第1戦：10月1日19時25分 第2戦：10月2日18時25分

　昨シーズンの宇都宮ブレックスは4シーズンぶりの頂点にあと一歩届かず、オフには長くチームの軸を形成したジェフ・ギブスとライアン・ロシターを失った。改めて戴冠を目指す上でこの2人を欠く影響は計り知れないが、その他の選手はほぼ残留し、安齋竜三ヘッドコーチも続投。これまでに築かれてきた強固な土台に、新外国籍選手のチェイス・フィーラーとアイザック・フォトゥ、Bリーグ初のインドネシア国籍選手であるブランドン・ジャワトがどのような付加価値をつけるのかに注目が集まる。

　その宇都宮は今シーズンからB1で北関東ダービーを戦う。そのカードの1つが、昨シーズンB2で圧倒的な成績を残して昇格してきた群馬クレインサンダーズとの顔合わせだ。群馬はB1での実績十分な既存のロスターに五十嵐圭やアキ・チェンバース、野本建吾を加えたほか、チェコ代表のオンドレイ・バルヴィンも獲得。選手個々の経験値という点では他に引けを取らず、昇格初年度で台風の目となることも期待できる。

　その群馬には新たにトーマス・ウィスマンという歴戦の名将も加わった。宇都宮をBリーグ初代王者に導いた際、アシスタントコーチを務めていたのが安齋HC。互いにそのバスケ観をよく知る者どうしが開幕節に激突することとなり、双方にとって負けられない状況だ。古巣に乗りこむウィスマンHCが貫禄を見せるか、あるいは安齋HCが地の利も生かして返り討ちにするか、HCのプライドのぶつかり合いも見逃せない。

文＝吉川哲彦

・宇都宮（HC：安齋竜三）
田臥勇太
ブランドン・ジャワト
比江島慎
テーブス海
遠藤祐亮
竹内公輔
荒谷裕秀
渡邉裕規
鵤誠司
チェイス・フィーラー
喜多川修平
ジョシュ・スコット
アイザック・フォトゥ

・群馬（HC：トーマス・ウィスマン）
マイケル・パーカー
トレイ・ジョーンズ
五十嵐圭
杉本天昇
野本建吾
オンドレイ・バルヴィン
笠井康平
菅原暉
アキ・チェンバース
上江田勇樹
山崎稜
ジャスティン・キーナン