名門クラブを渡り歩く点取り屋、ラファ・ミル

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昨季ウエスカで13ゴールを挙げたラファ・ミルは、降格したチームの中で強烈なインパクトを残した。オフには東京五輪スペイン代表として銀メダルを獲得。今季はセビージャに移籍し、即戦力として活躍している。充実の時を過ごす24歳はどのような経歴を経て今に至るのか。あまり知られていないキャリアを紹介する。

今季加入したセビージャではここまでラ・リーガ・サンタンデールで5ゴール、チャンピオンズリーグで1ゴールを挙げている 【(C)LaLiga】

「この親にしてこの子あり」という言葉通り、ラファはフットボーラーの家系に育った。父親のマヒン・ミルは屈強なセンターバックとして活躍したバレアレス出身の元プロ選手であり、アルバセテ・バロンピエ時代にはラ・リーガ・サンタンデールでプレーしている。

ラファはその父がレアル・ムルシアでプレーしていた1997年、ムルシア州のカルタヘナに生まれた。同州の田舎町ハバリ・ヌエボのフットサルチームでボールを蹴り始め、9歳でフットサルの世界的強豪エルポソ・ムルシアの下部組織に入団。ベンハミン(U10)時代には1シーズンで136ゴールを量産し、全国制覇を果たしている。

ラスパルマスでプレーした2018/19シーズンにはラ・リーガ・スマートバンクで7ゴール2アシストを記録 【(C)LaLiga】

その後フットボールに転向し、地元クラブでのプレーを経て12歳でバルセロナの下部組織へ入団。2シーズン後に地元ムルシアへ戻り、2012年からはバレンシアの下部組織でプレーした。2018年まで在籍したバレンシア時代にはトップチームデビューを果たし、ラ・リーガ・サンタンデールのピッチにも立った。

2018年1月に移籍したウォルバーハンプトンでは出場機会に恵まれなかったが、2018/19シーズンはラスパルマスにレンタル移籍し、ラ・リーガ・スマートバンクで7ゴール2アシストを記録。2019/20シーズンの半ばには1年半のレンタル契約でウエスカに加入し、後半戦のみで9ゴールを挙げてリーグ優勝とラ・リーガ・サンタンデール昇格に貢献した。

ウエスカ時代にはラ・リーガ・スマートバンク優勝に貢献した 【(C)LaLiga】

そして昨季はラ・リーガ・サンタンデールの全38試合に出場して13ゴールを挙げ、ウエスカのラ・リーガ・サンタンデール歴代最多得点者となった。強豪セビージャに加入した今季はユゼフ・エンネシリの負傷離脱中に先発の座を確保し、ここまでラ・リーガ・サンタンデールで5ゴール、チャンピオンズリーグで1ゴールを挙げている。

ラファは10代から複数のクラブを渡り歩き、プレースタイルを問わずコンスタントにゴールを積み重ねてきた。絶対的な点取り屋がいない現在のスペイン代表が彼のゴールを必要とする日もそう遠くはないはずだ。

昨季はラ・リーガ・サンタンデールで13ゴールを記録。スペイン代表デビューも近そうだ 【(C)LaLiga】

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