早大ラグビー蹴球部 10/23 青学大戦展望

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【早稲田スポーツ新聞会】

関東大学対抗戦 10月23日 対青学大 群馬・敷島ラグビー場
【早稲田スポーツ新聞会】記事 塩塚梨子、写真 大滝佐和

関東大学対抗戦(対抗戦)開幕から3連勝中の早大。前節の筑波大戦では、前半終了間際まで両校無得点という接戦を1トライ差で制した。そして今週末、群馬・敷島ラグビー場で早大が次に迎え撃つのは青学大だ。早大は前節で浮き彫りになったさまざまな課題をこの2週間で修正し、さらに成長を遂げているだろう。その成果を示す時が来た。

 初戦の立大戦、続く日体大戦では無失点で完封勝利を挙げていた早大。それだけに前節の筑波大戦は選手たちにとって厳しい試合展開となった。前半は48分まで両校一歩も譲らず無得点。「今年自分たちがこだわってきたブレイクダウンのところでかなりプレッシャーを受けた」とFB河瀬諒介(スポ4=大阪・東海大仰星)も話すように、前半は想定以上に筑波大の接点での圧力を受け、なかなか試合を掌握できなかった。

しかし、前半終了間際にCTB長田智希(スポ4=大阪・東海大仰星)が意地のトライを見せる。7点リードで迎えた後半は、今季の早大が得意とするフェーズを重ねるアタックで徐々にペースをつかむと、2トライを追加。筑波大の猛追により1トライ差まで詰め寄られたが、最後まで粘り強いディフェンスを見せ、見事接戦を勝ち切った。

これまでの試合と比べれば大勝とは言えないが、『厳しい状況でも勝ち切った』という経験と、さらなるステップアップのための成長材料を手にしたことから、実りある試合であったことは間違いない。あれから2週間。いかに課題を修正して臨んでくるか、その成長度に期待がかかる。また、強力なBK陣を擁する筑波大を前半まで無失点で抑えた堅実なディフェンスと、攻撃の起点を幾度もつくるなど安定していたスクラムは青学大戦でも継続していきたいところだ。

筑波大戦で安定していたスクラム 【早稲田スポーツ新聞会】

対する青学大は開幕から3戦3敗。未だ勝ち星を挙げることができていないものの、初戦では昨季の対抗戦王者である明大相手に鋭いタックルを連発。思うように試合を展開させなかった。さらに前節の慶大戦では2トライを奪取し、後半は失点を1トライのみに抑えるなどディフェンスでも健闘。試合を重ねるごとに成長した姿を見せている。昨季の対抗戦は47―21で勝利しているが、一時7点差まで追いつかれる試合を展開した早大。過去に苦しめられた相手であるだけに、今年も決して油断はできない。

SO起用で注目が集まる伊藤 【早稲田スポーツ新聞会】

 今試合はこれまでの3試合と比べてスターティングメンバーに動きが見られる。スクラムの主軸を担う1番にプロップ小沼宏太(スポ4=茨城・清真学園)、前節はフランカーで出場していた村田陣悟(スポ2=京都成章)がロックでの出場となり、セットプレーに良い影響をもたらせるかに注目したい。さらに前節ではFBで途中出場した伊藤大祐(スポ2=神奈川・桐蔭学園)のSO起用も見どころの一つ。リザーブ陣には出場すれば対抗戦初出場となるSH細矢聖樹(スポ1=国学院栃木)が名を連ねるなど、チーム内の競争が高まっていることもうかがえる。チームの勝利のみならず、各選手の赤黒をかけた戦いにも目が離せない。

また、この青学大戦の後はいよいよ帝京大、慶大、明大と強豪校とのヤマ場が控えている。今後の試合に勝利するためには、一戦一戦を通して成長し続けることが必要不可欠。そのためにまずは青学大戦をどのようなかたちで勝利できるかが早大にとって最重要だ。この試合でさらなる飛躍を遂げ、対抗戦終盤を理想のかたちで迎えたい。

【早稲田スポーツ新聞会】

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著者プロフィール

「エンジの誇りよ、加速しろ。」 1897年の「早稲田大学体育部」発足から2022年で125年。スポーツを好み、運動を奨励した創設者・大隈重信が唱えた「人生125歳説」にちなみ、早稲田大学は次の125年を「早稲田スポーツ新世紀」として位置づけ、BEYOND125プロジェクトをスタートさせました。 ステークホルダーの喜び(バリュー)を最大化するため、学内外の一体感を醸成し、「早稲田スポーツ」の基盤を強化して、大学スポーツの新たなモデルを作っていきます。

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