未来のスターが共演する注目の一戦、バルセロナ対バレンシア

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代表ウィークによる中断期間を経て、いよいよラ・リーガ・サンタンデールが再開する。今週末に行われる第9節の注目カードは、何と言ってもカンプノウで行われるバルセロナ対バレンシアだ。バレンシアが黄金期を築いた1990年代より数々の名勝負を繰り広げてきた両者の対戦では、これまでいくつものセンセーショナルなゴールが生まれてきた。

とりわけここ数年はバレンシアが2ー1で制した2019年のコパデルレイ決勝など、記憶に残る名勝負となることが多い。ラ・リーガ・サンタンデールにおける直近4試合では平均4.5ゴールが生まれ、5ー2、2ー0、2ー2、2ー3といったバラエティーに富んだスコアに終わっている。

2019年のコパデルレイ決勝はバレンシアが2ー1で制し、11年ぶりのタイトルを手にした 【(C)LaLiga】

奇しくもバルセロナとのコパデルレイ決勝を制して以降、バレンシアは経営難がもたらした低迷に苦しんできた。だが今季はここまで3勝3分2敗の8位につける健闘を見せており、それが例年以上にバルセロナ戦に向けた期待感を高める要因となっている。

ホセ・ボルダラスを新監督に招聘した今季、バレンシアは堅固な守備と鋭く効率性の高い攻撃を兼ね備えるチームとなった。それはバレンシアが伝統としてきた価値観に即するプレースタイルであり、同勝ち点ながらバルセロナより上の順位で直接対決を迎える原動力となっている。

今節はセンターバックのオマール・アルデレテが累積警告による出場停止を強いられ、ムクタル・ディアカビが代役に起用される見込みだ。一方で大黒柱の2人、ホセ・ガヤとカルロス・ソアレスの復帰は間に合った。他にも守護神に返り咲いたヤスパー・シレセン、ボランチに定着したウーゴ・ギジャモン、鋭いドリブル突破が魅力のユヌス・ムサ、そしてトップコンディションを取り戻したゴンサロ・ゲデスなど、好調を維持している選手は多い。

バレンシアは今節、主将のガヤと共に大黒柱のソレールが復帰予定 【(C)LaLiga】

一方、バルセロナのロナルド・クーマン監督は心機一転して古巣との対戦を迎える。前節は敵地でアトレティコ・マドリーに0ー2で完敗。9位まで転落してリーグの中断を迎えたが、指揮官は複数の負傷者が復帰してくる今節を巻き返しのターニングポイントと位置付けている。

第7節レバンテ戦で復帰ゴールを決めたアンス・ファティは初先発が予想され、セルヒオ・アグエロも移籍後初のベンチ入りが期待されている。ウスマン・デンベレも復帰間近だ。ペドリの復帰が間に合わず、ロナルド・アラウホも代表戦で負傷したのは痛手だが、17歳の新星ガビはスペイン代表、メンフィス・デパイはオランダ代表での活躍により、自信を深めてチームに戻ってきたはずだ。

今節はファティの復帰後初先発が予想されている 【(C)LaLiga】

バルセロナとバレンシアには、ラ・リーガ・サンタンデールを代表する未来のスター選手が何人もいる。両クラブは多数のタレントを輩出してきたヨーロッパ有数の下部組織を擁しており、現チームにもその成果が色濃く反映されている。ファティ、エリック・ガルシア、ガビ、ニコ・ゴンサレス、ソレール、ギジャモン、ムサといった生え抜き選手に加え、ペドリ、フレンキー・デヨンク、セルジーニョ・デスト、アラウホ、ウロス・ラチッチ、ウーゴ・ドゥロら若くして両クラブに加入したタレントも多い。

この試合からカンプノウは、2020年3月以来となる100%の集客が許されることになった。翌週に控えるエル・クラシコへの期待感も高まるばかりだが、まずはラ・リーガ・サンタンデール随一の好カード、バルセロナ対バレンシアを最高の雰囲気の中で楽しんでもらいたい。

ガビは17歳にしてスペイン代表に抜擢され、ネーションズリーグの2試合に先発出場した 【(C)LaLiga】

ギジャモンは今季センターバックからボランチにコンバートされ、不動の地位を確立した 【(C)LaLiga】

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