早大ラグビー部 対抗戦5試合振返りと11/23早慶戦へ意気込み 長田主将ら6選手インタビュー

チーム・協会

【早稲田スポーツ新聞会】

「自分たちの強みを出せば通用する」(長田主将)/インタビュー集

CTB長田智希主将(スポ4=大阪・東海大仰星)

――帝京大戦の感想を教えてください

 相手が帝京大学ということで、接点にこだわろうという話をしていました。今年1年通してずっと言っていることなのですが、コンタクト局面のブレイクダウンで引かない早稲田を見せようとずっと話していて。そういった点で、プレッシャーを受けて引いてしまう場面もいくつかあって、そこは修正したいというか、さらにこだわっていきたいと感じました。あとは試合を通して早稲田がアタックする優位な時間というのがなかなかなくて。それもペナルティだったり、自分たちのミスだったりというところがあったので、自分たちの強みを出さないとどこ相手にも勝てないと思うので、そのためにディテールをさらにレベルアップさせていかなければいけないと感じました。

――帝京大戦のテーマは『TRUST』だったと思いますが、そのテーマは遂行できていたのでしょうか

 仲間を信頼するために、まずは一人一人が戦おうということでこのテーマを設定していただいたのですが、そういった意味では接点の部分でまだまだでした。テーマに対してそれを達成しようとする意識はあると思うのですが、まだまだですね。

――試合前は勝てる自信はあったのですか

 もちろんありました。これは夏の試合がどうとか、今までの結果は関係なくて、帝京大に対して準備してきたことには自信がありましたし、自分たちの力にも自信はあったので、勝つ自信はありました。

――では具体的にどのようなところが敗因として挙げられますか

 自分たちのミスによって自陣で戦う時間が長く、相手の強みを出させてしまった、相手の得意な展開にさせてしまったことが敗因だと思います。

――ただその中でも終盤に7点差まで追いつくなど、良かった点もあったと思います。この試合で得た収穫はありますか

 得点できたシーンは、自分たちのアタックができていました。自分たちの強みを出せば通用するというのは改めて感じたというか。すべてが通用しなかったとは感じていなくて、ただ相手の強みを出させてしまう時間が長かったことが一番の敗因だと思います。そこをいかに抑えて自分たちの強みを出せるかというところが特に強豪と戦う中では重要だと学びました。

――早慶戦で勝つためにはどこを伸ばしていきたいですか

 強みを出せば勝てるという自信は変わらないので、自分たちのやるべきこと、やりたいことをしっかりと出すというのが一番重要だと思います。次の慶応もモールを得意としているなど帝京と似ているところもあるので、そういった強みを出させない、コンタクト局面でペナルティをしない、自分たちの簡単なエラーをなくしていくというところが必要だと思います。

プロップ小林賢太副将(スポ4=東福岡) 【早稲田スポーツ新聞会】

プロップ小林賢太副将(スポ4=東福岡)

――帝京大戦で一番足りなかったものは何だと考えていますか

 FWとしてはセットプレーを安定させられなかったということが一番足りなかったものだったと思います。

――マイボールスクラムでダイレクトフッキングを使わず、真っ向勝負した理由は何ですか

 (それは)一つの引き出しではあると思うのですが、そのようなところではなく、自分たちが今まで積み上げてきた部分をしっかり出すというところで真っ向勝負しました。

――自分たちのセットができなかったとありましたが、どんなプレッシャーを受けていたのでしょうか

 組んだ後に自分たちがプレッシャーを受けてしまいました。

――今振り返ると、どんな修正点が見えてきますか

 プレッシャーを受けている中で、自分自身もパニックになってしまって、どうすれば良いのかということ自体をチームに提示できませんでした。そのような面では、自分たちのセットアップを見失っていたと思います。リーダーとしてのマネジメントの部分が今後の課題かなと思いました。

――準備が足りなかったのではなく、本番で焦ってしまったということでしょうか

 結果として、そのようなことに対処する準備が足りていなかったということにつながってくると思います。

――帝京大が想像より上手だったという印象はありますか

 元々帝京がプレッシャーをかけてくることは想像していたのですが、そこで僕たちが想像以上にプレッシャーを受けてしまいました。それに対しての改善策がなかったり、80分通してやり返せなかったりしたというところです。

――今後このスクラムをどのように修正していくのでしょうか

 チームとしては、もう一度自分たちのセットアップを見直して、組むまでのところの精度をやはりあげていかなければなりません。8人全員でスクラムを押すというところで、セットのところをもう一度やり直したいです。個人としては、マネジメントの部分で自分たちがパニックに陥ったり、劣勢の状態になったりした時に、どれだけ改善するのかということを具体的に端的に、提示していけたらと思います。

――早慶戦への意気込みを教えてください

 帝京戦で自分たちのセットプレーができなかったので、そこの改善はしっかりとしていきたいです。そして、やはり(相手が)慶応なので、コンタクトやブレイクダウンの部分でどれだけ相手を上回れるかというところと、どれだけ慶応に勝ちたいという気持ちを持って試合に挑めるか、というところに尽きると思います。そこをチーム全体で意識していけるように、残りの期間しっかり準備していきたいです。

プロップ木村陽季(社4=東京・早実) 【早稲田スポーツ新聞会】

プロップ木村陽季(社4=東京・早実)

――帝京大戦では対抗戦初スタメンとなりました。お気持ちはいかがでしたか

 対抗戦のスタメンというのが4年間で初めてだったので、すごく緊張していたのですが、その中で自分の良い準備ができました。そういった意味でポジティブに楽しんで試合ができたと思います。

――実際にプレーしていかがでしたか

 もちろんスクラムのところで帝京さんに負けてしまったのは課題です。手応えとしてはコンタクトの部分で、全部がうまくいったわけではなかったですが通用するかなとは感じました。

――秋に向けてこれまでどのようなことにフォーカスして練習されていましたか

 春からフォーカスしてきたことはあまり変わっていません。セットプレーの部分とディフェンスの部分が自分がコーチ陣に求められている部分だとわかっているので、そこを春よりも成長できるように取り組んできました。

――では自分の強みはセットプレーとディフェンスということでしょうか

 そうですね。

――残り2試合に向けての意気込みをお願いします

 前回の試合ではスクラムで最初にプレッシャーをかけられて、FW全体としての流れを持っていかれた部分があったので、まずスクラムで良い雰囲気をつくって、そこから良い流れにもっていきたいと思います。

フランカー相良昌彦(社3=東京・早実)

――青学大戦ではご自身にとって2試合ぶりの試合だったと思います。自分の思い通りのプレーはできましたか

 初戦の立大戦で、自分が一番体を張るというところを実行できなかったので、青学大戦ではそこをしっかりやろうと思って臨みました。ただ全然できていなかったです。帝京大戦では、前半は体を当てることができたのですが、後半は勢いのある選手に負けてしまうことが多かったので、試合を通して体を当てられるようにしたいです。

――ラインアウトに関してはいかがですか

 青学大戦、帝京大戦共に、試合前から相手の立ち位置などを分析していて、準備してきた通りのことができました。シーズン初めは課題だった部分が改善されたかなと思います。

――ラインアウトを改善するためにどのようなことにフォーカスしたのですか

 細かいところを気にして練習するようにしています。リフトする時にももの裏を持つことや、上げた時にリフターが上を見ず正面を見て、一番高い位置まで腕を伸ばせるようにすること、ジャンパーが少ないモーションで跳ぶなどの細かいところを意識しています。

――春からリーダーシップを取ることが目標だと言及されていますが、対抗戦を通してその点はいかがですか

 帝京大戦ではスクラムが劣勢になって、まとめ役である賢太さん(プロップ小林賢太副将、スポ4=東福岡)が考え込んでしまうことが多かったので、そういう時に以前より声を出してコミュニケーションを取ることができたと思います。

――現在はどのようなことにフォーカスして練習しているのですか

 春からずっとチームで大事にしていた『体を当てる』ということをもう一度磨き直し、積み上げてきた部分を強化して残りの試合に臨めるようにしています。

――早慶戦の意気込みをお願いします

 早慶戦は1年生の時もケガで退場したり、昨年も復帰戦で思うようなプレーができなかったので、今年こそは良いプレーをしてチームに貢献したいと思います。

SO吉村紘(スポ3=東福岡)

――青学大戦を振り返って感想を教えてください

 青学戦は、途中交代だったので、前半は客観的にチーム全体を見ることができました。そこで(前半は)コミュニケーションが少なかったのと、うまく外側のスペースを使えていないという分析をしていました。その分析をもとに、後半は試合に入ってうまくチームに良い影響を与えられていたと思っています。

――後半は吉村選手が積極的に声をかけているのが印象的でした。それはコミュニケーションを増やそうと意識していたということですか

 チームのアタックがうまくいっていなかったので、どこのスペースを攻めるかというのを全員で共有するために僕から声を出していこうと心掛けていました。

――帝京大戦はいかがですか

 帝京大戦ではキックを使うところと自分たちがボールを持って攻めるところのバランスがあまり良くなかったです。結局ディフェンスをしてしまう時間の方が長かったので、そこは僕の責任かなと思っています。そこを改善して自分たちの強みのアタックを使って相手にプレッシャーをかけれるようにしたいと思っています。

――ご自身のゲームメイクに責任があると感じていらっしゃるのですか

 有効なキックも蹴れなかったですし、僕たちはBKに早いランナーがいて、FWにも機動力のあるキャリアーがたくさんいるチームなので、そこをうまく使いながら、裏が空いたらキックをするという優先順位でやっていればもっと良い試合展開になったと思います。

――対抗戦は残り2試合となりますが、何を修正するべきだと思いますか

 今までやってきたことを変える必要はないと思うので、そこの精度をより突き詰めて、プレッシャーがかかっている状態でも自分たちの強みを生かしてアタックできる実行力を日々の練習で積み重ねていきたいと思います。

――最後に、早慶戦の意気込みを聞かせてください

 帝京戦はあのような試合になってしまったのですが、そこの反省を生かしつつ、次の早慶戦に向けてしっかり準備をして勝ちたいと思います。

SO/CTB伊藤大祐(スポ2=神奈川・桐蔭学園) 【早稲田スポーツ新聞会】

SO/CTB伊藤大祐(スポ2=神奈川・桐蔭学園)

――青学戦と帝京戦を振り返っていかがですか

 やっと復帰して、試合に出場し始めて、これまでの半年間は自分がケガで試合に出られていなかったので、そこでやってこられなかったことが出たと思っています。悔しさは多いです。

――やってこられなかったことが出たとは具体的にどのような場面ですか

 一つ一つのプレーやセットプレーがみんなとマッチしていないと感じました。しかし、この前の帝京戦では、後半から出て良いチャンスメイクができたので、段々(調子が)戻ってきたということはあります。そこでもう少し頑張りたいですね。

――青学大戦はスタメンでしたが、どのようなプレーをすることを意識していたのですか

 とにかくスペースにボールを運んで、チームを活性化させ、空いたところで自分でランニングできるようにということを意識していました。

――そこの出来についてはどう感じていますか

 スペースも見づらかったですし、ランニングもできなかったので、あまり良くなかったと思っています。

――大きくリードされていた帝京大戦では、どのような気持ちでピッチに入られたのですか

 とにかくスペースにボールを運ぶことを意識していました。最後はこけてしまいましたが、そこでしっかり自分が得意なランができれば、同点までいけたので、自分の中ではそこがうまくいけば良かったと感じています。そこはポジティブに捉えていますね。

――ご自身でやりたいと考えているポジションはあるのでしょうか

 特にありません。しかし、「SOを頑張れ」と大田尾さんには言われています。

――早慶戦への意気込みを教えてください

 どのような場面、またポジションもどこで出るか分からないので、とにかくスペースにボールを運んで、自分の得意なランでチャンスメイクしたいと思います。
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著者プロフィール

「エンジの誇りよ、加速しろ。」 1897年の「早稲田大学体育部」発足から2022年で125年。スポーツを好み、運動を奨励した創設者・大隈重信が唱えた「人生125歳説」にちなみ、早稲田大学は次の125年を「早稲田スポーツ新世紀」として位置づけ、BEYOND125プロジェクトをスタートさせました。 ステークホルダーの喜び(バリュー)を最大化するため、学内外の一体感を醸成し、「早稲田スポーツ」の基盤を強化して、大学スポーツの新たなモデルを作っていきます。

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