【週刊グランドスラム118】都市対抗32番目の代表を決めた東京第四代表決定戦/出場チームの補強選手も内定する

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【東京第四代表決定戦で勝利を挙げ、安堵の笑顔や涙を見せるJR東日本の選手たち(写真=藤岡雅樹)。】

 第92回都市対抗二次予選は、9月1日の近畿を皮切りに12の地区で実施された。激戦を経て本大会へ出場する32チームが出揃う中、東京ドーム行きの最後の切符をかけた戦いとなったのが、10月12日の東京第四代表決定戦だった。
 この大一番に挑んだのはJR東日本。投打に安定感を見せて、第一代表(3年ぶり22回目の本大会出場)を手にすることになる東京ガスに一回戦で敗れたJR東日本は、敗者復活戦にまわってからチームの歯車が噛み合った。JPアセット証券に7対1で快勝すると、延長11回表に飛び出した菅田大介のソロ本塁打で明治安田生命も振り切る。さらに、セガサミーを相手にルーキー右腕の小谷野楽夕が1失点完投し、第二代表決定戦へ駒を進める。だが、そこからが試練だった。第二代表決定戦では、延長10回の末にサヨナラ負け。山田龍聖、小谷野、西居建陽、西田光汰とつないだ投手陣の踏ん張りも実らずに、NTT東日本に6年連続45回目の本大会出場を許す。10月11日のドラフト会議当日に行なわれた第三代表決定戦では、延長18回、5時間超に及ぶ死闘の末に敗れる。2年連続12回目の本大会出場を決めて歓喜に沸くセガサミーを尻目に、翌日に控えた第四代表決定戦に向けて神宮球場をあとにしたのは、日付が12日に変わろうとしていた頃。選手たちが千葉県柏市にある野球部寮に帰ったのは午前2時近くだったという。
 対照的に、英気を養って第四代表決定戦に挑んだのが明治安田生命だ。一回戦でセガサミーに快勝したあとは、準決勝でNTT東日本に敗れて敗者復活戦へ。そこでは、前述した通りにJR東日本に延長で敗れ、第四代表決定戦トーナメントにまわった。それでも、あとがなくなった鷺宮製作所との戦いでは、5回裏に四番・泉澤涼太の中犠飛で奪った1点を何とか守り切って勝利。最後の代表決定戦に駒を進める。就任1年目の岡村憲二監督は言った。
「負けたら終わりの試合で、選手が執念を見せてくれました。ただ、次の試合で勝たないと意味がない。何としてでも勝ちたい」
 約2週間の準備期間を経て挑んだ第四代表決定戦。試合間隔が空いたことが優位に働くのか、それとも連戦の勢いが上回るか。いずれにせよ、明治安田生命は“待つ”ことをプラスにとらえながら、最終決戦に挑んだ。

長く険しい戦いの結末は……

 東京地区4番目のイス、そして、本大会出場32番目の座をかけた両チームの戦いは、小雨が落ちる神宮球場で18時15分に幕を開けた。先制したのは明治安田生命だ。4回裏二死二塁から、木田大貴の左中間に落ちるタイムリーで1点を奪う。だが、直後の5回表。JR東日本は、服部創太の左翼線二塁打を皮切りに、5安打を連ねて4点。一気に形勢を逆転した。それでも、「負けられない」意地と「勝ちたい」執念を見せる明治安田生命は、5回裏に1点、8回裏に代打のルーキー・羽根龍二の右犠飛などで2点を奪って同点に追いつく。延長18回に及んだ前日の第三代表決定戦が頭を過る――。
 もつれた試合が決着したのは、延長に突入して間もなくだった。10回表、JR東日本は一死から佐藤拓也が中越え三塁打を放ち、主将で四番の渡辺和哉が中前適時打を放って1点を勝ち越す。最後は、8回途中からリリーフ登板していた山田が明治安田生命を3者凡退に抑えて、JR東日本が12年連続24回目の本大会出場を決めた。敗れた明治安田生命の岡村監督が「気持ちと気持ちの勝負でした。そこで勝てるチーム作りを、これからしていきたい」と語る一方で、激戦を戦い切って最後に笑ったJR東日本の濵岡武明監督は言った。
「第四代表ですが、最大7試合を戦い抜いて最後は勝ち切った。本当に価値があり、今日の勝利はチームにとって大きな力になると思う。チームは強くなった」
 都市対抗二次予選には、一瞬の勝負もあれば、長く険しい戦いもある。その先にある喜びを追い求めて真剣勝負を見せる社会人野球の魅力が、今年の東京二次予選第四代表決定戦の“最後の戦い”にも詰まっていた。さぁ、本大会の組み合わせ抽選会は、いよいよ10月23日だ。今年も無観客で実施されるが、ライブ配信で楽しんでいただきたい。また、出場チームの補強選手が以下のように内定し、日本野球連盟から発表された。
(文=佐々木 亨)

第92回都市対抗野球大会補強選手
狭山市/Honda         な    し

札幌市/北海道ガス         夏井康吉投手(JR北海道硬式野球クラブ)佐藤大貢捕手(航空自衛隊千歳)永森竜次外野手(日本製鉄室蘭シャークス)

仙台市/JR東日本東北       松葉行人投手(七十七銀行)    石井信次郎捕手(七十七銀行)    望月直也外野手(トヨタ自動車東日本)

にかほ市/TDK          田中太一投手(能代松陵クラブ)  中井隆盛内野手(七十七銀行)    浅沼佑亮外野手(日本製紙石巻)

日立市/日立製作所         手塚 周投手(SUBARU)   阿部博光投手(SUBARU)    林 悠平内野手(日本製鉄鹿島)

小山市/エイジェック        日置翔兼内野手(SUBARU)  森下智之内野手(SUBARU)   生田目 忍外野手(日本製鉄鹿島)

さいたま市/日本通運        な    し

君津市/日本製鉄かずさマジック   中本光紀投手(テイ・エス テック)  関 康幸内野手(オールフロンティア)大友 潤外野手(ハナマウイ)

千葉市/JFE東日本        高橋京介投手(オールフロンティア)平野暖周投手(ハナマウイ)     戸崎 慶捕手(テイ・エス テック)

東京都/東京ガス          三宮 舜投手(明治安田生命)   木田大貴内野手(明治安田生命)   野村 工外野手(鷺宮製作所)

東京都/NTT東日本        野口亮太投手(鷺宮製作所)    小孫竜二投手(鷺宮製作所)     竹原祐太外野手(鷺宮製作所)

東京都/セガサミー         門間滉介投手(JPアセット証券) 土谷恵介内野手(鷺宮製作所)    森 龍馬外野手(明治安田生命)

東京都/JR東日本         山下弘暉投手(鷺宮製作所)    小川翔平内野手(鷺宮製作所)    吉濱雅斗外野手(鷺宮製作所)

横浜市/三菱重工East      善 武士投手(東芝)       藤村哲之投手(東芝)        松本幸一郎内野手(東芝)

横浜市/ENEOS         吉村貢司郎投手(東芝)      金子聖史内野手(東芝)       吉田 潤(東芝)

浜松市/ヤマハ           近藤 均投手(王子)       貞光広登内野手(Honda鈴鹿)  長野勇斗外野手(Honda鈴鹿)

名古屋市/東邦ガス         坂巻 拳投手(三菱自動車岡崎)  松本竜也投手(Honda鈴鹿)   豊住康太外野手(三菱自動車岡崎)

豊田市/トヨタ自動車        森田駿哉投手(Honda鈴鹿)  冨澤一晃内野手(三菱自動車岡崎)  宝島史貴内野手(王子)

大垣市/西濃運輸          池田大将投手(東海理化)     小室和弘内野手(三菱自動車岡崎)  伊礼 翼内野手(王子)

名古屋市/JR東海         秋山 翔投手(三菱自動車岡崎)  前田滉平内野手(王子)       亀山一平外野手(王子)

東海市/日本製鉄東海REX     宇都口 滉内野手(三菱自動車岡崎)中村 毅外野手(Honda鈴鹿)  畔上 翔外野手(Honda鈴鹿)

高岡市/伏木海陸運送        松本賢人投手(バイタルネット)  山脇竜二内野手(バイタルネット)  百目鬼浩太内野手(信越硬式野球クラブ)

大阪市/大阪ガス          高橋拓已投手(日本生命)     古川昌平捕手(日本生命)      上西主起外野手(日本生命)

八尾市/ミキハウス         齋藤弘志投手(日本新薬)     藤井貴之投手(日本生命)      原田拓実内野手(日本生命)

神戸市・高砂市/三菱重工West  川瀬航作投手(日本製鉄広畑)   福永裕基内野手(日本新薬)     皆川 仁外野手(日本生命)

門真市/パナソニック        西川雄大内野手(日本製鉄広畑)  伊藤ヴィットル内野手(日本生命)  廣本拓也内野手(日本生命)

大阪市/NTT西日本        西川大地投手(日本新薬)     喜多川省吾投手(日本生命)     早野僚馬外野手(日本生命)

東広島市/伯和ビクトリーズ      佃 勇典投手(JR西日本)    津山裕希投手(JFE西日本)    田中友博内野手(JFE西日本)

倉敷市/三菱自動車倉敷オーシャンズ 岡 将吾内野手(JFE西日本)  田村 強内野手(JR西日本)    鳥井 凌外野手(JFE西日本)

高知市/四国銀行          山本 凌投手(JRJR四国)    水野達稀内野手(JR四国)     笹田 仁(JR四国)

大津町/Honda熊本       林 健太投手(宮崎梅田学園)   田場亮平内野手(沖縄電力)

福岡市/西部ガス          鷲崎 淳投手(JR九州)     東向 誠内野手(JR九州)     犬塚 慶外野手(JR九州)
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著者プロフィール

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1949年に設立した社会人野球を統轄する(公財)日本野球連盟の公式アカウントです。全国の企業、クラブチームが所属し、中学硬式や女子野球の団体も加盟しています。1993年から刊行している社会人野球オフィシャル・ガイド『グランドスラム』の編集部と連携し、都市対抗野球大会をはじめ、社会人野球の魅力や様々な情報を、毎週金曜日に更新する『週刊グランドスラム』などでお届けします。

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