対抗戦3連勝の早大ラグビー部 上の選手を超えられるように(小川) インタビュー集2

チーム・協会

【早稲田スポーツ新聞会】

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この記事には関東大学対抗戦3試合終了後の選手コメントを掲載しています。

【早稲田スポーツ新聞会】

WTB槇瑛人(スポ3=東京・国学院久我山)

――対抗戦3戦を振り返って、今の心境を教えてください

 まだまだできるかなというのが率直な感想です。立教、日体戦に関しては相手を0点で抑えることができて、点数もたくさん取れてよかったのですが、その中でもチームの規律の部分だったりブレイクダウンだったり、こだわれるところはもっとたくさんあるなと感じていて。勝ててはいるのですが、勝って反省というか。次に向けて成長できるような試合が続いているかなと思います。

――立大戦、日体大戦では計6トライの活躍を見せていますが、ご自身のトライについてはどう振り返られますか

 立教戦は自分の思ったように走れたというか、内側から良いパスがつながってきて、結構良かったのですが、日体戦は僕の力で取ったトライというよりかは、内側の選手に生かされて取れたトライっていうのがほとんどなので、取り切れたのは良かったですが、内側の選手にも感謝したいですね。

――ご自身のコンディションは好調なのでしょうか

 そうですね、悪くはないと思います。

――では筑波大戦を振り返っていかがですか

 早稲田のアタックの時間がすごく短くて、ミスが多かったり簡単なところでのエラーだったりがあって、良いかたちでボールが回ってくることもあまりなかったです。ただその中でも自分がトライを取るのが仕事だと思っているので、厳しい中でもトライを取れるようにしていかないといけないなというのは感じました。

――具体的にアタックの課題はどこにあると考えていますか

 試合の中での判断だと思います。最初にチームでやることを決めるのですが、相手が想定とは違うことをしてきた時に、対応があまりできずに自分たちのただやりことを黙々とやっているような感じで、相手に対しての対応ができませんでした。ボールに関わっていない選手もしっかり前を見て判断して、サインとは違う動きなどの臨機応変なプレーが必要だと思います。

――その判断というのは普段の練習から積み上げるものなのか、それとも試合の中で磨いていくものなのか、どちらなのでしょうか

 練習からアタックディフェンスで試合形式のようなものをやっているので、そういった相手に対しての対応というところは練習から意識することだと思います。

――対抗戦前半はご自身でどのような目標を立てて臨まれていましたか

 第一にはやはりトライを取り切るというところを目標にしていたのですが、先ほども言ったように筑波大戦ではアタックの時間が短く、自分の良いランもあまりできなかったというのがあったので、そこはこれからも目標として厳しい試合の中でもやっていきたいと思います。

――最後に、次戦への意気込みをお願いします

 次は青学大戦ですが、この間の筑波大戦でチームとして良いプレーが少なくなっていたので、この1週間でしっかり準備して、相手のプレッシャーに負けずに自分たちのやりたいことをやるというところを頑張っていきたいと思います。

フランカー/NO・8小川瑞樹(文4=東京・早実)

――日体大戦で初の赤黒となりました。部のSNSには小学生からの憧れだったとおっしゃっていましたが、それについて具体的に教えてください

 親戚の叔母さんが早稲田の出身で、自分が小学生のころからラグビーをしていたこともあって、「早慶戦を観に行かない?」という話をすることがありました。そのため、早稲田のラグビーは小さいころから意識をしていて。それで自然と早稲田の赤黒を着たいという気持ちが芽生えました。高校受験の際に、確実に早稲田で赤黒を獲りたいという思いがあったので、早実を選ぶ決心をしました。そのため実際に着た時は「やっと着れたな」という気持ちがあり、感動しました。

――今までの4年間は長かったですか

自分は肉離れのくせがあって、2年生の時にケガで1年間を棒に振ってしまいました。その間にも同期は赤黒を着たり、強化指定寮に入寮したりと活躍していて、自分は退寮というかたちで強化指定選手を外れてしまったので、そのようなことから2年生の1年間は長く感じました。3、4年の時は多少のケガはありましたが、プレーをしていたのであっという間にでしたね。

――日体大戦では植野選手(フランカー植野智也、法3=東京・早実)、筑波大戦では佐藤選手(NO・8佐藤健次、スポ1=神奈川・桐蔭学園)との交代となったと思うのですが、ポジションはどちらをやられていたのですか

日体大戦ではフランカー、筑波大戦ではNO・8に入りました。コーチの方からどちらもできるようにして欲しいという要望があったので、6、7、8番のポジションはすべてできるようにしています。

――2戦をリザーブとして戦われた中で、どのようなことを考えてグラウンドに入られていましたか。またベンチではどのような思いで試合を観られていましたか

入る時はどうしたら自分がチームに勢いを与えることができるかを意識しています。自分が期待されているのはブレイクダウンの激しさや、キャリーの部分で体を張ることだと思っているので、そういったプレーをしてチームを勢いづけたいと考えています。ベンチにいる時は、「いつ出れるかな」ということを考えています(笑)。日体大戦は結構余裕のある試合だったので、早く出場してアピールしたいと考えていましたし、筑波大戦は競った試合だったのですが、その中でも「早く出たいな」という気持ちが出ていました。

――現在は植野選手、村田選手(フランカー村田陣悟、スポ2=京都成章)、佐藤選手がスターティングとして出場していますが、その中で小川選手自身が長い時間試合に出るための強みや役割はどのようなものだと考えていますか

 キャリーの強さやブレイクダウンの激しさ、ブレイクダウン周りのワークレートだと考えています。それが一番期待されているとも思っています。

――実際に2戦を戦ってみて、強みの部分に関して自己評価はいかがですか

1戦目に関しては初めてということもあり緊張していたので、あまり体が動きませんでした。その点であまり評価はできないです。筑波大戦は出場時間が短かったのですが、植野選手と一緒にタックルに入ってターンオーバーできた場面があったので、求められていたことはできたのかなと思います。

――対抗戦を通しての目標を教えてください

これからもっとシーズンが深まっていって、厳しい試合も多くなると思っています。その中で自分の目標は、これからの全試合で赤黒を着ることで、これは最低限やりたいなと考えています。プラスでできるならば、スターティングで出場したい気持ちは強いので、上の選手を超えられるようにこれからの練習励んでいきたいと考えています。

【早稲田スポーツ新聞会】

NO・8佐藤健次(スポ1=神奈川・桐蔭学園)

――初めての赤黒、対抗戦の心境はいかがでしたか

  最初、赤黒に袖を通した時はすごく緊張していたのですが、最後の2試合はあまり緊張せずに自分のいつも通りのプレーができました。

――3戦通してトライやタックルなど流れを変えるプレーで活躍されていますが、ご自身はどう感じていらっしゃいますか

要所要所では、トライをしたり、ゲインをしたり、タックルをしたりと目立てていると思うのですが、まだプレーに波があるというか。良いプレーができる時間帯はいいのですが、それが80分間続かなくて。試合にいない時間帯がまだあると思うので、80分間ずっと自分の色を出し続けられるようにやっていきたいと思っています。

――対抗戦で手応えを感じたところはどこにありますか

 アタックのところは、最初の2試合は通用しているなと感じたのですが、筑波戦では課題が出たので、まだ発展途上ですね。

――具体的に筑波大戦で見えた課題とはどのようなところですか

 相手が詰めてくるディフェンスに対してのオプションを使ったりだとか、僕はステップを切りながらアタックをしているのですが、そこで体が浮いてしまったり持ち上げられてしまうことが多々あったので、そこは自分の中でも良い経験になりましたし、改善しなければいけないと思います。

――以前の対談では、対抗戦について「細かいフットワークや動きの中で強さを出していきたい」と話されていましたが、その点についてはいかがですか

 少しずつコンタクト局面のスピードや強さは上がっているとは思うのですが、帝京や明治などの自分より体が大きい選手に対してはまだまだこの強度では足りないと思うので、対抗戦を重ねていく中で、もっと成長していきたいと思っています。

――同じく対談で「早稲田の顔になりたい」とおっしゃっていました。この3戦での活躍から早稲田の顔となる選手の一人といっても過言ではないと思いますが、そのことについてどう感じていますか

 今、様々なメディアに取り上げていただいているのは1年生だからというのがあると思います。試合の中でチームを勝たせる仕事をしているのはやはり河瀬さん(河瀬諒介、スポ4=大阪・東海大仰星)や長田さん(長田智希、スポ4=大阪・東海大仰星)、スクラムで言ったら賢太さん(小林賢太、スポ4=東福岡)なので。学年関係なしに他の選手に比べたら、まだチームへの貢献度は足りてないと思うので、1年生という若さを持ちながらチームに貢献できるような選手になりたいです。

――対抗戦を通しての目標を教えてください

 自分の中で通用できるところが徐々に分かってきたので、それをしっかり生かせるようにこの2週間しっかり良い準備して、チームの勝利に貢献できるようなプレーをしたいと思います。
CTB/SO久富連太郎(政経2=島根・石見智翠館)

――まず初赤黒の心境について教えていただけますか
 小さい頃からの憧れのジャージなのでとてもうれしい気持ちが大きいです。また、それなりに責任もあります。選ばれた23人しか着ることができないものなので、少し緊張する部分もありました。

――日体大戦では、トライに貢献する場面や対抗戦初トライもありましたが、そのシーンを振り返っていかがですか

 勝っているのになかなか試合に出してもらえなかったので、試合に出たらやってやろうという気持ちでした。パスする気持ちもあまりなくて、思い切ってやってやろうとプレーしていました。

――リザーブとして試合をどのような気持ちで見ていましたか

 緊張はしていなくて、なんなら早く試合に出たいなという気持ちで見ています。

――呼ばれてからグラウンドに入る時はどのような気持ちですか

 とにかくディフェンスについては体を張るという部分は絶対で、その上で自分の思い切ったプレーを出そうというのを考えています。

――チームにおける自分の役割は何だと思いますか

 最後に試合に出た時に、良いかたちで終わらせられるようにという責任があると思っています。

――3戦を通して良かった点を教えてください

 少ない時間の中でチャンスメイクをできたところは良かったです。あとはもっと長い時間試合に出ることができるようにという気持ちが強いです。

――対抗戦を通した自分の目標を教えてください

 プレー時間を増やすというのがまず目標です。また少しでも『荒ぶる』に貢献できるように頑張っていきたいと思います。

【早稲田スポーツ新聞会】

FB河瀬諒介(スポ4=大阪・東海大仰星)

――対抗戦3戦を振り返って、今の心境を教えてください。

 3連勝というかたちではいるのですが、まだまだ成長できる部分があると思いますし、筑波戦に関しては、今年自分たちがこだわってきたブレイクダウンのところでかなりプレッシャーを受けたので、まだまだできるのではないかなという気持ちです。

――筑波大戦では、POMとMVPのどちらも獲得されました。その時の気持ちを教えてください。

 POMの時は、正直長田かなと思っていたので驚きがあったのですが、POMを取れたということはすごくうれしかったです。試合の後にマネージャーから、MVPも(獲得した)と言われた時、そちらの方が驚きました。気にせずにやっていたというか、その存在自体忘れていたので、結構驚きましたね。

――筑波大戦での好調の要因は

 正直に言うと、筑波戦は自分のコンディションが良くないなという感覚があり、前半は特に足が震えていて、「やばいな」と思っていました。寝ることが好きなので、前日にしっかり寝ることができれば、その日は調子がいいのかなと思います。

――足が震えていたのは緊張からですか

 あまり緊張している感覚もなく、ただ足が震えるという軽いパニックみたいな感じになっていたのですが、ハーフタイムでしっかりと落ち着いて後半に入ると、その震えもなくなったので、どこかで緊張していた部分もあったのかなと思います。

――筑波大戦では積極的に声を出されている姿が印象的だったのですが、声かけやコミュニケーションは意識されていますか。

 プレー中は、FBというポジション柄、コミュニケーションや声かけの量が多くないといけないポジションなので意識していることと、少し間が空いた時に、筑波戦は今駒(今駒有喜、文3=東京・早実)がミスも多くて、顔も沈んでいたので「ミスしてもいいから思い切っていけ」と声をかけました。BKは4年生が少ないので、下級生に対する声かけというのは意識しています。

――それは4年生になったからというところが大きいのでしょうか

 そうですね。昨年も4年生が少なかったので、そういう気持ちはなくはなかったのですが、今年4年生になってからの方がそのような気持ちは強いですね。

――立教戦と日体大戦では快勝しましたが、あえてそこで見えた課題を教えていただけますか

 立教戦も日体大戦もディフェンスがかなり詰めてくるというなかで、BKの選手の立ち位置であったり、ボールを受ける選手のもらい方だったりなどの細かいところがまだまだできていないなというところは課題として出ました。

――では拮抗(きっこう)した筑波大戦でのチームとして良かったところ、手応えを教えてください

 勝つことができたというところが一番じゃないですかね。それ以外のところでは、ブレイクダウンでもプレッシャーを受けましたし、BKは取り切れるところで取り切ることができず、かなりミスもあったので、あまりよかったところはないかなと思います。

――青学戦を控えていますが、対抗戦後半を迎えるにあたってチームに必要なことは何だと考えますか

 ブレイクダウンのところの激しさはもちろんですし、常にチャンスを見つけてトライまでもっていくんだという気持ちや責任感が必要だと思います。

――最後に次戦の意気込みをお願いします

 筑波戦でかなり苦戦して、いろいろ課題もでたので、その課題を修正しつつ、またいいゲームができたらと思います。
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著者プロフィール

「エンジの誇りよ、加速しろ。」 1897年の「早稲田大学体育部」発足から2022年で125年。スポーツを好み、運動を奨励した創設者・大隈重信が唱えた「人生125歳説」にちなみ、早稲田大学は次の125年を「早稲田スポーツ新世紀」として位置づけ、BEYOND125プロジェクトをスタートさせました。 ステークホルダーの喜び(バリュー)を最大化するため、学内外の一体感を醸成し、「早稲田スポーツ」の基盤を強化して、大学スポーツの新たなモデルを作っていきます。

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