【Xリーグ】IBMの佐藤敏基がCFLデビュー戦で日本人2人目の快挙も「悔しいにつきる」
【©NFA|X League】
日本人選手がCFLの公式戦に出場するのは史上5人目で、得点を刻むのは山崎丈路(オービックシーガルズ、元BCライオンズ)以来で日本人2人目だ。
その快挙にも佐藤は「今日の結果は悔しいにつきます」と納得のいかない様子だった。試合開始から3分10秒後にQB(クオーターバック)アントニオ・ピプキンがランでタッチダウンをあげ、エキストラポイントで背番号70をつけた佐藤の出番が回ってきた。
しかし、このエキストラポイントのキックは左にそれて失敗。タッチダウン後の追加得点はならなかった。
この失敗について佐藤は「スナップ、ホールド、キックというオペレーションがうまくいかなかった。緊張していたという自覚はありません」と語る。
CFL初得点の場面は第4クオーターに訪れた。6対10のビハインドの場面で敵陣40ヤードから蹴ったパントはゴール前1ヤード付近に落下し、そのまま転がってエンドゾーンからアウト・オブ・バウンズに出た。キックされたボールがエンドゾーンを通ってアウト・オブ・バウンズに出た場合に1点が与えられるCFL特有の「シングル(またはルージュ)」というルールで佐藤の得点となった。
試合のなかでは敵陣深くに入り、フィールドゴールという選択が考えられる場面でもそのままオフェンスユニットが残ってプレーが続行された場面があった。そのことが佐藤には相当悔しかったようだ。
「(エキストラポイントのキックを)失敗したことでフィールドゴールの場面で信頼してもらえなかった。こういう場面でフィールドゴールの指示が出なかったことが一番悔しい」と述べる。
この試合の佐藤はキックオフでは2回の機会で最長飛距離60ヤードを含む計116ヤード、パントでは9回蹴って計311ヤード、1得点だった。
試合は13対7でエルクスが勝った。アーゴナーツは9勝5敗ですでにイーストディビジョンの1位でプレーオフに進出することが決まっている。佐藤がプレーオフで出場機会を得られるかはまだ不明だ。
今後について佐藤は「パントにおける比重は増やしていかなければいけないかなと思う。サイドライン際のきわどい場所に落とす能力をもっと高めないといけない」と語った。(取材協力:川島康太郎)
2019年9月、Xリーグのレギュラーシーズンゲームでフィールドゴールを蹴る佐藤敏基 【©NFA|X League】
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