4回戦へと駒を進めた。

吉村・鈴木組(愛知ダイハツ/昭和電工マテリアルズ)は、2回戦で稲木・小畑組(専修大・デンソー)、3回戦で花木・熊田組(レオフォルテ・琉球レオフォルテJr)にそれぞれストレートで勝利。明日のベスト8決定戦では吉田・津隈組(関西学院大)と対戦する。

宇田・木原組 【JTTA】

男子ダブルス

世界選手権のメダル獲得経験を持つベテラン大矢・松平組(ファースト)は宝利・中野組(JR北海道)と対戦。フルゲームジュースの大接戦の末、初戦を突破した。続く2回戦は相手が棄権のため、3回戦へ進出。岡野・鈴木組(愛工大名電高)と対戦した。ゲームカウント1-2の7-10から10-10まで追いつくも、最後は松平のレシーブがオーバー。3回戦敗退となった。

岡野・鈴木組 【JTTA】

全日本ジュニア優勝経験者同士のペアである濵田・吉山組(愛工大名電高)は2回戦から登場。コートのどこからでも強打が打てる濵田・吉山組は2回戦で柏・金光組(中央大・近畿大)に3-1で勝利し、迎えた3回戦では高校生ペアの木方・飯村組(野田学園高)にも3-1で勝利。4回戦へと駒を進めた。

濵田・吉山組 【JTTA】

実業団ペアの松平・硴塚組(協和キリン)は福本・永田組(関西大・同志社大)に敗戦。永田の思い切りのいい両ハンド攻撃とダブルス巧者の福本の攻撃に翻弄され、最後まで主導権を握れなかった。松平・硴塚組を破った福本・永田組は続く3回戦もフルゲームで高柳・中島組(樹徳高)を振り切り、4回戦進出を決めた。

福本・永田組 【JTTA】

2020年大会男子ダブルス優勝者で昨年シングルス覇者の及川瑞基を擁する及川・町組(木下グループ・ファースト)は2回戦を危なげなく勝利し、続く3回戦では中村・神組(原田鋼業)と対戦。丁寧な試合運びで終始圧倒。最後は及川のストレート強打が決まり、ストレート勝ちを収めた。4回戦では2021年世界選手権男子複3位入賞など勢いに乗る宇田・戸上組(明治大)と対戦する。

及川・町 【JTTA】

全日本選手権男子ダブルスで3度の優勝経験を持つ三部航平を擁する上村・三部組(シチズン時計)は2回戦で眞坂・齋藤組(関西学院大・筑波大)に勝利するも、3回戦で松山・野崎組(法政大)に0-3でまさかの敗戦。法政大ペアの勢いを止めることが出来なかった。

全国中学校準優勝の坂井雄飛を擁する、同種目最年少ペアの坂井・菅沼組(愛工大名電中)は3回戦で三浦・管組(遊学館高)を3-1で下した。4回戦では西・菅沼組(明治大)と対戦する。

坂井・菅沼組 【JTTA】

女子ダブルス

女子ダブルス1回戦には2019年世界選手権銅メダリストのカットペア佐藤・橋本組(ミキハウス)が登場。落ち着いた試合運びで、鳥井・米田組(twinkle・筑波大)を3-0で圧倒した。2回戦の相手が棄権のため、3回戦に進出し、田中・上田組(豊田自動織機)と対戦。カットと攻撃のコンビネーションで圧倒し、4回戦へと駒を進めた

佐藤・橋本組 【JTTA】

2010年ユース五輪混合団体金メダリストの谷岡あゆかを擁する谷岡・松井組(サンリツ)は青井・白山組(明徳義塾中・高)と対戦。フルゲームまでもつれるも最後は明徳義塾ペアの勢いに押され、7-11で敗れた。

谷岡・松井組 【JTTA】

Tリーガーペアの赤江・上澤組(香ヶ丘リベルテ高・貝塚第二中)は1回戦で木澤・上田組(専修大・樹徳高)に3-0で勝利、2回戦では山口・花木組(東洋大・筑波大)と対戦。1-1で迎えた第3・第4ゲームのジュースをきっちり制し、3回戦進出。3回戦では中畑・阿部組(デンソー)と対戦。フルゲームの大接戦の末、11-8で勝利した。4回戦では長崎・木原組(日本生命・JOCエリートアカデミー/星槎)と対戦する。

中学1年生同士のペアである張本・小塩組は2回戦をストレートで勝利し、 3回戦では秋山・大島組(青山学院大・専修大)と対戦。強烈なチキータレシーブから攻め続け、3-1で勝利した。4回戦では大学生王者黒野を擁するカット主戦型ペア黒野・中島組(早稲田大)と対戦する。

張本・小塩組 【JTTA】

大会3日目みどころ

大会3日目は男女シングルス1回戦から3回戦まで、混合ダブルス、ジュニア男女シングルスは4回戦から準々決勝までが行われる。

ジュニア男子

ジュニア男子シングルスは4回戦から準々決勝までが行われる。第一シードの鈴木颯(愛工大名電高)は4回戦で左シェーク攻撃の浅見勇志(希望が丘高)と対戦する組み合わせ。世界ユースU15でシングルス、ダブルス、混合ダブルスの三冠を獲得した第二シードの松島輝空(星槎中)は二井原有真(育英高)と対戦する。2019年度全日本ジュニア男子優勝の吉山僚一(愛工大名電高)は全国中学校ベスト8の渡部を下して勢いに乗る藤元駿 (明徳義塾中・高)と激突。その他シード勢の試合も注目される。

ジュニア女子

ジュニア女子シングルスは4回戦から準々決勝までが行われる。4回戦最注目のカードは全国中学校大会王者で世界ユースU15四冠の張本美和(木下アカデミー)と世界ユースU19シングルス3位の小塩遥菜(JOCエリートアカデミー/星槎)の試合。ジュニア決勝戦に匹敵するであろうハイレベルな戦いは必見。東京五輪女子日本代表・平野美宇の妹である平野亜子(甲府西高)が4回戦に進出。どこまで勝ち上がるか。世界ユースU19女子シングルス準優勝の木原美悠(JOCエリートアカデミー/星槎)や青井さくら(明徳義塾中・高)を含むスーパーシード勢や、中学生準王者でTリーグにも参戦中の篠原夢空(貝塚第二中)やカデット14歳以下王者の青木咲智(ミキハウスJSC)らの勝ち上がりに注目が集まる。

混合ダブルス

混合ダブルスは4回戦から準々決勝までが行われ、ベスト4が決定する、4回戦注目のカードは第一シードの上村・阿部組(シチズン時計・デンソー)と混合ダブルスで過去2度優勝の田添健汰を擁する田添・張本組(木下グループ・木下アカデミー)の対戦。ここまで安定した勝ち上がりを見せる両組がどんな戦いを繰り広げるのか注目である。昨年11月の世界選手権で銀メダルを獲得した張本・早田組(木下グループ・日本生命)はフォア面が表ソフト/バック面が粒高の異質攻撃型・出澤を擁する小林・出澤組(日本大・専修大)と4回戦で対戦する。その他、宇田・木原組(明治大・JOCエリートアカデミー/星槎)や2017年世界選手権金メダリストの吉村真晴・社会人3位鈴木李茄がタッグを組んだ吉村・鈴木組(愛知ダイハツ・昭和電工マテリアルズ)、第二シードの硴塚・森田組(協和キリン・デンソー)ら、スーパーシード勢のコンビネーションにも注目。

男子シングルス

男子シングルスは1回戦から3回戦までが予定されている。2016年全日本卓球選手権男子シングルス3位の平野友樹(協和キリン)は2回戦から登場。ベンチコーチはロンドン五輪団体銀メダリストで姉の平野早矢香氏が務める予定。2019年度全日本ジュニア優勝の吉山僚一(愛工大名電高)の待つ4回戦まで勝ち上がれるか。元日本代表の松平健太(ファースト)は実力者の上村慶哉 (シチズン時計)と3回戦で対戦する組み合わせ。中学生王者松島輝空(星槎中)の勝ち上がりにも注目である。世界ユースU19混合ダブルス優勝の篠塚大登(愛工大名電高)は2回戦から登場。初戦からハイレベルな戦いが繰り広げられる。

女子シングルス

女子シングルスは1回戦から3回戦までが予定されている。中学生王者で世界ユースU15四冠の張本美和(木下アカデミー)は2回戦から登場予定。第二シードの伊藤美誠(スターツ)の待つ4回戦まで勝ち上がれるか注目が集まる。世界ユースU19シングルス3位の小塩遥菜(JOCエリートアカデミー/星槎)も2回戦から登場する。カットや攻撃を織り交ぜたオールラウンダー、小塩悠菜(星槎中)は高校生ベスト8の立川朋佳 (進徳女子高)と1回戦で対戦する。2019年全日本ジュニア女王の出澤杏佳(専修大)は1回戦からスタート。変幻自在のプレーで勝利を積み重ねるか。各ブロックのスーパーシードの待つ4回戦まで勝ち上がるのは誰か、注目が集まる。
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著者プロフィール

日本卓球協会は「卓球を通して人々の健康と幸福(wellbeing life)に貢献し、人々の心をつなげ社会の調和を目指す。」をミッションに、卓球ファンや関係者のみなさま、スポーツ好きの方々に向けて、卓球の魅力をお届けします。

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